京都芸術大学イラストレーションコースで学部共通専門教育科目に取り組むの巻
京都芸術大学 通信教育部芸術学部 デザイン科 イラストレーションコースに入学して2年目の夏。今までの道のりを振り返ってみよう。
とにかく大変だったとしか言いようがない。すでに脳みそがツルツルの妙齢の自分に若い受験生のような集中力があったことが一番の驚きである。
2年で卒業したい自分はコース専門科目をほぼ単位取得射程内に入れてから学部共通専門教育科目(一部総合教育科目)に取り組んだ。なので1年目はひたすらコース専門科目に集中した。
コース専門科目は春秋、夏冬と季節ごとに提出期間が決められているものがあるため、とにかく先に確実に単位を取って安心したかったのである。
課題を読み込み、何を求められているかを正確に把握し、授業動画はとにかく隙間時間に見まくった。ジムのマシン上でも、お風呂でも皿洗い中でもメイク中でも、電車やバスの中でも、、ちょっとした隙間を利用した。
妙齢のため足腰がすぐ固まるので毎日ストレッチが欠かせないのだが、その時にも床にiPadを置いて見た。開脚して前に上体を倒した状態でも見た。(すごい)
大事なところはスクショしてフォルダーにまとめ、そして、課題に手をつける時も、iPadで描きながら、パソコンで授業動画を流していた。とにかくコース専門科目を攻略しろ、だ。
このやり方がいいのかどうかはわからない。(たぶんダメ)
入学説明会のとき、大学側の方からは学部共通専門教育科目を時々挟みながらやったほうがいいと言われた。そのほうが絵を描く時に自然と歴史や背景を意識して描く相乗効果があるのか、単に偏らないためなのかはわからない。
でも絵を描く初心者、しかも全くズブの素人にとってはまずはコース専門科目に集中するべきだと思ったのである。
そしてやっと冬休みになって初めて学部共通専門教育科目(一部総合教育科目)のシラバスをよく見た時、全身が凍りついた。できそうなものがない。こんなレポートできるわけないわと錆びた頭で直感した。
レポートの書き方、参考文献や引用の記載方法にもあれこれと細かいルールがある。あのう、しかもこれを14単位って多すぎやしませんか?
長年休眠中だった別の脳みそを揺さぶって起こすのにまず時間がかかった。正式な書式でレポート書くとか会社でもなかったし。(せいぜい書いても誤魔化した予算書とかその通りにならない絵コンテとか見栄えだけに凝った企画書とかである)
ざっと内容を見て、あ、コレは無理、コレも無理、と消去法の末、なんとか書くしかないと思ったのが以下の科目。
申し訳ないけど、ただ絵を描く技法を学びたかった自分はここまで真面目に勉強する気にはなれなくて、教科書を新たに購入する必要がなく(WEBテキストがある)、1科目で2単位とれるものを選んだ。それがこの「芸術史講義」だったのだが、その中から少しでも自分が聞いたことあるとか、微かな興味がある内容を含んでいる科目を選んだ。
□WS芸術史講義(日本)2
□WS芸術史講義(日本)4
□WS芸術史講義(アジア)2
□WS芸術史講義(アジア)4
□WS芸術史講義(近現代)2
□WS芸術史講義(近現代)4
もうひとつ、著作権は仕事柄調べたことがあったため、一番書きやすいレポート題材として選んだ。(実際これがコース専門科目を含めた今までの科目で一番高得点だった、、絵を描くよりもコレかよっ)与えられた判例と自分で見つける判例とあって自分の意見も求められていたけれど、たまたまいい題材を知っていたのでこれだけはスラスラと書けた。
□TX知的財産権研究 著作権概論
まるで本当に受験シーズンの学生さながら、冬休みはレポートと格闘した。
課題をまず先に見てどういうレポートを書くのかをチェックする。その後動画を観て、その中から自分の興味があるところをメモっておく。課題は動画の内容全てに関するレポートではないので、あらかじめメモっておいて後でそこだけ深掘りするのである。WEBテキストは動画の内容が掲載されているので、その部分だけでもしっかり読んでおく。
あとは参考文献を探しまくる。記名のあるちゃんとした文献でないと参考文献として認められないってのが一番厄介。Wikipediaや個人ブログではダメなのである。
実はレポートの字数はそんなに多くない。1200字とか多くて1600字まで。
かえって難しいのは求められている内容を網羅するのに、その字数に収まらないことだった。いったん書き上げてから添削していくのだが、これ以上減らすと文脈もおかしくなるし、中途半端な内容になる。それをうんうん唸りながら直していく作業がめんどくさいったらない。「わかりやすく短くまとめること」が試されてるんだと思った。
とにかく、コレは間を空けずに一気にやることをお勧めする。でないと、日頃こんなレポートを書き慣れていない人は集中力が続かない。
要領を覚えたら、7科目を一気に書き上げてしまうに限る。
今思い出すとよくあんなに集中できたなと思うし、二度としたくないというかもうできないけど。
その頑張りのおかげでレポート課題は全てまあまあの評価をいただいて一気に単位を取ることができた。
勉強しないといいながら狩野永徳あたりの派閥争いの話などは面白くてつい本まで買って深掘りしてしまった。
もちろん、ちゃんと深く芸術史を勉強したい人はもっと時間をかけてじっくり研究した方がいい。なんといってもそれが大学というところであり、それが学生の本分だからである。(どの口が言う、、、)
かくしてわたしはコース専門科目を1つ落として春にリベンジし、学部共通専門教育科目をとりあえず単位を取って卒業制作に臨む体制を整えた。
ほっと一息入れたいのと少し仕事が忙しくなってきたこともあって5月に春の課題を提出してから7月いっぱいまでiPadに一度も触らなかった。習慣というのは恐ろしい。レポートに必死の間も、絵を描かなかったので、それに慣れてしまっていた。締め切りから一時的に解放されて脳がまた休眠状態になりかけていた。やはり締め切りというのは脳を人を成長させるんだなと思った。
6月末に公開されたポートフォリオと卒業制作のシラバスは一度読んでもすぐには理解できず、疲弊した脳みそが受け付けなかった。10月からなんだか怒涛のように締め切りがある?え?企画書?ちょっと今はムリ。
そして酷暑続きの8月、だらけた身体と溶けそうな頭でもう一度ポートフォリオと卒業制作のシラバスを読んだわたしは、合計8回はあると思う締め切り日をやっと理解した後、初めてヤバい、間に合わない、今すぐ取り組まないといかん現実を突きつけられ、慌ててiPadを手にとった。
この続き、卒業制作への取り組みはまたいつか落ち着いたら(落ち着くのか?)記したい。
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