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DNAR(蘇生しない)に代わるネーミングを考えてみない?:自然な最期を選ぶハードルを下げる

父の急変、あなたは救急搬送された病院に駆けつけました。
あの小うるさい父の、静かに横たわる姿があり、あなたはただ彼の手を握るしかありません。

医師から告げられるのは、困難な選択肢。

「手術をすれば、万に一つ、命を救える可能性があります。でも、たとえ助かったとしても、重い後遺症が残り、社会復帰は難しいでしょう。寝たきりの生活になるかもしれません」

そして、続けてこう言われます。
「あるいはこのまま様子を見守り、蘇生しないという選択もあります」

「しない」。その言葉の重さが、胸にずしんと響きました。
まるでもう見放して突き放すかのようで、飲み込むことができません。

人工呼吸をしない。心臓マッサージをしない。DNAR (Do Not Attempt Resuscitation)。ディエヌエーアール。

でも現実には、父の苦しみを和らげるための治療は、ちゃんと行われている。それでも「しない」という言葉は、どうしても冷たく聞こえるのです。

だからこそ思うのです。

蘇生せず(積極的な救命治療をせず)に自然の成り行きに任せるナチュラルコースを、「積極的な愛の形」として表現できるような名前があれば、私たちはもっと堂々と胸を張れるのではないか、と。

例えば、「プレミアムQOLフォーカス治療」

とかね。

なんか大手の美容外科や小林製薬あたりにネーミングを依頼しても。

そしたら家族は胸を張っていえるよね。

「お父さんを愛を持って送り出したよ」


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形成外科医 金沢雄一郎
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