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ヒルドイド選定療養費への秘密兵器ヘパリン類似物質ローション「NIT」

 ヒルドイドローションを初めて使った時に,「保湿剤の革命だ」と思ったことを今でも忘れませんが,このローションはマルホ株式会社より2001年,なんと20年以上も前に発売されているんです.

 そして何より衝撃なのは,ヒルドイドローションに使用感が似ているジェネリック薬品が最近まで作られなかったことです.

 細かな違いの分かるアトピーさんにとって,自分に合う保湿剤の存在は,世界中を敵に回したとしても最後まで味方でいてくれる仲間くらい大切なのですが,今までヒルドイドローションのジェネリック薬品は,まったく別物といってもいいくらいのものしかなく,

 例えば,ニプロのものはさらさら化粧水のようですし,帝国製薬,日医工の青いローションはとろみ化粧水,その他のメーカーのものでは似ても似つかないものばかりでした.

油性クリーム,ソフト軟膏のジェネリックついてはそれほど大きく違わないし,クリームにはほとんどジェネリックがなく,泡はそもそも先発品が後から発売されているという状況ですから,問題になるのはローションだけでした.

 そしてとうとう10月から「選定療養費」という制度にて,患者希望の場合に,3割負担の方で50gのヒルドイドをもらうと,130円程度の自己負担金が発生するようになります.

 こども医療助成で0割の場合は,170円程度かと思います.

 担当の先生が万が一,先発の外用剤とジェネリックの外用剤との違いがわからない場合,「患者さんの希望」となって自己負担金が発生してしまうことが今後問題に(そっちが社会問題になって,診療レベルが上がってほしいくらいですが...)なるかもしれません.

 そこで,このページをみてくださっている方に是非試していただきたいのが,2024年6月に日東メディックさんがだしてくれた「ヘパリン類似物質ローション0.3%「NIT」です.

 ヒルドイドローションにくらべて,少し粘度が低く,油断するとタレてきますが,塗った感じはヒルドイドに負けない塗り心地と保湿力を感じます.なにしろ初めての乳液ジェネリックです.20年の空白期間を乗り越えて,よく作ってくださったとアトピー患者の一人として感謝申し上げたいです.

 きっと,それほど利益率も高くないと思います.それでもこうやって必要とされているものをきちんと作っていただき,ありがとうございます.

安いからといって無駄にしないように,大切に使っていきましょう.

 ついでに,油性クリームとクリームの現在の値段についてものせておきます.

油性クリーム・クリーム

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