大学医局、入るの?
どうも、どくしょーです。
初期臨床研修を終えて、スポーツドクターを目指していた自分は「整形外科」を専門とすることを決めました。
正確にはスポーツドクターになるために医学部を受験したので、大学入学前から整形外科医になろうと考えていました。その上で、実際に初期臨床研修をする中で「やっぱり整形外科は面白い」と思ったので初志貫徹での決断です。
専門科を決めると、次に必ずといっていいほどみんなが悩むこと。
それが....
大学医局に所属するか?
結論から言うと、自分は入りませんでした。
現在の初期臨床研修制度が始まる前は大学医局に入局しキャリアを積むことが医師としての王道でした。
それは大学病院以外では専門科を極めていくことが難しいというのがひとつの理由だと考えています。
医学の分野は世界が広すぎます。内科もあれば外科もあり、眼科、皮膚科、耳鼻科などすべての分野を診ることは不可能です。
そのため多くの医師は自分の専門科を決めます。
自分の場合は「整形外科」を専門としましたが、実は「整形外科」もさらに細分化されます。
せぼねをみる「脊椎外科」、関節をみる「関節外科」、スポーツをみる「スポーツ整形」、骨折をみる「外傷外科」などです。
その他にも「手の外科」「リウマチ」「小児整形」などもあります。
こうした専門科のより細分化された専門領域をひとつの病院ですべて経験することは大学病院以外では不可能なのです。
大学病院以外の病院は「脊椎疾患の症例が多い病院」「関節外科の症例が多い病院」など細分化された領域の1〜3種類ほどしか満たさない病院がほとんどです。
そのため大学病院以外の単一施設だけで働いていると整形外科疾患のすべてを経験することはできません。
そのため多くの整形外科を志す医師は大学医局に入局し、大学医局がもつ関連病院をいくつか転勤しながら専門領域をまんべんなく勉強していきます。
そうしてある程度すべての領域を勉強し終えたあとに、より自分が深めていく領域を決めてさらにキャリアを積んでいきます。
ただ、このキャリア形成には欠点があります。
それは「行きたい病院を自分の意志のみでは決められない」ということです。
では誰が決めるのか。
最終決定を下すのは教授です。
つまり教授という社長が医局員という部下の配属先を決めます。
そのため専門領域の中でやりたいことがあっても希望がかなわない場合が往々にしてあります。
この「キャリア形成を自分で決められない」。これが自分が医局に入らなかった最大の理由です。
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