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269DAY -爆縮と爆散-
朝起きてリビングに行くと、親父が録画の「最後の講義」を見ている。講義者は村山斉で、宇宙についての論を展開している。
気づくと、つい見入ってしまっていた。村山氏の話していることは、自分でも何となく理解できるような基礎的なことだが、その単純なことがとても壮大で面白い。宇宙とはこんな凄いものだったかと再認識する。
宇宙の始まり。ビッグバン。暗黒物質。膨張する宇宙。再現されるビッグバン。ニュートリノ。スーパーカミオカンデ。論文。陽子。電子。ホーキング博士。アインシュタイン。重力レンズ。
貴方もこれらのどれかは聞いたことがあるだろう。
特に暗黒物質の話は興味深い。宇宙が何で構成されているかということを突き詰めていくと、そのうち80%ほどの物質が説明のつかない存在になる。なのでそれらは暗黒物質というものにしてしまって、宇宙の構成物質を説明づける。つまりこの世の80%は原子でない何かということになる。この世に謎は無いとヴィトゲンシュタインは言ったが、それが原子を基調とした世のことを指しているとすれば、その論の80%ほどは蓋然性がないということになる。
質問「宇宙の終わりとは何ですか?」
村山氏「かつての人々は、宇宙が膨れて限界に達すると、それぞれの物質が互いを引き合うから、また中心に引っ張られて最終的に一つの点になる、と考えました。しかし宇宙の膨れが遅くなるのではなく加速しているということが最新の観測で明らかになると、宇宙の膨れが無限に加速していって最終的に無限の速度で物質が発散してしまう、と考えられるようになったんですね。」
つまり宇宙は最終的に究極まで爆縮するか無限に爆散するかの二択ということになる。なんと無責任な結末だろう。
貴方の将来は何ですか?爆縮するか爆散するかのどちらかです。最後に言っておく。宇宙は加速する。