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「気候変動へのアクション、若者に期待」【note】で社会貢献にチャレンジ #利他のエバンジェリスト

あなたたちは、私たちを失望させている。しかし、若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めています。未来の世代の目は、あなたたちに向けられている。もしあなたたちが裏切ることを選ぶのであれば、私たちは決して許しません。
                        グレタ・トゥーンベリ
太陽のもとにでるのが私は怖い。オゾン層に穴があいたから・・・。こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。
                         セヴァン・スズキ

 グレタ・トゥーンベリさんは、地球温暖化に本気で取り組んでいないと世界の指導者たちを痛烈に批判、「行動」を求める情熱的なスピーチをしました。

 ニューヨークで2019年9月23日に開催された国連気候行動サミット2019に出席した16才の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんは、地球温暖化に本気で取り組んでいないと世界の指導者たちを痛烈に批判、「行動」を求める情熱的なスピーチをしました。怒りの表情と訴えに共感する人たちも多いですが、一方で、当時、気候変動の影響を軽視する人たちから科学的根拠のない妄信とか、彼女が精神的な疾患を持っているからと批判する声も残念ながらありました。
 2018年8月、気候変動に対する各国の無策に抗議するために、トゥーンベリさんが一人で始めた金曜日の学校ストライキ、スウェーデンの国会前に座り込む「行動」は、SNSによって「#FridaysForFuture」というムーヴメントに発展、世界に拡がり、2019年9月20日には世界で400万人以上が参加しました。
 国連気候行動サミット2019で、トゥーンベリさんは、

あなたたちは、私たちを失望させている。しかし、若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めています。未来の世代の目は、あなたたちに向けられている。もしあなたたちが裏切ることを選ぶのであれば、私たちは決して許しません。

と先進国の指導者たちに「行動」を呼びかけました。この若い世代が、今、投票権を持ちます。そして、気候変動に対する行動を起こさない政治家に圧力をかけます。彼女と女に共感する若者の「行動」に政治家、世界の指導者たちはどう応えるのでしょうぁ。
 トゥーンベリさんは両親に、菜食主義になり、飛行機搭乗を止め、カーボンフットプリントに取り組むことを強いました。彼女たちのような強い信念のない筆者にはとても出来ないことです。では、どうしたらよいのでしょうか。国連気候変動枠組み条約の締約国会議(COP24)は、パリ協定の運用ルールをどうにか合意しましたがが、実質的に世界各国に「行動」を求められるのでしょうか。日本では、2018年7月の西日本豪雨、続く災害級の猛暑、台風21号、2019年も8月28日に発生した九州北部豪雨や台風15号の気象被害がありした。世界的にも気象災害が頻発しています。
 記録的な異常気象の背景には、地球温暖化があり、今後も同様の現象が増加するという科学的見立てがあります。温室効果ガス排出削減が必要なことは誰もが同意するでしょう。問題はその時期です。世界のCO2排出量は削減どころか、2018年、再び増加しています。(Global Carbon Budget 2018)。国別の目標には、企業活動、経済とのトレードオフの関係もあり実現は困難です。技術と社会のイノベーションで変革は可能でしょうか。国益を超えた、Japan Climate Initiative、”We are still in”、 Global Climate Action Summitなど、世界の非国家アクターの動きにも期待したところです。
 1992年、リオ・デ・ジャネイロで開催された環境サミットで、12歳の少女セヴァン・スズキは語り始めました。

太陽のもとにでるのが私は怖い。オゾン層に穴があいたから・・・。こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。

 私たちが直面している問題は深刻さを増しています。次世代の若者に押し付けるのでしょうか。簡単な処方箋はありません。自分自身に問い続けています。

本稿は、稲場圭信(2019)「時事評論:トゥーンベリさんの怒り 気候変動、無策から行動へ」中外日報、2019年10月11日に加筆修正しました。


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