Webオンリー主催してみたい方へ!
はじめに
二次創作のWebオンリーイベントを初めて今年二回主催しました。自分にできるか不安でしたがやってみたら意外と気軽にできるかも?と思ったので、同じようにWebオンリー主催に興味あるけどできるか不安…と感じている方の参考になればと思って主催として何をしたのかの備忘録を書きました。
注意
二次創作の非公式Webオンリーイベントです。公式とは一切関係ありません。
イベント自体はBLに限らないものでしたが著者はBLの二次創作を取り扱う人間なので嫌悪感がある方はお気をつけください。
Webオンリーイベントの開催場所はピクリエさんです。ここに記載している内容で他のプラットフォームには適用されないものもあると思います。
著者情報
絵も少し描く二次創作文字書き
一応告知画像やバナーの準備は自分でできるが、素敵なロゴを作ったりドット絵(アバターやマップ作成)はできない
オフイベント参加、同人誌発行、アンソロ主催経験あり
主催やろうとした時点ではWebオンリーには一般で一度、サークル参加で一度経験あり
とりあえずやってみよう精神のフッ軽
日本国外在住
きっかけ
自分のジャンルは2023年1月に発売された買い切り型のゲームです。発売から一年の間に二回ほど同主催者様でゲーム全体のWebオンリーイベントが開催され、一回目は一般参加、二回目はサークル参加させていただきました。どちらも非常に楽しく、海外在住の自分にも参加できるWebオンリーの存在は非常にありがたかったです。
二回目も盛況に終わり、楽しかったー!三回目の開催あるかなー♪と思っていた所、主催の方からしばらくゲーム全体のWebオンリーイベントの主催はしない旨のコメントがありました。
その方の意図を要約すると、「多様性」であったかと思います。もっとジャンル全体で自由に特定のテーマ・カプ・組み合わせのオンリーを企画して盛り上がっていって欲しい、というお考えからのご決断でした。
そのコメントを見て寂しさを感じると同時に、当たり前のように主催してくださるものだと思っていた自分に気づかされました。
これまで主催してくださった方への感謝と共に、その方の想いに貢献したい、そして何よりやっぱりこの楽しかったWebオンリーをこのジャンルでまた楽しみたい!そんな気持ちから、よし、じゃあやってみようかな!と思ってもう次の日には行動に移していました。フッ軽です。
とりあえずやってみよう
ということで、このnoteの残りの部分はWebオンリーに向けて何をどう準備したのかをつらつら書いています。ただ、おそらく多くの方にとってこの決断までが一番ハードルが高いのかなと思いますので、ちょっと個人的な考え方を以下に書きました。
自分は不安になったら「プロだって打率三割だしな」と思うことにしています。主語が大きい話をしますが、日本人ってつい60-70%以上の自信がないと尻込みする傾向にあると思います。自分も基本的にそうです。そんな時は、プロ野球選手だって三割で一流だし、と思うようにしてます。失敗したとしてもオフイベントの主催と違って金銭的負担はないですし、自分には向いて無かったな〜、とか何がいけなかったかわかるだけでプラスです。
お金はほぼかからないですが時間がかかるものですので、最終的にはご自身の判断でご決断されることだと思いますが、この記事が参考になりましたら幸いです。
最初に必要なもの
正直、これらが終わった時点で主催の仕事は70%くらいは終わっているように思います。
相談できる方を見つける(オプション)
Webオンリーの内容とタイトル決め
Webオンリーの日程決め
イベント告知アカウントの作成 (X/Twitter)
ピクリエでのイベント作成
相談できる方を見つける(オプション)
これは必須ではないですが、準備を全部自分でするのも大変ですし、一人でやっていると周りが見えなくなったりするのでなるべく人に頼る、相談できる環境を作るのは大事だと思います。
まずは、過去にWebオンリーをした主催の方と少しやりとりをしたことがあったので以下のような事を相談させていただきました。快く了承いただき、大変助かりました。ありがとうございます。
過去のWebオンリーの要項や告知スタイルを参考にさせていただいてもいいか?(結果OKをいただいてほとんど真似させていただきました)
もっとこうしておけばよかった、とかはあるか?
