ギャンブル漫画の頂点。かつバトル漫画の最高峰。偉大なる中二病漫画
みなさんは【嘘喰い】という漫画をご存知だろうか??僕はこの嘘喰いという漫画を愛してやまない。ワンピース、鬼滅の刃、うしおととら、金色のガッシュ。これらのレジェンド級漫画たちに引けを取らない、むしろそれ以上のポテンシャルを、この漫画は秘めていると固く信じている。少なくとも、読んできたギャンブル漫画では一番面白い。カイジ以上の心理戦を、ライアーゲーム以上の頭脳戦を、賭ケグルイ以上のコンテンツ力をこの漫画は有していると僕は思う。
この記事ではそんな嘘喰いの魅力を伝えていこうと思う。
ハイレベルな頭脳戦。その感動を倍加させる『魅せ方』
まず僕がこの漫画を大好きな理由として挙げるのが、頭脳戦が他のギャンブル漫画とは一線を画すクオリティであるということだ。とくに終盤の『エアポーカー』というゲームは、漫画史に残る名勝負なので是非とも読んで欲しい。二重三重に張り巡らされた高度な駆け引きは、本当に週刊誌で連載されていたのか疑わしくなるレベルだ。
ネタバレは極力避けたいので、頭脳戦のすごさになんの具体性も付随させられなくて本当に申し訳ないが、どうか伝わって欲しい。と言ってみたところでどうしようもないので、とりあえず頭脳戦のクオリティの話はここまでにして次の画像を見ていただきたい。
この画像、なんのゲームをしているかわかるだろうか??数秒間だけ画像を見て考えてみていただきたい。
そう、ババ抜きだ。補足だがこのババ抜きには双方命がかかっている。命がけのババ抜きでこの堂々とした反則。流石に頭がおかしい。読んでもらえればこのシーンの理由はちゃんと判明するのだが、それでもこの見開きが読者に与えた衝撃はとてつもなく大きかった。
このようにこの漫画は、ただでさえハイクオリティな頭脳戦に、このレベルの「魅せ方」をぶち込んでくる。もうたまらない。作者様は本当に何を食べて生きているんだろうか。不思議でたまらないが、次はこの漫画の秀逸なキャラ、設定について語ろうと思う。
強烈すぎるキャラと設定
まず、タイトルを読んでいただいた皆様は疑問に思ったかもしれない。「ギャンブル漫画でバトル漫画?そんなもの両立するのか??」と。
それを可能にしたのがこの漫画の秀逸な世界観である。
皆さんは映画やドラマや漫画で、カジノで大勝ちしすぎた人が運営側に呼び出しを食らうシーンを見たことがあるだろうか??多くのギャンブルは運営側がなんらかの暴力装置、ありていに言えば「ケツモチ」を用意していて勝ちすぎた分を回収していくものだ。また、権力者は自分との勝負に勝って大金をせしめて帰る者をみすみす見逃すだろうか。いや見逃さない。やはり暴力をもってして取り返しにくるだろう。
つまるところ、勝負に勝ったとしてもその報酬を無事に持って帰れなければ意味がないのだ。対抗手段としての暴力がいる。この漫画はその前提の上で成り立っている。そういうわけで、嘘喰いではギャンブルと暴力はセットなわけである。
そんな強烈な世界観の中のキャラクターも、やはり強烈なのである。無敗の天才ギャンブラー、スーツに身を包んだ知力と暴力を兼ね備えた審判たち、各々が持つ「最強」の暴力装置達などなど、嘘喰い以外のどの漫画に放り込んでも消化しきれないようなヤバいキャラ達がひしめきあっている。
あと次の話にも繋がるのだが、同じ組織の者が優劣を決める手段としてのバトルのルールが、「お互いの攻撃が届くほどの至近距離から始まり、挑戦者は10秒以内に相手を倒さなければ処刑」というとち狂ったものだったりする。本当に何考えてんだ。
バトルシーン、「暴」パートの話。
言い忘れてた設定なのだが、嘘喰いにおいて暴力は「暴」と表現される。この「暴」パートがまためちゃくちゃにかっこいい。
めちゃくちゃかっこいい
単純に絵がうますぎる。バトルの展開も毎回ちゃんと考えられていて、バトル主体の少年漫画のそれにも引けを取らない。むしろ画力では凌駕している。
つまりこの漫画は「格闘系バトル漫画」としてもたいへん優秀なのである。何を持ち得ないのだこの漫画は
最後に
深夜にダラダラと書いてみた、マイナー漫画紹介(おそらくなんの需要もない)、いかがだったでしょうか。少しでも興味を持っていただけたら幸いです。もし読んでいただけるのであれば、序盤が面白くなくともめげずに読んでいただきたい。導入部分は本当に面白くない(失礼)のだが、4話あたりから良い意味で雲行きが怪しくなってくる。そこからは加速度的に面白くなっていくので、是非とも騙されたと思って読んでいただきたい。
最高級「頭脳」×「格闘」エンターテイメント、ぜひご一読下さい。