2016.10.7cakesウラ話〜持つべき嫉妬と手放すべき嫉妬〜
---この記事は投げ銭記事です---
こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
本日のケイクス連載にはこんな記事を載せました。
「有名ミュージシャンに彼女を寝取られた男に学んだ、「嫉妬」の正体」
こんな題で私は嫉妬について考えてみたわけです。結論は、「嫉妬する相手は近くの目標である」というものでした。
そもそも嫉妬って、誰かの能力や才能、あるいは立場を羨むもの。そして、嫉妬はあまりに遠すぎる・偉大すぎる人に対しては基本的に向けられないというお話でした。例えば国民から広く愛されるタイの国王に嫉妬する人はいないでしょうし、先日発表されたノーベル賞受賞者の東京工業大学栄誉教授・大隅良典さんに嫉妬する人も少ないと思います。
ですから、嫉妬という力はとても大切だと私は思っています。嫉妬を原動力にして「くそ、いつかあんな奴には勝ってやる」と努力し、嫉妬相手を超えるよう頑張れる存在だからです。しかも遠すぎず、近すぎない目標。いわばロールモデルと言っても良いかもしれません。
嫉妬という感情のパワーは怒りのそれと似た方向です。ですからとてもエネルギーとしては強い。人間のエネルギー源の中で一番強いのは怒りであり、これは誰も否定しないところだと思います。その怒りと似ているので、嫉妬もエネルギーとしては結構強いのです。「あいつだけには負けたくない」と言ったら怒りを含んだ嫉妬という雰囲気でしょう。
考えてみれば私もこれまでずいぶんいろんな嫉妬をしてきました。小学校では足の速い友人に、中高では勉強ができる友人に、大学では膨大な暗記すべき事項を目の前にして記憶力がとてもいい奴に。医師になってからは体力がある奴やうまく立ち回れる同僚、あるいは立ち回りが下手なぶん信頼される部下に。
嫉妬するたびに、短距離走のような努力をしてちょっと先を行く嫉妬相手に追いつき追い越してきたような気もします。短距離走だってたくさん積み重なれば結構長い距離になりますから。もちろん追いつかず遠くまで行ってしまった人や私から遠ざけてしまった人もたくさんいましたが。
一方で、恋愛に関する嫉妬はどうでしょうか?
私はこれも大切にしていただきたいと思う一方で、手放すべき嫉妬もあると考えています。具体的に言うと、恋愛関連の嫉妬は二種類にわけられます。
1、「モテて羨ましい」というモテへの嫉妬
2、「いちゃいちゃしやがって」という関係への嫉妬
1、「モテて羨ましい」というモテへの嫉妬
これについては、大切にしたい嫉妬です。なぜならこの感情は、「あんなにモテて羨ましい、いつも恋を成就させて羨ましい」→「私もあんないい男・いい女になりたい」という気持ちになります。ですからこれは男磨き、女磨きの努力に繋がるのですね。そういう意味で、この感情はちゃんと持っていてほしいと思います。いい男、いい女を見たらどんどん嫉妬しましょう。
2、「いちゃいちゃしやがって」という関係への嫉妬
これは皆さんおわかりでしょうが、もちろん手放した方がいい。間違いない。
なぜか?それは、「誰かと誰かの関係」に嫉妬するのですから、自分の力の全く及ばないところでのお話だからです。自分の力ではもうほとんどどうしようもないのですから、考えるだけ無駄です。特に女性がイライラして仕方が無くなるのはわかりますが、それでもなんとか忘却の彼方へと飛ばしましょう。時間の無駄ですから。
ただ、こういう視点は持っていていただきたい。それは、
「もし自分がもっともっと魅力的だったら、あの人は他の男性/女性といちゃいちゃなどせず自分にぞっこんなのではないか」ということ。
少し苦しいけど、こう考えることでさらに自分の魅力に磨きをかけるよう努力が出来ると思うのです。残念ながら、真実です。
この記事は「200円投げ銭記事」にしたいと思います。投げ銭してくださった方のためにちょっとだけ。「医学的に考える、朝からあまりに眠い日の過ごし方」です。
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