ぜん息はどんな病気?
息を吸ったら空気は気道と気管支を通って肺にやってきます。
ところが、ぜん息の患者さんの気管支は、内側の粘膜がただれてしまっていて、空気の通り道が狭くなってしまっています。
粘膜がただれていると、ちょうど、ケガをした時に血が出て汁が出てくるように、粘膜からも汁が出てきます。
そして、タダでさえ狭くなった気道を更に狭くしてしまうのです。
この汁が口からペッとでてくる痰の正体です。
ぜん息発作の時、吸うのより吐くのに時間がかかります。
吸えるけど吐けないことを繰り返し、ダンダンと肺が空気でいっぱいになります。
そして肺がパンパンに膨らんだ風船のようになり、しまいに吸うことも難しくなってしまいます。
気管支の周りには、実はワイヤーのように筋肉が取り巻いています。
気管支の粘膜から出てくる汁の中にこの気管支の筋肉に「ちぢめ!」という司令(「ロイコトリエン」って名前がついている)が入っていて、この気管支の筋肉がギュッと縮んでしまうのです。
こうして更に空気が肺に入りにくくなる訳です。
病院に行くと、とりあえず吸入をしたり酸素を吸ったりします。
吸入薬の中には、気管支を広げる役目の薬が入っています。
気管支拡張薬といって、メプチンとかベネトリンとかいう名前がついています。
この薬は早く効くのですが、残念ながら効果が一時的で、おまけに粘膜のハレには全く効果がありません。