1-6 ぜん息がひどくなると、どうなっていくのでしょうか?
例えば
火傷をした場合
ごく軽いものであれば
1週間ほどで
後も残らずにきれいに治ります。
しかし
水泡ができるような
強い火傷の場合
傷跡が残ってしまうこともあります。
このたとえと同じことが
気道にも
当てはまります。
気道の炎症が続くと
炎症によりダメージを受けた気道の組織は
完全には
元どおりに治らず
変形してしまうことがあります。
これを
「気道のリモデリング」
と言います。
リモデリングが起こると
気道壁が厚くなって
気道の弾力性がなくなり
気道が狭い状態のまま
元に戻りくくなってしまいます。
そのため
呼吸機能が常に低下した状態となり
重症化を招いてしまいます。
まだ解明されていない点が多いものの
ひとたび気道のリモデリングが起こってしまうと
回復は難しくなることが
分かっています。
最近では
乳幼児でも
早い段階から
リモデリングが起こっている
という報告もあります。
ですから
リモデリングを起こす前の軽い状態のうちに
出来るだけ早く
炎症を抑える的確な治療を
続けていくことが
大切になります。
<参考資料>
「ここが知りたい小児ぜん息Q&A(環境再生保全機構)」