APS-Cミラーレスを使ってる自分が、久しぶりに35mmセンサーの一眼レフカメラ(Nikon D700)を使う(D3, D300とも比較)
最初に
随分と古いカメラで恐縮ですが、NikonのD700(35mmフルサイズ センサー:以下、35mmセンサーと記載)について書きます。
理由としては、今朝、FUJIFILMのX-T4が故障しまして(電源オンの状態で異音がしてセンサー位置がおかしい)、撮影ができなくなりました。。。
(さくっとカメラ屋さんへ持っていって修理依頼してきました。半年保証があるカメラを買っているのはこういう時のためです)
最近はカメラを2台体勢で撮影することに慣れてしまったので、修理中も2台で撮影したい。けど、X-T1も故障で手放してしまったので、FUJIFILMのカメラはX-H1しかない -> 防湿ボックスからNikonの一眼レフ(D700)を引っ張りだしてきました~(笑)
2015年にFUJIFILMのX-T1を買ったので、一眼レフでのスナップ撮影は実に8年ぶり!以下2点について書いてみようと思います。
どっぷりとミラーレス(APS-Cセンサー)に漬かった自分が、久しぶりに35mmセンサーの一眼レフを使ってどう思ったのか?
Nikon D700というカメラについて。
結論は、たまには一眼レフも良いよ~、という内容です(笑)
35mmのセンサーサイズについて
自分は日頃よりAPS-Cのセンサーサイズのみを使っている状態ですが、35mmセンサーのカメラは必要?というお話です。
自分の結論としては「必要」です。
必要性
35mmセンサーの必要性は、基本的に「35mmセンサー対応のレンズを何本持っているか」によると思っています。さらに重要なのは「自分が持っている35mmセンサーの一眼レフはNikonである」ということです。
NikonはFマウントです。なぜマウントが重要かというと、NikonはずーーーっとFマウントだったんです。要は「昔のレンズが使いやすい」という環境が整っています(もちろん Aiより前のレンズは使えません。Nikon Dfは爪が可倒式になっているので使えますけどね(笑)
Nikon Dfが発表される前、新宿とか銀座で古いNikonのレンズが安く売られていた頃、自分は古い単焦点レンズを色々と買いました(Nikon Dfの発表後、Nikonの古いレンズが値上がりしましたね。。。いつの話だよ!って感じですが(笑)
写り(画角、ぼけ、高感度耐性)
Ai Nikkor以降のレンズは、NikonのAPS-Cサイズ センサーのカメラでも使えます(D300など)。ただ(ご存知の通り)1.5倍程度の焦点距離の画角になります。自分はAi Nikkor 50mm F1.4のレンズなどを「本来の画角で使ってみたい」と思ってしまいました。
また「本来の画角で撮影するとどんな感じだっけ?」というのは、35mmセンサーのカメラを外へ持ち出してみないと、実際の感覚がわからなかったりします(自分の場合は、ですが(笑)
「50mmの画角ってこれくらいだよね?」という感覚と、「50mm F1.4のレンズならこれくらいぼけるよね?」の感覚が、APS-Cセンサーのカメラを使ってるとずれる気がします。(まぁAPS-Cに慣れきってしまえば、それはそれで良いとは思うのですが。。。)
また35mmのセンサーサイズの方が1画素あたりのサイズを大きくしやすいため、高感度に強いと一般的には言われます。
D700の主な仕様
昔のNikonはユーザー・フレンドリーというか、最新機種に惜しみなく技術を投入してくれて「もうNikon大好き!」と感じていました(笑)
D3を買わなくても35mmセンサーを体験できるって最高!です。
D3と同じセンサー(基本的にD3と写りは一緒)
高感度は常用6400となりました。(D300は3200)
今(2023年)、D300を使うとびっくりするくらい高感度に弱いです。。。
ボディの操作性はD3よりD300の方が近いです。
連射:カメラ単体5コマ/秒(バッテリーグリップ付きで8コマ/秒)
前面右
任意に設定できるボタンが2つ
もちろん、前面にもコマンド ダイアルがあります
前面左
フラッシュ モード ボタン
シンクロターミナル
リモートレリーズなどを接続するターミナル(10Pin)
レンズ取り外しボタン
フォーカス モード セレクト ダイヤル
左肩
ホワイトバランスなどは、ボタンを押しながらコマンド ダイアルを回して変更
その下にレリーズモード ダイアル
(ロック機能付き。左上のボタンを押しながら回します)
右肩
シャッターボタン
半押しのクリック感がないフェザータッチタイプ。個人的に、クリック感の有り無しはどちらでも使えるというか、こだわりは無いです(笑)
電源スイッチ
(電源スイッチのランプマークは任意の機能に設定可能)ホワイトバランスなどと同様に「MODE」や「+/-」ボタンを押しながらコマンド ダイヤルで操作します。
モードがP A Sの場合はリアコマンドダイアルで露出設定の増減ができます
背面
D300との違いは、メモリ スロット カバーを開けるレバーがありません。
(D3、D300との差別化のためか、メモリー スロット カバーのロックは簡易式)
D700の自分仕様
縦位置グリップを付けて撮影してます。
(シャッター音が変わるので、単3電池8本を入れて撮影(笑)(追記:2023/11/14)
