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2016.4.1 cakes連載「消化器の専門家が大腸カメラを受けたら危ないところだった話」のウラ話〜肛門異物という病い〜

こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。

今日から新年度が始まりました。新しい生活、新しい職場、そして新しいスタッフでの仕事が始まる人も多いと思います。私から一つだけ忠告させていただきますが、くれぐれも気合を入れスタートダッシュをしすぎませんように。来月には5月病がいまかいまかと待っていますので。

さて、今回のケイクス連載は「消化器の専門家が大腸カメラを受けたら危ないところだった話」でした。

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この記事では、消化器の専門家たる私が、お尻からカメラを入れて検査を受けたドキュメンタリーを書きました。毎日切っている腸を検査されるというのも、なかなか不思議な経験でございました。

「大腸カメラ?自分とはあまり関係ないしなあ」と思っていらっしゃる読者の方も多いでしょうが、そんなことはありません。大腸癌の数は増え続けていて、女性の死因ではすべてのがんの中で第1位、男性では第2位で、今後もしばらくは増えつづけるでしょう。がんは大腸カメラで必ず発見されますから、これをお読みの20歳台、30歳台の方は近い将来必ず大腸カメラを受けることになりますからね。

さて、今回はウラ話としてこんなお話を。

題して「肛門異物という病い」です。真面目なお話です。が、人口に膾炙するのもいかがなものかという内容なので、鍵目的に有料記事にさせていただきます。まあ間違いなくこれまで語られてこなかったけど、医者ならみんな知っている内容です。

病院で医者をやっているとしばしばお会いするのが、肛門異物、あるいは直腸異物の患者さん。いろいろな契機で肛門に異物が入ってしまって取れなくなった、という訴えで来院されます。

この患者さんたちのバックグラウンドとしてMSMの患者さんと、そうでない患者さんがいます。MSMとはman who sex with manの略で、彼らの中には肛門を用いた性交渉を行う人がいて、さらにはしばしば異物というか、「デバイス」を使用して行為を行います。もちろん、MSMでない人も同様の行為を行い病院に来ます。

この「デバイス」なのですが実に多くのバリエーションがあって、ピンポン球、野球ボール、エイトフォー、ビール瓶、電球などがあります。

このような異物が取れなくなった、ということで夜間に救急外来に患者としてくる訳です。

これは正直なところ、医者としてはとても困るんです。

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