Now or Never mic relay 企画担当 SICKHACKへ一問一答
みなさんはもう聴かれただろうか。『Now or Never mic relay』。あまりのメンバーに驚く人もいれば、全員から放たれるスキルフルなライミングに感嘆の声をもらした人もいると思う。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm32705696
マイクリレーを取り仕切るは、ネットラップ界隈でマイクリレーといえば…と当然のように
名前があがるSICKHACK氏。しかし、Twitterで我々がはかりしれるのは彼の一部しかない。
かくいう私、村上ヒデキも今回のプロジェクトに関わったにもかかわらず、成り立ちや、どういった場面でどういった気持ちだったのか…。私は知らない。
今回、公開という節目に、文書での一問一答をお願いした。ぜひ動画を見てから、下記の一問一答を御覧いただきたい。
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Q1) まずは、自己紹介をおねがいします。
ラップやマイクリレー企画をやっているSICKHACK(シックハック)と申します。
以前は現場でライブ活動を中心にしておりましたが、2016年くらいからニコニコにネットラップ(ソロ曲)を投稿するようになり、world wide words 2016で☆イ二☆さんと「マイクリレー企画でネットラップを盛り上げましょう」と話をして、それが良いきっかけとなり、「dream mic relay vol.1」や「Break down wall mic relay」を企画し、今回の「Now or Never mic relay」に至りました。
Q2) この記事があがるころにはマイクリレー動画がニコニコ動画にアップされています。これまでをふりかえって、心境をおねがいします。
「dream mic relay vol.1」「Break down wall mic relay」「Now or Never mic relay」は3部作にすることと、各タイトルと企画の内容は最初に決めておりましたので、1年半かかりましたが、実現できて嬉しく思っています。
まず「dream mic relay vol.1」ではネットラッパーのスキルの高さをアピールすることを目的の一つにしておりました。ここでの実績がなければ、後の「Break down wall mic relay」で現場の実力者を集めることはできないからです。
そして「Break down wall mic relay」の成功により、「Now or Never mic relay」が現実的なものとなりました。リスナーの皆様には、少しでも今回の企画を楽しんでいただけていれば嬉しく思います。
ちなみに各マイクリレーの頭文字は「d」「B」「N」ですが、「d」は左の丸がネットラップ側で、「B」の2つの丸は現場側をイメージしております。並べると「dB」真ん中の壁を挟んで双方の勢力が陣取っている様子を表しています。今回の「N」はこの真ん中の2つの壁をBreak downした後なので斜線をいれています。
【dB→N】
個人的に、こんな遊びをしていました。
Q3) 今回の『Now or Never mic relay』は、前作の『Break down wall mic relay』の直後から企画されました。企画された当初のことを教えていただけますか?
マイクリレー企画をする際に一番最初に考えるのは、参加者の皆さまがワクワクするような企画とトラックを用意することです。
どんなに実力を持ったラッパーでも、あまり興味の沸かない企画ではスキルも鈍ってしまうでしょう。
いかに自然に渾身のverseを蹴ってもらうにはどうするか? 当初はそれを考えていました。
企画に関しては「神(レジェンドラッパー)は現実に存在する」こんなイメージで進めました。
また、トラックに関しては、当初はある有名曲のremixを予定していたのですが、村上ヒデキさんにも作っていただいたら、あまりにも素晴らしかったので、急遽、村上さんのオリジナル楽曲を使わせていただきました。
初めてあのトラックを聴いた時は鳥肌が立ちました。何度も聴き込んだのを覚えています。
Q4) Now or Neverでは若手からベテランまで選出されました。みなさんを選出された理由を教えていただけますか?
選出というか、僕の場合はお願いですー!