書いてみた今回のオンリーの要項を読んでみてご意見をいただく。
また、自分にはロゴやマップ作成のスキルがないため心優しい同志に頼りました。もし同じようにWebオンリーを望んでいるけれど自分で主催をするのは…と思っている同志がいたら頼るとよいと思います。
ロゴ: 告知アカウントやWebオンリーのバナー等で使用するため、タイトルが決まったら早めに作っておくとよいと思います。告知アカウントを作った時点では別に仮のものでもいいですが、やはり最初にWebオンリーやります!というつぶやきが一番拡散していただけるので、その時に本番のものがあった方が見栄えがいいかなとは思います。
マップ: これはオプションです。デフォルトのままでもいいと思います。イベント用に準備するとしてもイベント直前まで必要ありません。サークルさんがスペースを飾りつける時に本番のマップを見ながら準備できるので、サークル入場開始の時点にあればいいと思います。
アバター: これもオプションであり、イベント直前まで必要ありません。今回は過去のWebオンリーで作ってくださっていた方がいたので素材まとめを作ってよいか製作者の方に聞いてみて、まとめを作ってみました。同一ジャンルでピクリエのWebオンリーがまたあった時のために更新していこうと思いますので作ってる方いたらご連絡ください。追加します!
こういったスキルがある方は是非、事務作業はするけど他の準備が不安…という主催者に手を差し伸べていただければと思います。
そうでなくても、告知の文章で変なところがないかとか、そういうのを確認してくれるだけでも主催には大きな力になります。
Webオンリーの内容とタイトル決め
まずはジャンルの現状と自分の欲望(笑)からWebオンリーの内容を考えました。
特定のカプONLYだと多分5スペースも集まらない
自分は雑食だしキャラは皆好きなので、なるべく色んな方が参加できるようにしたい
しかし、前述の通りゲーム全体のWebオンリーではなく何か特定のテーマをもうけたい
その結果、ゲームの中のDLCのストーリー「邪竜の章」をテーマにすることを考えつきました。このDLCでは本編のキャラクター達が別世界へ行き、反転したような性格の自分と戦ったりします。同一カプでも本編の二人と邪竜の章の二人で違った二次創作を楽しめるのですが、やっぱり本編の二人がメインで、後者で執筆する機会はよっぽどじゃないとないわけです。
そこで邪竜の章縛りにすることで、そちらを執筆する理由ができ、しかもジャンル全体のオンリーとほぼ同じくらいの裾野の広さで参加してもらうことができます。
アイデアが浮かんだので、アンケートを取ってみたところポジティブな反応だったため、このテーマで決定としました。
結果、BLも男女カプもカプ無しも幅広く参加していただけ、かつ邪竜の章縛りということで普段の傾向とは異なるものを執筆してくださる方が結構いらっしゃって、とてもよかったです。
次にタイトルを考えました。ゲームのタイトルにも過去に開催された全体のWebオンリーにも「エンゲージ」という単語が入っていて、今回は別世界である邪竜の章がテーマなので、「アナザーエンゲージ」、略して「アナエン」にしました。
タイトルを決める時にはハッシュタグについても考える必要がありました。アナザーエンゲージ、リバースエンゲージという二つの案があったのですが、後者はリバエンと略すとリバースエンジニアリングという意図でのツイートが出てきたため、前者のアナエンを使いました。
Webオンリーの日程決め
他にWebオンリーはなかったので、オフイベントと日程が近すぎない土日という条件と、自分のスケジュールを元にいくつか候補日を決めて再度X/Twitterでアンケートを取りました。
概ね、土曜の夜開始で日曜の夜閉会、のスケジュールが好まれるようです。結果、7/20 22:00 - 7/20 22:00 開催にしました。
これの前に練習用に開催したもう一つのWebオンリーは10:00開始にしてみましたが、日中だとお仕事等の都合で開場時にスタンバイできない方が夜開催より多かったように思います。
イベント告知アカウントの作成 (X/Twitter)
テーマ・日程が決まってバナー・アイコンがあればこれはすぐ作れます。私はgmailのアカウントをイベント用に新規に作り、それでX /Twitterのアカウントとファイル共有用Google driveで使用しました。
ピクリエでのイベント作成
テーマ・日程・バナーに加えて、以下の内容を書く・決める必要があります。
募集サークル数: 後から変更可能なので仮でOK
サークル参加申込期間: 後から変更可能なので仮でOK。サークル参加申込締切の後に配置作業があるため、初めての場合はイベントの一ヶ月前くらいを締切にしておくとよいかも
イベント概要: これが一番時間かかるかもしれません。参加要項や禁止事項、そしてサークル申込時に記入いただく活動傾向(カプ・キャラ等)の書き方について記載します。過去のWebオンリーを参考に書きました。
サークル参加申込時に記入してもらう項目を決める: 主に配置の時に参考にする作品傾向の記載の仕方をカスタマイズできます。申し込みが一件でもあるとピクリエさんの場合は後から変更できないのでサークル参加申込前には確定しておくと無難です。自分の場合は以下を記入してもらいました。
