「英語の学び」について考える Part 5 それでは私立中高一貫校ではどうか③?
今回は、小学受験から中・高・大学までのエレベーター方式の「英語」について、お話し致しますね。
最近、芸能人が学力がさほど無くてもお金を出して有名K大の小学受験で入ってしまえば、中・高・大と受験しなくても良い、と芸能ニュース等で流れるので、小学受験が注目されつつあります。私どもは、中学受験、高校受験、大学受験、その学年の補習、大学院受験、英検、公務員試験1種、と幅広く対応できますが、小学受験だけは、対象外です(笑)。
このことが逆に、頑張って中学・高校・大学から難関な試験で入っても、さほど頭が良くなくても同じK大生になれてしまう、それを嫌がり、知識階級の保護者や受験生が、系列校受験を敬遠する傾向にあり、逆に中学受験での「御三家」の人気は高まるばかりです。
かつて、十数年以上前、R大学が付属中学の保護者会で、余りに内部進学者と大学受験生との学力差が激しいので、「成績によっては、大学進学まで保証しない」という方針を打ち出した時、保護者達から一斉に非難の声が上がり、「その為にこんなに高い学費を払い続けてきたのに!」と大反対の声が上がり、一度、見送られたこともありました。
しかし、今、現実にR大付属高で英語ができる優秀な生徒によると、内部進学者には「留年」の制度があり、2回留年したら「除籍」だそうです。その生徒も、そうは言ってもどうせ皆金持ちだから、保護者がお金で何とかするんだろう、と思っていたら、本当に退学してびっくりした、と言ってました。
最近発表された、朝日新聞デジタル広告に関西の中高一貫校、T学園の校長の談話があり、曰く「男子だけなので、生徒は自分の好きなことに没頭できる」「英語はネイティブが担当、またネイティブと日本人教員によるディベイトとディスカッションの授業がある」と誇らし気!
私はフェミニストではありませんが、女子生徒が居たら、男子生徒はだめになるようなことをサラリと流し、ディベートは論理的思考が求められるので日本人が最も苦手なもの、日本語でも難しいのに、英語でそれをやるなんて!
要するに、上層部1割程度の生徒のご自慢でしょうが、中学で簡単に英文法を終わらせてしまい(T学園のように)、高1になって定期試験がクラスで最下位だったり、赤点になってしまったりする生徒のことは考えていないんです。be動詞と一般動詞を並べて書く生徒様もいるのです。
そろそろ、エレベーター式が万能でないことの恐ろしさにお気づきの方も増えたのではないでしょうか?