洋画を字幕なしで観たかったら卑語(スラング)を学ぶのを避けるべからず?
"fuck" "shit" "bitch" "Dick" "pussy" "damn"
『あなたの知らない卑語の世界』
オリジナルタイトルが"History of Swear Words" ネットフリックスのシリーズ(全6回、各20分)。ニコラス・ケイジが暗いスーツを着て神妙な面持ちで進行を務めます。
洋画を見ているとわんさか出てきますよね。これらのスラングのNGワード。
英会話を学んでいると「使ってはダメ」と諭されます。それを真に受けて卑語を遠ざけていませんか。
このシリーズを見て気づきました。これらのワードを理解することで映画の理解が深まります。
どうして?
"fuck" "shit" "bitch" "Dick" "pussy" "damn"
これらの語彙には非常に奥の不快…じゃない深い、そして幅の広い意味があるのです。
背景に宗教、思想、社会的立場などの歴史があり、また深〜い感情を吐露する手段でもあり、相手を不敬の念でこき下ろすかと思えばポジティブな称賛があったりするのです。(日本語の「やばい」にもポジティブな意味で使われることがありますよね。)
これらのワードは脳のより深い原始的な部分で支配されています。外傷で前頭葉が壊れた人が、人格が豹変して卑語を連発するようになった症例が紹介されています。(実体験では認知症患者でも見られます)。
卑語を発することで痛みに耐える時間が50%のびたり、握力が5%上がるなども紹介。(産科医院で女性の叫び声を聞いたことがあります。ドン引きするレベルのワードをシャウトしていました。これが出産の痛みなのでしょう)
タンスの角に小指をぶつけて"Holy shit!"と叫んでたら本人は痛みを減らそうとしているわけ。
卑語は規制や検閲を受けた歴史があります。結果反動として余計に人々に広がりました。また検閲を回避するために少しずつ表現を変えたりという経緯もあります。そして今後も意味が変化します。
人間的なふるまい、人の内面のエネルギー、心理の奥底を表現するツールなのですね。これは抑えられるものではありません。
当然映画にも表現のツールとして(頻回に)使われます。だからこのネットフリックスのシリーズに目を通しておくことは決して損にならないでしょう。
じゃあ学んだから使おうか!。というとそれは難しそうなので気をつけてくださいね。
まずは聞いて理解するところから。
"Fucking great!"は「最悪だ!」にも「超絶最高!」にもなります。役者さんの声のトーン、文脈で判断されるわけ。
ね。使うのは遥かにハードル高いです。
あとがき
他の映画の中で、"This is sick!"という表現がありまして。これが「ちょうかっちょええ」という称賛、賛辞で使われてたのです。人間て素直な表現をしたくないんでしょうねえ。
最悪最低な英会話勉強、クソ頑張りましょう!