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死ぬ間際まで50代の肉体と精神を保つ方法

50代で逝くことです。

なんだよずるい。ですって?そうですね。

つまり、これはアンチテーゼなんです。

今の医療って長寿至上主義。半年でも心臓を長く動かしたほうが勝ち。その分どれだけ苦悩が増えて、尊厳を失おうと知ったことではないです。

それに対する提案。太く短く生きることを応援してもいいんじゃなかなって。

ここに寝返りも打てない寝たきり高齢者がいます。関節も固まっています。複数人でどっこいしょと向きを変えます。床ずれができるから。そして時間が来たら手押しのワゴンが部屋にやってきます。栄養の液体が入った黄土色のボトルが何本もぶら下がっています。お腹の穴(胃瘻)に接続、流し込みます。医療者は彼の血液検査をします。アルブミン値が低いですね。もっとタンパク質を増やしましょうか。お?肌艶良くなってきましたね、床ずれも治癒傾向にあります!採血データも改善しました!(なお、患者とコミュニケーションは取ることができない認知レベル)

これが大病院の日常でございます。一体誰を幸せにしているのでしょうか。高齢者は被害者じゃないですか。

血圧の薬、コレステロールの薬、、、、粉砕して溶かして胃瘻の液体に混ぜて、、、、「延命効果」を(口から食べることのできない)認知症の80代の人にどれほど期待するの?

もう解放してあげようよ。

長生きしたい人はすれば良し。でもそれを目指さない人生も正解のひとつ。
(上のケースは私個人としては明確に不正解と感じますけど)

現役世代だって同じ。

甘いの食べて、酒飲んで、海山行って、二輪乗って、それで寿命が早く尽きるのも立派で価値ある人生じゃないですか?

その時のトラブルを医療者は頑張って助けようよ。苦痛を取り除こうよ。「甘いの食うな酒飲むな海山行くな二輪乗るな」言ってもいいけど、あとは本人の自由ということでさ。それを守らずに寿命を早く迎えそうな人を不敬な態度で扱うのやめませんか。

人生は一本のろうそく。最後の一片まで長く火を灯し続けて絶やすまいと(沖ノ鳥島のように)周囲に防波堤作って厳重に管理するよりも、ガンガン燃やして過酷な環境に連れ出して周りを明るく照らすのも人生(ろうそく生)じゃないかな。(早く燃え尽きたり、途中でうっかり消えちゃうこともあるけどね)

あなたはろうそくの火を死守したいですか?それとも周りを明るく照らしたいですか?


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形成外科医 金沢雄一郎
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