まず全体的な話をすると、知名度や実績ではなく、「スキル」を追い求めています。逆に言うと、非常に知名度が高く、ご参加が難しそうな方でも、スキルがある場合は関係なく交渉していきました。
ここからは、いくつかエピソードをお話します。
まずBreak down wall のリリース後にデフチンさん、G-HOPEさん、FMくんから連絡をいただいて、マイクリレーに参加したいとおっしゃってくれました。彼らのスキルの素晴らしさは良く知っていたので、即決でお願いしました。
ここから、出演交渉が始まりました。
意外にも、最初に決まったのは山田マンさんでした。あまりに即答だったため、山田マンさんがレジェンドと呼ばれる理由の一端を知ることができました。
またVACONさんはBro.Hiさんとの出演交渉が終わった後にお願いしました。通常はVACONさんにご参加いただける可能性は極めて低いですが、Bro.Hiさんとの共演はこの機会を逃したら二度と実現できない… と勝手に思いまして依頼を出しました。結果は、動画の通り最高の形になりました。
裂固さんは、デフチンさんとG-HOPEさんとは顔なじみですので、割と安心してご参加いただけるのではと思い、お誘い致しました。
らっぷびとさんは、world wide words 2017の直前に出演依頼を出しました。らっぷびとさんはスターですので、ご参加は難しいと考えていましたが、忙しい時期にも関わらず、暖かいお言葉をいただけました。
world wide words 2017といえば、当日にキリトさんとTeslaCoilさんに直接交渉依頼を致しました。キリトさんはライブで忙しい中にも関わらず、話を聞いてくれました。TeslaCoilさんはあのメンバーを見ても、臆せずに「一番ぶちかまします」と言ってくれました。非常に心強かったです。
はしやんさんは、出演のご連絡をしたところ、返事は今回のアカペラ音源でした。詳細もお伝えする前のことでしたので、驚きました。本当にありがとうございました。
SHIDOさんは、ぜひ誘いたいと思っていた日に奇跡的にもSHIDOさんから、ツイッター上で声を掛けていただきました。すぐに企画の詳細をお伝えしました。
と、長くなってしまうので、今回はこのくらいにしておきます。
Q5) Now or Neverではたくさんのみどころ、ききどころがあります。あえてひとつ選ぶとしたら、個人的にはどこがおすすめですか?
すべてがクライマックスのように思っていますが、あえてオススメを一つだけ選ぶならば(NASSOさんの)「姫路市民プール」の所でしょうか。
Q6) SICKHACKさんパートでは、『あのときの衝撃を君に』とあります。この衝撃のお話をもう少しおきかせください!
ラップを好きなったきっかけとなる曲かいくつかあるのですが、その内の一つが、中学生の時に聴いた、ラッパ我リヤがフューチャリングしている「Deep Impact」でした。
多くはない小遣いをすべてCDレンタル代に充て、ライムすら理解せずに、寝る間も惜しんで何度も聴き込んでいました。
あの時のような衝撃を、このマイクリレーからも感じ取ってもらいたい、この曲をきっかけに、ラップをもっと好きになってもらいたいという想いを込めました。
Q7) 次回作はどんなものを考えておられますか?
dream mic relay vol.2と、もう一つ考えております。
3部作で気持ちが燃え尽きてしまうことを予想していたので、あえてdream mic relay vol.1としていました。
今後もここまでの企画に負けないように頑張ります。
dream mic relay vol.2では、実績のある方だけでなく、もっと評価されるべきラッパーも集めたいと考えています。
基本的にはネットサイドで構成します。ツイッターで募集もしますので、ぜひチェックして下さい。もう一つの方も、ご期待下さい。
Q8) 動画を見ていただき、さらにこの記事を見ているみなさんに言葉をください!
9分という長いマイクリレーでしたが、ご視聴いただきありがとうございました。
もし短く感じてくれたならば、なにより嬉しく思います。今後も、単純に楽しいとか、かっこいいだけでなく、意義のある企画ができたら嬉しく思います。
次の企画でまたお会いしましょうー!
ここまで長文にお付き合いいただき、重ねて御礼申し上げます。
Q9) ついでに…トラックとこの記事を書いている村上ヒデキになにか言いたいことがあればひとこと!
村上ヒデキさんなしでは、この企画は成立しませんでした。企画中も、急な変更があっても素早く、完璧に対応してくれました。
最高のトラックとミックスをありがとうございました。
またやりましょう!!
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端々に垣間見える少年のような夢。そこにあった衝撃。それが『Now or Never mic relay』にあらわれているのだと、この一問一答を通じて初めて知った。いや、すべてを通した仮段階の音源を聞いたときに気づいていたのかもしれない。
SICKHACK氏とのやりとりで思い出深いことはたくさんある。それは11日のYoutube公開時に私が記事を書く予定だ。
明日は動画を担当した利波 雷氏にインタビュー。なんと動画制作途中のインタビューとなったが快く応じていただけた。動画に隠された秘密とは。また、一番の見どころとして、あのパートを推す理由とは。インタビューの一部始終を書き起こし、公開する。
ぜひ明日も、動画とともに見ていただきたい。
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