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シン・エヴァの今時点での感想を忘れないうちに書いておいた(ネタバレ有)

とりあえず、シン・エヴァ鑑賞直後の感想について、変化が大きくなる前に書いておくことにする。抜けは多いが、今時点の感想をダダーっと残しておきたい。タイトルの通りネタバレ有りだよ。

序盤は正直、7割方想像していた通りだった。シンジ一行を迎えに来たケンスケ(ジムニーだよ。しかも日本ジムニークラブ関西支部協力)、トウジとヒカリが結婚して子供がいる、彼らとの共同体で細々と暮らす中でシンジは徐々に心を開いていく、あたりの展開は割と容易に予想つくと思うが、ケンケンだけは全く想像つかなかったわ。

全エヴァシリーズにとどまらず庵野秀明の総決算的な内容で、ああここナディア、ここシン・ゴジラ、ここ逆シャアじゃん、みたいな感じで見れました。初号機と13号機の戦いが始まったら、なんだこのオブジェクトが滑る処理は、不自然だが明らかに意図的じゃないかと思っていたらTV版最終回だったりとか、全エヴァ(少なくとも庵野秀明が手掛けた)を無かったことにしないでケリをつける姿勢、まさに終わりに相応しい。

旧劇がシンジ1人にケリつけたようなケリつけてないような形だったのに対し、シンジがゲンドウやアスカ、レイ、カヲルにケリをつけさせていて、旧劇の補完にもなっていたのが良かったですね(ケリついたか分からんけど、リツコが躊躇なくゲンドウを撃ったのもいい)。新劇の企画を最初に耳にした時、巨神兵復活に反対する面持ちで「目覚めさせてはならん」みたいな気持ちだったが(序ですっ飛んでしまったが)、ああ20数年越しのEOEもいいもんね……と今は思えます。

気になったのは、冬月の声が明らかに変わっていたこと。清川元夢ももう四捨五入で90だから仕方ないとはいえ、これが一番時間を感じさせた。そして、これはシン公開前から一部で話題になっていたが、クレジットに貞本義行の名前が無いこと。様々な意味で27年という時間を感じさせてくれたが、ここいらは悲しさもある。

時間と言えば、面白かったのはヴィレの北上の作劇上の立ち位置。Qから登場した新劇からの新参者なせいか、旧劇的展開にツッコミを入れまくる。知り合いの娘の女子高生がシン・エヴァの前売り券を買ったと聞いていたのだが、もし旧劇エヴァを履修していない状態でシン・エヴァに突入してたら、北上のようになっていたんじゃないかと思ってニヤニヤした。旧劇からの老人だけでなく、若い世代もある意味で反映されていたのが面白い。パンフの北上役の伊瀬茉莉也インタビューによれば、オーダーは「ゆとり世代」だったそうだ。納得。あと、ラストの声優。マジかよと思った。

シン・エヴァ、予告通り「さようなら。全てのエヴァンゲリオン」な訳で、これでめでたしめでたしで済ませればいいんですが、予告で流れた『閃光のハサウェイ』が示唆するように、作品が原作者の意図を超えて続くことはままある(ハサウェイ自体は富野執筆だけど)。あの「原作 富野由悠季 矢立肇」のクレジットみたいなことにならんようにするため、ガイナックスからカラーにエヴァの権利移したのかなあという気もする。

だがここで、庵野秀明も手掛けたゴジラ。その初代の名セリフが頭をよぎるのだ。

「あのシン・エヴァが最後の一体だとは思えない。アニメの商業化が続くなら、あのエヴァの同類が、また世界の何処かに現れて来るかも知れない……」

※15:57追記
ヘッダーの画像、エヴァに囚われている四半世紀を表すのにまんまな画像だと思うんですが、じゃあ開けるかと思いつつも今度は怖くて開けられないでいます(未開封品)。

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