音楽する人にこそ勧めたい、美術館という場所

どうも、普段はフリーランスで作編曲とDTMの講師業をしてますあべしです。

音楽に関わる仕事をしていると音と向き合ってる時間が多くなります。街中で流れるヒットソング、スマホから聞こえるBGM、何気ないチャイムやアラート。音楽と呼べる形の物はあまりにも周りに多く、それらが聞こえた時無意識でも耳が捉えてしまったりします。


だからこそ訪れてほしい、それが美術館という場所です。

濃い味の料理を食べた後は薄味の物を食べると少し物足りないと感じる。また、より濃い物を食べたくなる。そんな時はありませんか?

音楽に、音に溢れた暮らしの中に慣れているとより刺激的な音を求めるようになったりします
それはよく言えばより刺激的な尖った音が作れる。悪く言えば尖り過ぎてバランスを欠く事もある。


コレに関しては賛否があると思う。刺激的である事、尖る事は他の作品に埋もれないパンチを生むとも言える。僕はコレを足し算の作り方だと考えてます。

特に若い世代には足し算の作り方が好まれやすいと思います。現にアニソンやJ-Popは周りに埋もれまいと過激なサウンドや展開、豪勢な音数を用いるケースを見かけます。

でももちろん、若者だからといって足し算の作り方が好きではないと言う人もいるでしょう。そして足し算の音楽に触れ過ぎた人にも

是非一度、美術館に行ってみることを勧めます。


音を禁じた空間、非日常の空間

美術館はその名の通り、絵画や石膏、各種アートを展示し楽しむ場所です。
面白いのが物音を立てる要素を意図的に無くす必要があるという事です。

作品の楽しみ方は人それぞれ。そのアートを見ている瞬間、解釈に余計な要素(ノイズ)を入れる事は邪魔をしてしまう事になります。

音楽で例えるなら、いいなーと思って音楽を聴いてる時に関係ない写真を見せられたら少し気が散るような(個人差有り

なので場所によってはボールペンの使用は望まれず、鉛筆を貸し出す事もあります。カチカチ鳴ってたら邪魔になるんです。

そう、ボールペンのカチカチ音すらうるさいと感じる場所。それが美術館。
日常生活の中ではありえないほど小さな音すら気にする場所。


音を振り返る、引き算の作り方

普段とは違った静かな空間。その場にいると普段の生活が如何に音に包まれているかがよく分かります。

コレは美術館やそれに相応する静かな空間に行ったことのある人にしか分からない感覚です。この後にに賑やかなアニソンを聴いてみると情報量の多さにびっくりすると思います。

普段聴いてる音楽ってこんなに音に溢れていたんだと再認識できます。


コレとは別で、静かな空間を良いと感じたのであれば引き算の作り方を試してみましょう。
そう、これだけ鳴ってたら良いと思えるまで音を間引くんです。

・足し算の作り方では派手さ、刺激を求めるシーンに向いています。
・引き算の作り方では静けさ、間(ま)の空間に世界観を映し出すようなシーンに向いてます。


オススメしたい理由まとめ

普段の音楽制作にマンネリを感じる。
異なる視点で向き合ってみたい。
一度自分をリセットする。

こういう事が思い当たる人に是非勧めたい。

ここまで書いてきて「肝心の美術作品やアートは楽しまんのかい」と思う方もいらっしゃると思いますが、もちろん僕は楽しみます。

「僕は」と付けた理由に楽しみ方は人それぞれという気持ちがありまして。行ったからには楽しむべきとは言いたくないんですね。

なので今回の話はあくまで日常的に音楽に触れてて、音に溢れた空間と真逆の空間を体験してみてほしい   というお話です。

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