存在しない人を想像し知覚する事
緊急事態宣言やマンボウが発令されるたびに、17年後(2030年)の高校卒業アルバムの集合写真からひとりまたひとりと人影が消えていきます。
2020年から3年間の対策による出生減は14.7万人です。
https://www.bicea.e.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2022/12/Chiba_Marriage_Birth_20221130.pdf
存在するはずだった14.7万人にはそれぞれ一人一人に固有の人生があり、彼ら(彼女ら)はこの世に現存する人々と交わり悲喜交々社会生活を送っていました。(そして日本を支える豊かさを生み出す存在でもあります)
宣言が発せられるたびに、その存在が次々に「ない」ことにされていきました。
対策をしないパラレルワールド。2021年10月に生まれた山田太郎君が成人式を迎えました。隣に親友のワタル君がいます。笑顔でピースサインをして一緒に写真を撮っています。
一方、こちらのリアルワールドにはワタル君はいません。失われた14.7万人のひとりです。
誰も悲しまないし、弔われることもない。当たり前ですよね。彼の存在自体が誰にも知覚されないから。
嗚呼、失われた彼ら一人ひとりに押しなべて80年の歳月があったのです。
存在するはずだった彼らの存在を具体的に想像するって難しいですよね。
人の営みを制限するって相当センシティブに扱われるべきだと思った今日このごろです。(嘘。ここ三年ずっと思ってる)
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