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産科麻酔科医が伝えたい’2022年’無痛分娩~病院選びのポイント編~

こんにちは。
産科麻酔科医ドクターまるです。

ながながと’伝えたい2022年無痛分娩’シリーズを書きました。
で、結局そういう病院はどこなの?ですよね、知りたい所は。

無痛分娩の死亡事故が発生したことをうけ、
全国の無痛分娩提供施設情報を把握するために厚生労働省と関連して立ち上がった団体JALAがあります。
JALA | 無痛分娩関係学会団体連絡協議会 (jalasite.org)
ここで、地域ごとの施設を検索することができます。

上記に掲載されるにはいろいろ条件があるため、まだ全国の無痛分娩施設のうち3割程度の掲載になっているようです。

そこで、選ぶときに見た方がいいところ、を記事にして締めくくろうと思います。

①総合病院?産科病院?
②麻酔科常駐?
③24時間対応?
④ほかにみるところは?

①理想は、総合病院です。
出産は、命がけです。
何かあった時、お母さんも赤ちゃんもすぐ助けてくれるところ、
それは何でもそろってる総合病院

②無痛を担当するのは、麻酔科の先生がいいよね!
となったのは、最近の流れです。
硬膜外麻酔に慣れていて、その合併症や副作用を早期に発見対応できる。
そして、麻酔科は全身管理を専門としている。
硬膜外無痛分娩での事故の反省から、専属の麻酔科を置く流れになっています。

そうなる前は、産科医師が独自に無痛分娩をやっている施設がほとんどでした。
そして、残念なことに産科麻酔を専門としている麻酔科はとても少ないです。

麻酔科医が常駐している=産科麻酔に熟知していて安心 ではありません

③できたら、24時間対応がいいです。
でも、この優先順位は低いです。

④ほかに見るポイントは、
その病院の分娩数、無痛分娩数、帝王切開数、器械分娩数など、統計を出しているところは見てください。
しっかり件数をこなしている、のは大きなメリットです。
上記①~③個々の項目では優劣はつきますが、
総合的な判断をする材料としては、この'安全な分娩を数多くみている'というのは大事だと思います。

出産は自由診療なので、オプションが病院ごとで違います。
アロママッサージ受けられるよ~
お祝い膳が豪華だよ~
全然ありです。
頑張るんだから、ご褒美ほしいですよね。

上に挙げた①~④は、産科麻酔科として’安全な無痛分娩が普及してほしい’と思ってる身として書きました。


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