アスパラガス酸
いきなりこんな話題で恐縮だが、
バーニャカウダを食べた次の日のおしっこから妙な匂いがする。
ゴムが焼けた様な臭い。
何かの病気かと思っていたが、アスパラガスに含まれるアスパラガス酸の代謝物の匂いであることがネット検索でわかった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/アスパラガス酸
五員環ジスルフィドにカルボン酸がくっついた見るからに芳しい構造を持っているのがアスパラガス酸だが、これが代謝されることでチオール系化合物が生じる。つまり、加硫したゴムの様な臭いがするというわけだ。
面白いのは、アスパラガス酸を代謝できるのは遺伝的に人口の半分くらいしかおらず、さらにその臭いを感じるレセプターを持っている人も人口の20%程度にとどまるということ。単純に考えると、アスパラガス酸を代謝できて臭いを感じられる人は人口の10%程度しかいない。これはある意味特異体質と言っていいかもしれない。
ベーブルースもその該当者だったらしく、翌日の尿の臭いが嫌いで極力アスパラガスを食べるのを避けていたという逸話もある。
しかし、こういうのに気づくと、同じものを見ていても、同じ様な体験をしても、感じ方は人それぞれなんだなとつくづく思う。
我々は同じ物をみて、同じ世界を生きていると思っているが、
本当にそうだろうか?