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形成外科専門医試験〜口頭試問対策〜

形成外科専門医試験は毎年1月にあります。
いよいよ年末で、受験生の皆さんは山場を迎えていると思います。

まずは、マーク試験で高い点数を取ること
これが1番大事です。90点以上取ると、安心して口頭試問に臨めます。

試験の2日目にある口頭試問については、対策が手が回らないと思いますし、私自身も自分の試験の際は手探りの状態で対策を行いました。

どのような試験かをイメージするだけでも、安心して試問に臨めると思いますので、今日はそのお話をします。

2024年の試験の状況ですので、あくまで参考程度に

○口頭試問の流れ
1日目に筆記試験(マーク+一部記述式)を行い、
2日目に口頭試問があります。

口頭試問の順番は、地方在住の人の方が早い時間帯のようです。
首都圏の人は午後が多かったです。
事前の案内で、集合時間が決まっていますので、その時間通りに試験会場の控室に向かいます。控室では同じ時間帯の人が待っています。
順番に呼ばれ、最初は試験管の人がいる部屋の前の椅子で待っています。

その後、前の人が終わってしばらくしてから中に入ります。

○試験の部屋のようす
自分が提出した10症例のスライドが、
プロジェクターで映し出されています。

前に試験管が3人座っています。
ホワイトボードがあります。

試験管は日本形成外科学会のホームページを見れば載っています。

私は心配だったので、前もって試験管全員の名前を調べて
専門を見ていました。
大体、再建か、小児先天奇形の専門の先生が多かったです。
前もってお顔を知っておくと少し、既視感があって安心して試験に臨めました。

○口頭試問の内容
これは人によって様々だと思います。
また試験の点数や、10症例の内容についてそれぞれの先生方の専門性や、
自分の提出した症例が施設独自の術式をしていれば、それを突っ込まれることが多と思います。

まずは、試験のできはどうですか?
という、アイスブレイク的な質問をされました。
結構手応えがあったので、90点くらい取れたと思いますとお伝えすると、
試験管の方が点数を確認して、はい、そんな感じです。とニコニコ答えました。

そこからは、割とリラックスした雰囲気でした。

10症例順番にスライドを確認していき、
特に突っ込まれたのは、
口唇裂の手術方法が、一番のオーソドックスな方法ではなかったため、どうしてそれを選択したのか聞かれました。
「施設ではそれをよくやっているから、あとは術式のメリット・デメリット」を答えたところ、
「施設でよくやっているというのは良くないでしょう。症例ごとに術式を検討しないと。」
と当たり前のことを言われました。

そのほかは、毛巣洞の局所皮弁を行った症例を示したところ、
「局所皮弁をしたところで、根本的には近くの皮膚も同じ性質をもっているから繰り返してしまうと思うんですよね」という感想をいただきました。

私は、ホワイトボードを使って図示して、などの問いはありませんでした。


人によっては、
「皮弁のデザインして」
「眼窩を構成する骨は?」
などの問いをされるようでした。

おそらく、10症例の書類の時点で、シェーマがイマイチだったり
手術の内容を理解しているか確認する必要があると判断された場合に
試験管の人も手術の理解度の確認の目的で行うのではないでしょうか。

○対策方法
まずは自分が提出した10症例についてよく理解をすることが重要です。
特に

・術式を選択した理由を明確にしておくこと。(手術適応にした理由)
・術式のメリット・デメリット
・他の術式の選択肢
・術野に登場する解剖学的知識
・術後管理など
・手術デザインや解剖を書けるようにしておく

このような、手術を行う前にしている当たり前のことが
一番重要です。

参考書としては

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こちらの本の、自分の10症例の該当箇所を一読して勉強しました。

○再試問
試験のボーダーラインの人は再試問に回されます。
再試問は全ての人の試問が終わってから、行いますので
夕方から開始されます。

再試問で通過した人も、見たこともありますので
最後まで真摯に試験を受けましょう。

健闘をお祈りしています。



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