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9回裏0−3ツーアウトツーストライクから試合をひっくり返したのに悲しい思いをしたファンが無数にいる

これはちょうど5年前に私が体験した実話です。

わーっと湧き上がる歓声が今も思い出されます。

熱気あふれるリグレー・フィールドでシカゴ・カブスの試合観戦。
相手はワシントン・ナショナルズ。地元シカゴファンが客席の9割を占めます。

いざ試合が始まるとカブスは鳴かず飛ばず。ただただ静かに進行し、9回裏に切り替わって0-3で3点を追いかける場面でした。というか追いかけてもいない、出塁する気配すら感じません。

ところが、

デッドボールなど絡めて満塁となり、代打でバッターボックスに立ったDavid Bote。ツーストライクから弾き返した白球がセンターど真ん中に飛び込んだのです。

https://youtu.be/DI8uH4_pzeo

Boteがダイヤモンドを走り終わる前に"Go Cubs go"の大合唱が始まりました。勝利の歌です。周りの人たちとハイタッチして酔いしれました。

どう考えても全ファンが大喜び。のはずですよね。

しかし、悲しい思いをしたカブスファンもいたのです。

これは現地にいた私だから目にすることができたことです。

当日のスコアボード

もうね。二塁を踏めない流れなんです。8回裏まで。可能性を感じられないのです。そこで9回表に追加点を取られ悲壮感マックス。そうです。分かりますね。

カブスファンがぞろぞろ帰り始めたのです。出口にむけて列をなして帰り始めたのです。

  • 負ける瞬間に立ち会いたくない

  • 電車の混雑を回避したい

  • 車の渋滞を回避したい

分かります。ここから試合の流れが変わる確率は極めて低い。過去のデータから算出するとひっくり返る確率は1%無いと想像します。9回裏を残して立ち去る。これはある意味合理的な判断かなと。

歴史的な瞬間に立ち会うことの難しさを噛み締めたことでしょう。どうか彼らの魂が成仏できますように😜

あとほんの少しの我慢でプライスレスの体験を逃すってある意味プライスレスな体験だなと。思ったり思わなかったり。

実は私も気づかないうちに幸福をギリギリで掴みそこねてたりするのでしょうか。

恋愛も「あとひとおしで意中の人を落とせた」とか実はあるかもしれませんよ。あなたは身に覚えはないですか?

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形成外科医 金沢雄一郎
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