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TEENS ROCKで審査員をした話

今日はTEENS ROCKという10代のバンドフェスの審査員でお呼びいただき流山まで行って来た。

各地方大会の優勝バンドが全国大会決勝に行き、そこで優勝したバンドはロッキンのオープニングアクトとして出演出来るという、少年ジャンプのスポーツ漫画みたいなシステムだなあと思いつつ、ロッキンのあのデカいステージに立てるなんてわかりやく夢のあるイベントである。


しかし、審査員というのはなんとも難しい。
自分の感性1つで誰かの夢を叶え、その他大勢の夢をぶっ壊してしまう立場である。
しかも、レコード会社とかのオーディションなら、受かった後は自分の会社で様々なリスクを持ちながらそのバンドに投資するのだから簡単に受からせないのもわかる話だが、大会の審査員となると何のリスクも追わないのだからなんとも無責任なポジションなのだ。
自分が10代だった頃を思うと、もし自分が受からなかったら、テメェのあてにならねえ感性なんかで判断しやがって!!クソが!!とか言ってそうだなあと思う。


まあでも自分は現役ミュージシャンでもあるし、演者としてロッキンも数年出させてもらい、マネジメント側レーベル側(バンドを見出して多くの人に広める役割)も経験している少し変わった経歴。
そんな自分の事を良く知る方がオファーをしてくれたのだから、自分の役割を考えて責任を感じて務めさせていただこうと。


そんなこんなで今日。
会場は流山公園運動場の一角。
本日の気温はMAX35度、ご覧の通り雲一つ見えない快晴。


ごめん嘘ついた雲ちょっとあった。

まあでも太陽は隠れないので灼熱。
審査員席に着くと、冷風機もサーキュレーターも無いではないか。入りから終わりまで約9時間という長丁場なので気をつけないと熱中症なるなあと思いながら早速ライブ開始。

今日見ていてびっくりしたのが女の子バンドマンの数。今日多分女子8割男子2割くらいだったんじゃなかろうか。
ぼっちざろっくの影響か、はたまた昨今のガールズバンドの躍進の影響か。
そして全体的に女の子達の方が肝が据わっているというか、エネルギーがステージの外に飛んでいるバンドが多かった。

そんな中、飛び抜けて凄いなと感じたバンドが2組。次点で1組という印象。他の審査員お二人もほぼ同じ意見。
この3組は年齢とか置いといて普通に素晴らしかった。


歌い出して3秒で耳持って行かれ、歌を後押しするように塊でドカンとサウンドが飛んできたashか、ツインボーカルで抜群のメロディセンスと歌声、この年齢にしてMC導入から場の空気まで作れてしまうsaisonsかで、本当に悩みに悩んだ結果saisonsを優勝に選ばせてもらった。


これは自分の感性だが、一番大事なのはアーティスト性だと思っている。
歌唱力がその人より上手くても、楽器の演奏がその人より上手くても、そういう事じゃない。
その人が歌い、その人がそのポジションに立ち楽器を弾く事に意味がある、説得力がある。
この曲はこの人しか似合わないなってのあるじゃないですか。

そういった唯一無二を感じさせる何かが大切だなと思っていて、saisonsは曲MCの言葉選びも歌声とメロディも、とても彼女達に似合っていて説得力があったと感じたのだ。

本当に良いバンドだった。既にもう1回ライブ観たいなと思っているくらい。


これは会場でも話した事だが、審査というのは本当に複雑な気持ちがある。
音楽は別に点数競うものでもないし、上も下も万人に絶対のルールもないわけで。

だから自分個人としては基準はいたってシンプルに。
良い音楽を見つけたら友達に、ねえこれかっこよくない?ちょっと聞いてみて!!ってYouTubeなりサブスクを聞いてもらうのと同じように、saisonsってバンドがかっこいいんよ!決勝大会観に来る人達、ロッキンに来る人達に、聞いてみて!!ライブ見てみて!!って気持ちで送り出させてもらった。


他にも、この歳だからこそ放てるエネルギーや素直な気持ちを沢山感じて、とても良い体験をさせてもらいました。


空想委員会で昔やっていた、夏休みツアー

※フェスと学生イベントしか出ないという振り切ったツアー

でTEENS ROCKに関われていたらよかったのになと思った帰り道。


saisons、ロッキン行けるといいなあああ!決勝大会は絶対チェックします!!!

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