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中秋の名月🌕母と月見うどんとポンポン菊

私「今日は中秋の名月だね。」
母「満月の日ね、見えるのかなあ。」

そんな会話の後、ホームで出てきた母のお昼ごはんが月見うどんだった。
母は「あらあら、中秋の名月に合わせたのかしらね」って笑う。
しかし母は昔から蕎麦派
「うどんは味気ない」と言って、今日も箸をつけようとしない。何とか食べてもらいたく、温玉が美味しそうだから、その部分だけでもと薦めたら、母はその気になった。

母はスプーンを駆使して温玉を食べようと頑張ったが、気がつけば卵が器の中全体に溶けてしまい、スープ全体が黄色に染まっていた…
「これじゃあスープ全部飲まなきゃ卵にありつけないから、やーめた」と母はさっさと諦め、結局食べない。そこは昭和一桁生まれ、頑固なのだ。

月見うどん&きなこプリン

しかしラッキーなことに今日のデザートは母の好物だった。
母はきなこが大好き♡
あんまり見たことも、聞いたこともないけど、きなこプリンが出た。

「あんた知ってる?きなこは栄養がいっぱいなのよ!デザートに栄養までついてきた!」と嬉しそうに完食。まあ、カロリー的には十分だろう。

午後。
今日は月1回のフラワーアレンジメントの日。
ホームからは季節にあったお花が用意され、お花の先生も来てくれる。
私も母に同行してみた。いつも教えてくださっている先生曰く、うちの母は全部「自分流」に生けるらしく、教えることは殆どないらしい。

中秋の名月にちなんでまるで満月のようなポンポン菊を主役に、秋らしいお花が並んでいた。母はその2本のポンポン菊を大胆にも半分くらいの長さにバッサリ切る。続いて背の高いススキや、ピンクのフジバカマ、黄色のソリダスターはそのままの長さを活かし、バランスよく緑のオアシスにゆっくりゆっくり刺していく。
上手いなあ。ちゃんと頭の中で構図ができているんだろうなあ。

真剣にお花に挑む母💐

母は生け終わると「先生、できました」と大きな声で先生を呼び、見ていただき、コメントをいただき満足そうだ。きっとこれがルーティンなのだろう。

かっこいいなあ🌕🌕

母と一緒に秋の訪れを感じながら、夏の終わりを惜しむ。
こんなゆったりとした時間。
なんて人間らしいんだろうか。

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