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【ふしぎ旅】角田山の長者
新潟県新潟市(旧巻町)に伝わる話である。
角田山の頂上は広い高原になっており、通称長者原山と呼ばれている。
昔、この山に「日の出長者」という大地主が住んでいた。
そして日本海に面した角田岬には「日の入長者」という大網元が住んでいた。
この両長者は大変な大金持ちで、さまざまな遊びをしていた。
二人は、もっと大きなことをして遊ぼうと大きな鏡を作り、朝日がさすと、日の出長者は、その朝日を鏡で照り返し、日の入り長者へ届けた。
すると夕方、夕日が落ちることになると日の入り長者は返礼に夕日を大きな鏡で照り返して、日の出長者に届けたという。
角田山頂の中央に長者塚という古墳がある。
そのとき、日の出長者が使ったと言われる大きな鏡と、たくさんの金銀財宝が埋蔵されていると伝えられている。
角田山は、標高569m 7つほどのコースを持つが、日の入り長者がいたという角田岬から、山頂まではもっとも険しいコースを行くこととなる、
その分、展望は一番美しい。
この美しさが、長者のやりとりを想像させたのだろうか?
山頂付近は、かなり広く長者平と呼ばれている。
長者に関しては伝説の通り。
長者塚は、山頂より少し離れたところにあり、少し塚のようになっている。
塚と言ってもに死体が埋葬されているわけではなく、昔の修験道の祈祷の場と看板には案内されている。
山頂に、これだけの平地があれば、確かに聖地となったり、長者が住んでいるなど、様々な伝説が生まれるだろう。
残念ながら、山頂付近は木々が生い茂り、そこまで展望は良くないが、それでも、これだけ広ければ、この山頂広場から日本海を鏡で照らすなどということは考えたくなることだろう。
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