シャッター音についてもう少し縦位置グリップが無い状態だと、ミラーが「パタン」と閉じる音が聞こえる気がします。なんか切れが悪い?(笑)
縦位置グリップを付ける事により連写速度が上がる事から、シャッターやミラーの動作もよりクイックになると思われます。
ファインダーにマグニファイヤー(1.2倍拡大)を付けてます。
マニュアル フォーカスレンズを使う事が多いので、ピントの山が掴みやすいように付けてます。自分には必須アイテムです。
(四隅が見えにくくなるので、好みは分かれるとは思いますが。。。)
(アイカップは別注です)
Nikonは昔から露出補正の+と-の向きが直感的に逆なので設定を変更しています。
D700のコマンド・ダイアルの向き(追記:2023/11/13)
ここちょっと迷ってます。。。
デフォルト設定
(露出補正が直感的に逆なのが気になります)露出補正ダイアル:カメラの右方向へ回すと露出がマイナス
絞り、シャッタースピード:カメラの右方向へ回すとプラス
検討したこと
コマンドダイアルの向きを逆にすると、「露出補正」と「絞り・シャッタースピード」の両方が変わるので、結局、露出補正とシャッタースピードの両方を合わせられないです。。。
(絞りとシャッター・スピードが直感的に逆になる)メインとサブのコマンド・ダイアルの機能を逆にしてもここは解決しなかったです。。。
絞りをレンズの物理ダイアルにもできるのですが、シャッター・スピードの問題は残ります。。。
結論
もうデフォルト設定が良いのかもしれない、と思いました(笑)
露出補正:ダイアルを左側へ回すでプラス
絞り、シャッター・スピード:ダイアルを右側へ回す事でプラス
この「露出補正のプラス・マイナスが逆問題」は、当時、色々と議論がありましたね。。。なんか懐しいです(笑)
コマンドダイヤルの向きも逆向きに設定
(追記:2023/11/13)
シャッター・ボタンの半押しAF機能をオフへ変更。
AF-Sモード時の優先をレリーズへ変更(フォーカスから)
合焦音は鳴らなくなります。
(FujifilmのX-H1は合焦音が鳴ります)
(理由)
FujifilmのX-H1は、マニュアル・フォーカス・モードでも親指AFが機能します。これがとても便利です。
D700で実現したいこと
M/Fモードでも「AF-ON」ボタンでAFしたい
(でもこれはできなそうな感じ)
よって、レリーズボタンの半押しAFをオフと、ピントがあってなくてもシャッターが切れるようにレリーズ優先にしてみました。今の所、これで良い感じです。
ちなみにX-H1もシャッター・ボタンの半押しAFをオフにしています。(AF-ONボタンのみでAFが動作する)。
比較
D300と比較
センサーサイズ
高感度耐性
ファインダー
ファインダー形状(D700は丸型。D300は角型)
丸型のファインダーに憧れありました
ファインダー視野率(D700は95%。D300は100%)
ファインダー シャッター(D700は有り。D300は無)
これも憧れありました
視度調整ダイヤル(D700はロック式。D300はロック無)
D300の視度調整ダイヤルは位置的に触りにくい場所にあるので、意図せず回ってしまう事はありませんでした。D700の位置だとロック機構は有った方が良いですね。
コンパクト フラッシュメモリのType1,2対応
(D700は Type1のみ、Type2 非対応。D300はType2にも対応)D700はフォーカス エイドに前ピンか奥ピンかがわかる矢印があり便利
D3との比較
D3は根本的な作り(設計思想)が違います。D3は本当のプロ機(フラッグシップ機)です。D700とは比べものになりません。迷ったら間違いなくD3系統を買うべきです。あとで後悔すると思います~。
大きさ
ファインダー視野率(D700は95%。D3は100%)
イメージセンサークリーニング機能(D700は有。D3は無。D3SやXは有)
シャッター音
堅牢性
ストロボのコマンダー機能(D700は有。D3は無)
左肩のボタン配置
メモリカード スロット数(D700は1枚。D3は2枚)
メモリカード スロット ロック(D700は簡易。D3は有)
FUJIFILMのXシリーズとの比較(APS-C)
センサーサイズ
広角:D700有利
ただしFUJIFILMには8-16mmという化け物レンズがあるので同等?ぼけ:D700有利
望遠:APS-C(FUJI X)有利
重さ:D700は相当重い(自分はあまり重さは気にならないのですが。。。)
D700はレンズも重め
形:D700が大きい
シャッター:D700が感触は良いが振動は大きそう
ファインダー
D700の光学ファインダーは大きくて見やすい
ミラーレスは視野率100%で良い
ミラーレスは露出をリアルタイムに見れて便利
ミラーレスは白飛び個所も見れて便利
ミラーレスはファインダー内に水準器表示が可能で便利
(D700も背面液晶へは左右の傾きのみ表示可能)
連写(ミラーレスが◯)
ただしファインダーのブラックアウトは、光学ファインダーの方が有利らしい(自分は連写しないのでようわからんです。。。すみません。。。)
高感度耐性:さすがに新しいミラーレスが◯
手ぶれ補正:Nikonもボディ内手ぶれ補正があると良かったのにな~。。。
堅牢性:ミラーレスの方が若干壊れ易い気がします。。。
D70はシャッターが壊れましたが、D300は落としても壊れなかったです。。。X-T1は落として壊れました。X-T4は落としてないのに壊れました(笑)(中古だから?)
