見出し画像

おばさんだけど、シャーマンです: 龍神と私の物語 第3章

第3章:龍神との出会い

天河神社に到着してから、再び頭の中にあの龍が姿を現したのよ。車を降りて神社の境内を歩いていると、その存在感は次第に強まり、まるで龍が私を案内しているかのように感じたの。

「あなたは誰?」心の中で叫んでみたけど、私の言葉は龍には通じていないみたいで、一方的に龍は話し出したの。
「私は天河神社にお宮を持つ龍神、遠い昔からこの場所にいる。そしてお前の祖先は私の守り手だった。それはここに神社が建つよりずっとずっと前のことだ。はるか砂漠を越え、海を渡って来た民であるお前の先祖は、この地で私と会い、私と共に生きることを決めたのだ。」

龍の言葉は深く、重みがあって、その声は心の奥深くに響いた。
「時が経ち、お前の一族も子孫が増えたがバラバラになり、私のことを知る人々もいなくなった。しかし、時々私と繋がる魂が生まれた。その者たちはその時代のシャーマンとして、私と共に人々をいたわり、導いたのだ。」
「今世、お前の魂は私の力と共に人々のために生きると決めて生まれて来たのだよ。私はずっと待っていた。お前が私の声を聞けることができるようになる時を。」

それは、私にとって信じられないようなもの。目の前に見えている龍の存在は圧倒的で、その大きな目が私をじっと見つめていた。龍の鱗は青く光り、彼の姿はまるで夢の中のように鮮明だったの。その一瞬一瞬が、私にとって現実のものであると同時に非現実的なものとなんとなくわかったわ。怖い顔の大きな龍が、子供たちに危害を与えないか、とても心配だった。でも、話を聞いているうちに、この龍がこの土地の大きな龍神であり、私の守護神であり、生まれた時から私に付き添い、精神的にアクセスできる時を待っていたのだ、彼が話していることは本当のことだと理解することができたの。

その瞬間、私の中で何かが変わったのを感じた。これまでの自分の体験や能力が、すべてこのためにあったのだと納得したの。天河神社の中に彼のお宮があると言われた時、何となく「私にはそのお宮が見分けられるはず」って思ったのよ。だって、私と龍は繋がっているはずだから。

お母さんは 龍の話は聞いた事あるのかしら…、きっとそれは無いわね…

いいなと思ったら応援しよう!