自己紹介
初めまして!Dr. Tと名乗っているものです。この記事では、名前の由来を含めた簡単な自己紹介、私がNoteを書く理由、どんなテーマの記事を書いているか、について紹介させていただきます。
Dr. Tとは何者なのか
Dr. (ドクター)という称号からほとんどの方はお医者さんをイメージされるのではないでしょうか?それは半分正解です。その意味のDr.は正式にはM.D. (Medical Doctor)といいます。では私が使っているDr. は何を意味するかというと、Ph.D. (Doctor of Philosophy)、つまり博士号のことです。日本では馴染みが薄いかもしれませんが、海外ではお医者さんと博士号を持った人の両方の名前の先頭にDr.をつけることができます。なので私もDr.と名乗っています。ちなみに、M.D.とPh.D.を両方持っている人をダブルドクターと呼んだりします。
私は2014年に留学して、海外の大学院で工学の博士号を取得しました。2019年のことです。しかし、私はアカデミアの世界で上に昇り詰めるつもりも、博士号を活かして民間企業で出世するつもりも、ましてや海外のキラキラ生活を求めるつもりも、全くないまま留学しました。今でもその気持ちは全く変わっていません。では、なぜ留学したかというと、日本でサラリーマンをやりたくなかったからです。
誤解しないでいただきたいのですが、私は日本のサラリーマンを馬鹿にしているのではありません。冗談でも皮肉でもなく、私は日本でサラリーマン(サラリーウーマン)をしている方々を尊敬しています。毎日早起きをして、満員電車や交通渋滞を潜り抜け、定時に出社して、厳しい上下関係や年功序列のなかで夜遅くまで働く。それができることが私には信じられません。皮肉ではありません。私であれば、絶対に三日も持たないからです。それを毎日、大小様々な不満がありつつも生き抜いているサラリーマン(サラリーウーマン)の方々によって日本経済が支えられているのだから、感謝しないわけにはいきません。
そんな消極的な理由で留学した私ですが、何とか4.5年ほどで博士号を取得することができました。4.5年とは日本で一般的な3年を大きく上回っていますが、私の留学先の同期や先輩方が4~5年ほどで博士号をとっているので、まずまずのペースだったと思います(指導教官に恵まれてこのペースです)。学位取得後は、また別の海外の国に移り、2019年からその国のとある研究所で理系研究員(ポスドク)として働いています。そして、2023年末からは日本に帰国し、個人事業主として働く予定になっています。
私がNoteを書く理由
もともと私が研究の道を選んだのも、海外に逃げたのも、お金や地位や名誉を求めて他人と競争して上へ上へと向かう道が嫌で、それよりも研究者というオタクな職業で、ある程度自分勝手にコツコツと仕事をしつつ、海外の上下関係・年功序列フリーな快適な環境で生きるほうが、自分には合っていると思ったからです。他人にあまり管理されず、他人の都合を押し付けられず、自由にマイペースに生きていきたいというのが私の価値観です。その価値観を満たしながら生きる手段として、私は私に合っていた留学・学業・研究という道を選びました。
この価値観を満たしながら生きるということが、昨今当たり前のようで実は無視されているということが、多くの人の生きづらさの原因なのではないかと感じています。
価値観を大切にして働くと聞くと、そんなことはただの甘えだ!という人が必ず出てくると思います。でも、そう主張する人は、我慢して働くことが正義で美徳だと信じている人だと思います。それはそれで構いません。年功序列のなかでは、キャリアが浅い頃を我慢して組織にとどまって歳を重ねれば、それだけ給料と地位が上がっていくシステムですから、そのようなニンジン(報酬)をぶら下げられて、それを追い求めるために、自分の価値観やポリシーを犠牲にしてでも頑張るというのも一つの生き方だと思います。
しかし、私はそのような生き方に興味はありません。そうまでして会社に尽くすつもりも、お金を稼ぐつもりも、地位を手に入れるつもりも、一切ありません。そんなことは私にとっては大事ではないのです。大事なのは、自分の価値観に沿った環境に身を置くことで納得感を持って働く・生きることです。自分を無理に合わない環境に押し込めて変えようとしたり、我慢したり、これが当たり前だと洗脳したりすることではありません。そんなことをしても、体を壊したり鬱になったりするだけです。そうなったら、甘えだ!と言っていた人たちは責任を取ってくれるのでしょうか?
日本では自分らしさという言葉をよく聞くようになりましたが、それでも多くの人は学歴、社名、給料、地位、総資産額といった、あらゆる人を客観的に評価できてしまう外側のモノサシで自分の価値を測って他人と比較するのに夢中であるように思います。もちろん、そのモノサシでどれだけ上に行けるかという競争が心から好きな人はそれで幸せだと思いますが、残念ながら日本人のほとんどはそんな上昇志向は持っていないはずです。にもかかわらず、そういう一部の”成功者”(経営者層、エリート層)の都合をその他大勢の人は押し付けられて生きているわけです。私はそれが我慢ならない。
会社だけでなく、学校や大学の研究室、バイト先でも他人の都合を知らず知らずのうちに押し付けられて生きている人は損をします。特に、真面目で素直な、いわゆる「良い人」ほど、簡単に他人の言うことを信じるので、かなり損な役回りをします。自分の譲れない価値観(信念)がわからないので、周りの言うことに振り回されて生きているのです。私は、そんな人たちが自分の価値観を大切にして、自分を無理に変えたり周りに合わせるのではなく、自分の価値観に合った環境にたどり着くことで少しでも幸せな働き方や生き方を手に入れるための助けになりたい。だから、自分の考えや経験からそれに寄与するようなことを文章にしてこのNoteにまとめています。
どんなテーマの記事を書いているか
真面目で素直が故に他人の都合を押し付けられたり、周りに振り回されて生きている人が、私のNoteの想定読者なのですが、そんな人はまだ小・中・高校生かもしれないし、フリーターかもしれないし、大学生・大学院生かもしれないし、働き始め・転職・独立を考えている社会人かもしれない。そんな人たち全てに届くように、色々な角度から主に教育や仕事について私の考えや経験を文章にまとめて投稿しています。記事を読んでくれた方が少しでも幸福に生きられるヒントになるような文章を書いていければ、これに勝る幸せはありません。