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音読の呪縛|脳内音読が足を引っ張る

「祇園精舎の鐘の声、〜」

頭の中で音読します。

「ギオンショウジャノカネノコエ〜」

するとどうでしょう。私の頭は自分の声で満たされてしまいます。
そしてその文の意味するところがまったく頭に浮かびません。

困るんです。

そのフレーズで情景を思い浮かべつつ「鐘の音」を鳴らしたいんですよ。ご〜ん。自分の声を鳴らしたくない。だから脳内音読をしたくない。

朗読の呪縛があるんですよね。声を打ち鳴らすことに集中して、語句の意味を考えない。何が書いてあるか、前後関係も理解しない。自分の声が邪魔をする。

ほら、子供の時にせっせと朗読しましたよね。その癖が残って頭の中でも朗読してしまうのです。すると読むスピードが遅くなるばかりか理解も難しくなります。読み上げているその文字そのものの音に占拠されるから。

だから、読書の時は脳内音読をしないよう努めました。言葉の持つ意味と質感を脳に落とし込む練習をしました。とにかく読み上げない読み上げない。結果、読書が出来るようになったのです。

変なこと言ってますよね私😅
でもね、😅とか☺️も意味を持った文字なんです。読み上げてないでしょ?

例えば洋画見るときなども、みんなもそうしているはずなんだよね。

想像してみてください。

字幕を追いながら、英語のセリフを耳で聞いている。字幕を脳内で音読している暇なんてないはず。

そのシーンが演出する空気感の中で俳優さんの声が頭に響いているはず。そして目にした字幕の意味だけが頭に落ちるんです。

あなたはどうですか?

実は脳内音読派と非音読派があるようですね。

なお、朗読自体を否定する意図はありません。朗読による語句の抑揚、リズムも奥が深いものです。特に和歌とか詩、絵本や歌詞などはね。ただこれらはロジカルに理解を深める世界とは一線を画す、芸術の世界なのではと思う今日この頃😅でした。


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形成外科医 金沢雄一郎
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