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ダボス会議のコロナ安全対策__紫外線について間違った情報が拡散されている

おはようございます。世界経済フォーラム(通称ダボス会議)が行われました。億万長者さんたちの会議です。そこでは、誰もマスクをしてなかった。しかし、そのために徹底したコロナ感染対策が行われていました

誤情報が流れていたので、急いで記事にします

Julia Doubleday記者の報告からです

HEPAフィルターを含む換気

いつでもPCR検査

体調を崩した場合、無料で迅速検査が受けられる
COVIDホットラインに電話することができる
もし、コロナ陽性だったら会議場に入れなくなります

照明による殺ウイルス

照明は青いとわかっている
推測されるのは、遠紫外線またはLEDです
通常の紫外線は人体に有害なので使用してないはずです

実際に、コロナ禍初期に滅菌用紫外線を使用したレストランで被害がでています

眼に肌に圧倒的に悪い紫外線滅菌ランプの光の色

コタツの熱源の光は赤いです。遠赤外線だからです
市販されている滅菌紫外線ランプの光の色は青〜青紫です

遠紫外線 far-UVC

far-UVCは、新しい紫外線です。天井のランプ照射で5分以内に室内の空気中の新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスを含むウイルス微生物のレベルを98%以上減少させる

Scientific Reportsに論文が掲載され、こちら↓のニュースで紹介されました

Scientific Reportsに論文から簡単にご紹介します

論文では、UVC-LED照射装置として1000mW の LED モジュールを搭載した韓国鉄道研究院(KRRI)製の携帯型 UVC 装置を使用しています

UVC暴露実験は、Korea Institute of Lighting and ICT (Bucheon, Korea) から入手したLEDを選択したUV-LEDシステムを用いた

UVスペクトルの測定に、IDR300 Photobiological Safety Spectroradiometer(Bentham, Reading, UK)を用いた

下図Bは波長による分類です。紫外線UVの区画をさらに分類したUVCの中で遠位の274nmの波長お区画の紫外線の性質を調べました

下図Aで、ウイルス駆除のために発生したUVC-LEDからの、波長275nmの照射量を測定したところ、光源からの距離が10cm、20cm、30cm、50cm長くなるにつれて、275nmのピーク強度が試料で徐々に減少することが確認された

下図は、紫外線C(UVC)照射時間と距離によるSARS-CoV-2減少を検証した結果です。Aは紫外線発光ダイオード(UV-LED)とプレーティングしたウイルスとの間の放射線照射時間および距離を変化させた場合のウイルス力価の測定値で、Bは紫外線照射距離を変化させたときの経時的なウイルス減少率の測定結果です

紫外線C(UVC)照射時間と距離によるSARS-CoV-2減少の検証
(*p ≤ 0.05, **p ≤ 0.005, ***p ≤ 0.0005 vs. 50 cmの条件)

ウイルス力価は、感染させたVero E6細胞をクリスタルバイオレットで染色後、50%組織培養感染量(TCID50)をSpearman-Karber法を用いて算出した
ここではVero E6細胞を3日間培養した後、クリスタルバイオレット溶液で細胞を染色することにより、ウイルス感染によって引き起こされる細胞死を評価している



その結果、UVC照射したウイルスに感染した細胞の生存率は、UVC照射時間の増加、ウイルスとUVC-LEDの距離の短縮に伴い、徐々に減少することが確認された

さらに異なる紫外線C(UVC)照射量におけるSARS-CoV-2力価の減少を調べた。紫外線照射量は、照射時間と紫外線発光ダイオード(UV-LED)とウイルス間の距離に基づいて推算している

(A)紫外線照射によるウイルス力価の変動。(B)UV照射によるウイルス減少率の評価。陰性対照として、非照射ウイルスの力価を用いた。***p ≤ 0.0005.

結論

99.99%以上のウイルス減少率は、50cmで30秒以上、30cmで20秒以上、20cmで10秒以上、10cmで2秒以上の照射で得られた。つまり、ウイルスの迅速な駆除(10秒未満)には、10~20cmの距離が理想的である

10mJ/cm2以上の紫外線量で、99.99%のウイルスが減少した

この論文のブログ記事はこちら↓


安全なUVCの確認

従来の殺菌用UVC(~254 nm)は、皮膚や目に損傷を与える可能性があるため、居住空間で直接使用することはできません。そこで単色化した紫外線を用いた暴露システムを使って、現実的な3次元ヒト皮膚モデルにおける波長依存性DNA損傷を確認しました

3次元ヒト皮膚モデルに、215~255nm(5nmステップ)の紫外線波長で、100mJ/cm2の単波長紫外線照射を行った。各波長において、DNA損傷を受けたケラチノサイトの収量と表皮の層内での分布を測定した


紫外線波長域で100 mJ/cm2により誘発されたDNA光損傷のパーセンテージ。A)表皮全体、(B)表皮の各層(図1参照)で数えたCPD陽性ケラチノサイトの総数に対するパーセンテージ。エラーバーは標準偏差を示す

表皮の各層です

それぞれ、表皮の表層顆粒層(stratum granulosum)、中間深度(stratum spinosum)、基底細胞層(stratum basale)

その結果、215~235nmの波長では表皮のDNA損傷の増加は見られなかったが、それ以上の波長(240~255nm)では有意なDNA損傷が観察された。これらの結果は、居住地での空気感染リスクを安全に低減するために、遠赤外線を使用することを支持するものである

オムロンのUV-LED照射器はこちら

オムロンのUV-LED照射器

2つめの論文の記事はこちらです↓







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