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かゆみの ない 世界

しつこい かゆみのない世界

それが デュピクセントをうった後の大きな効果だった。

かくまで治まらないかゆみ かいてしまうと痛くなるまで止まらない手 

そして広がる快感。

7月7日 二の腕にデュピクセントを2本皮下注射した(インフルワクチンと同じようなかんじ)。

注射の針はワクチンと同じくらいの痛みだが 薬の粘性が高いため 薬を入れるのに数秒かかる。その間は結構痛い

6才からの投与が検討されているが 小学生ががんばれるか 少し心配である。オートインジェクターといって 薬が自動的に入っていくものが使えるようになるが…いたみ自体は変わらないかもしれない

投与当日 翌日くらいまでは 大きな変化は感じなかったが ちょうど2日目くらいから変化を感じた。

かき始めてしまうと これ以上掻いたら 皮膚が悪くなってしまうと いつもなら理性で手を止めていたのが

3往復くらい掻くと 痛みというか なんだか いやーな感じがして 気持ちよさがなくなっていた癖で掻きすぎると 痛くなり さすっていた。

かゆみ自体も徐々に頻度が減っていった。1週間頃まで日に日に減っていく感じがあったが 8日目頃から再びかゆみが少しだけぶり返した

2回目の投与からは1本になるが 予定通り2週間後の7月21日に投与した。

同じように2日目頃からかゆみが減っていき 2週間毎に投与する度に かゆみがぶり返していたのがなくなっていった

その頃までに感じていたかゆみは 投与前の1割くらいとなり 掻きすぎることがないため 新しい湿疹ができることがなかった

かゆみは1ヶ月半から2ヶ月くらいで1割になったが 生体に必要なかゆみは残っている印象で

例えば今までは 蚊に刺されると全身がかゆくなるため 夜中でも 蚊のぶーんが聞こえたときには 殺意むきだしで しとめるまで追っていたが

デュピクセントを投与していると 「あ かゆいな ポリポリ」で終わるため 蚊に対しても大らかな気持ちでいられるようになった。

元々あった湿疹の治り自体は 投与前に比べてさほど変わらない印象だったが ステロイド外用剤を塗った方が 治りは圧倒的に早かった

2から3ヶ月以降にようやくボロボロしていた皮膚が ツルツルになって 触りたくなり さらにモチっとした感覚に変化してきた。

皮膚が綺麗になったと自覚できるのは2ヶ月が過ぎた頃ようやくであった。

皮膚感覚での大きな変化は 気持ちよさがなくなったことだったが 心理面での最も大きな変化は 

「安心感」であった。

今まで 寝不足 ストレス 皮膚に合わないもの スキンケアが思い通りにいかないとき お酒 などのちょっとしたことで かゆくなり赤くなる皮膚が どれだけ不安だったかがわかった。

一度悪くなった皮膚を取り戻すのにどれだけの時間と苦労が必要かがわかった。

皮膚の調子が悪くなるのが嫌で どれほどのことをやめていたか 一歩が踏み出せていなかったかがわかった。

しつこいかゆみのない世界がこんなにも楽だということがわかった。

不安は積極性を奪い

安心感は積極性を生む

デュピクセントはそんな可能性を感じさせてくれる薬であった。

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