撮影枚数
電池:一眼レフは1000枚以上を楽に撮れます(笑)
一眼レフは小まめに電源オフしなくても電池が減りません。
一眼レフは電源オフの状態でもファインダーが使えます。
メモリカードの容量:D700は1200万画素なので32GBでも沢山撮れます。
D700はフィルム・シミュレーションが使えないです。
一眼レフ(D700)での撮影スタイルの違い(ミラーレスと比較)
ミラーレスでは露出をマニュアル設定(絞り、シャッタースピード、ISO感度)で追い込みますが、一眼レフでは絞り優先でカメラの露出計を使って撮ります(シャッタースピードとISO感度をカメラに決めてもらいます)
一眼レフ(D700)は、ミラーレスのように露出をファインダーへ反映できないので、どうしてもカメラの露出計を使う事になります。
カメラのオート・ホワイト・バランスはちょっとお馬鹿さんなので、5000とか5250とか、固定で撮ってます(笑)(どっちみち、あとで現像する時に変更します)
それ以外はあまりミラーレスと変わらないですかね。。。正直、どちらでも撮りたい写真は撮れます。あとで「良いカメラとは?」の記事でも書きますが、意図した写真が撮れるのは当たり前で、その撮影自体が気持ち良いかどうか(楽しいか)も重要だと思っています(趣味で撮ってるので。。。)
FUJIFILMのXシリーズは撮っていて気持ち良いです。一眼レフも違った意味で気持ち良いです。これはなんとなく好みかな、とも思います。ただ、自分はFUJIFILMのミラーレスの方がより撮っていて楽しいですかね(笑)。物理ダイアルを使って、マニュアルで露出を決めるのが楽しいです。X-T4、早く修理から帰って来ないかな~(笑)
D700の一長一短
D700の長所
安いけどD3の35mmセンサー内蔵
D3より小型
ファインダー
丸窓
大きい
フォーカスが見やすい
フォーカス・エイド(フォーカスが前ピンか奥ピンかを矢印で表示してくれる機能)がとても良い(D300には矢印無。。。合焦ポイントのみ)
バッテリーグリップがD300と共用できて◯
さらに単3電池を使えるので将来的なバッテリーの心配も無し!
アイピースシャッターがある
ストロボ
内蔵ストロボがある
コマンダー(マスター)機能がある
(D300もある。D3は無)
センサー クリーニング機能搭載(D300は有。D3は無。D3S, Xには有)
Ai Nikkor以降のレンズも本来の画角で楽しめる
沢山撮れる
シャッター音
(一眼レフのシャッター音はミラーレスには無い良さがあります)
D700の短所
ファインダー視野率が95%(D300は100%。D3も100%)
メモリーカードスロット
CF(コンパクトフラッシュ)メモリーカードスロットが1つ
CF Type1のみ使用可能
カバーが簡易ロック
重い(ミラーレスと比べて)
USB端子やHDMIポートの蓋がゴム。。。頼りない。。。
APS-Cに比べ望遠はにがて
グリップが浅くて持ちづらいかな?
ちょっとオート ホワイト バランスがお馬鹿さん(笑)
最後に
一眼レフカメラでも何十万枚と撮ってたので、8年ぶりとはいえ1時間位使うと慣れます(笑)。X-T4の修理が完了するまでですが、今後は経験しない(かもしれない)撮影体験なので、楽しみにながら撮っていきたいと思います~。