メイン傾向(キャラ・カプ等)
サブ傾向(キャラ・カプ等)
企画の参加有無: YES or NO (今回企画をやったので追加した項目です。なくてもよい)
ピクリエのイベントページができたら、告知アカウントで呟いて拡散してもらい、後はサークル参加申込開始と締切を待つのみです。
申込開始と締切前に再度リマインドで呟く以外は特に作業はありません。その間に自分のサークルの準備をします。ちなみにピクリエさんでは主催アカウントは無料で2スペース申し込むことができます。私はイベント主催本部と個人用で2スペース取りました。
当日に向けての準備
サークル参加者への連絡(オプション)
当日のマップ構成を決める
サークル参加締切後に配置作業
サークルさん向け告知テンプレートの準備
当日のX/Twitterでのつぶやきの予約投稿
これらと並行して自分の原稿もします。
それ以外に企画とか色々考えられると思いますが、それはまぁあったらいいかもしれないけど必須ではない(英語だとこういう時nice to haveと言ったりします)オプションかなと思うので、後述のその他(オプション)の所に思いつくものをまとめておきました。
サークル参加者への連絡(オプション)
これはあってもなくてもいいと思いますが、私は参加申込みいただいたサークルさんに、受付完了の連絡を兼ねて何をいつまでにやっていただく必要があるかピクリエでメッセージを送っていました。
1は配置作業に必要のためサークル参加締切まで、2-4は当日までです。
作品傾向(メイン傾向、サブ傾向)の記入
サークルカットとお品書きの登録
頒布物、展示物の準備(既刊や過去作も可)
店舗画像やアバターの編集(任意。デフォルトのままでも大丈夫です)
そして、締切二週間ほど前にリマインドのために再度全サークルさんにメッセージを送り、数日前にまだ未記入の方には個別でメッセージを送りました。ピクリエさんにはサークルを選択して複数のサークルさんに同一メッセージを一斉に送れるのでこの作業はそんなに大変ではありません。
また、時折皆様の記入状況を見て、Google Sheet (Excelとかでもよい)にサークル名と作品傾向を書き写しておきます。だいたいどの傾向がどれくらいあるか把握して並べておくと配置作業がスムーズです。
当日のマップ構成を決める
サークル参加申込開始から2-3週間くらいの申し込み状況から、なんとなく最終的なサークル数の目星をつけます。ピクリエでは募集サークル数x2のサイズのマップを使用できます。今回は60サークルで募集したので60x2=120のサイズが使用できるので、90のマップ+30のマップにしました。
大体の目処がついた段階でマップを作成してくださる協力者の方に相談して、準備を進めていただきました。
サークル参加締切後に配置作業
Google Sheet上でなるべく同一傾向が近くなるように配置を考えていきます。この作業が大変、と感じられる方もいるようですが私はテトリスみたいで楽しかったです。
Google Sheetでまとめたら、ピクリエ上で配置します。現在CSVでやるかWeb上でドラッグ&ドロップするかなのですが、私は後者でやりました。Google Sheetにまとめてあればドラッグ&ドロップするだけなのでこの数だと10-15分くらいで完了できました。
ピクリエ上でスペース番号がサークルリストに記載され、配置図も生成されるのですがスペース番号だけで傾向ごとの情報とかは含まれません。
ちょっとわかりにくいなと思ったので、私は配置図を作って公開しました。
確定前に一度仮配置をX/Twitterでアナウンスして、全サークルさんにも確認のメッセージをピクリエで送り、一週間何も連絡がなければ配置確定として再度アナウンスしました。
サークルさん向け告知テンプレートの準備
なくてもいいですが、イベント当日までのワクワク感と、このサークルさん出るんだーというのがわかるのでオススメです。
配置が確定したら告知テンプレートを配布し、タグを決めてつぶやいてもらい、X/Twitterでリポストしました。
当日のX/Twitterでのつぶやきの予約投稿
イベント当日までのカウントダウン、当日の開始しました!閉会しました!のようなつぶやきは事前に予約投稿を仕掛けておきました。参考までに最初の告知から一連のつぶやきを以下にまとめてあります。
自分は原稿に行き詰まった時にこういう事務作業を気晴らしにしていました。後から画像が必要なものも予約投稿ではなく下書きに入れておけばいいですし。とにかく思いついた時や隙間時間に書いて下書きに入れておくと忘れなくてよかったです。
その他 (オプション)
必須ではないですが以下のような企画ものが考えられると思いますので参考までに。他のジャンルも含めてWebオンリーをのぞいてみると参考になると思います。
プチオンリーの受付: 参考にさせていただいた過去のWebオンリーではプチオンリーの受付・開催があったので今回も受け付けていたのですが申込はありませんでした。プチオンリー用に個別の撮影スペースを設ける等のアイデアをお見かけしたりしました(次回があったらやってみたい)
当日の企画: 当日の記念撮影、ワンドロ・ワンライ、そして任意参加で各サークルさんのイラストを集めてネップリを登録し、当日主催本部のスペースでネップリ番号を公開しました(詳しくは上記のつぶやきまとめをご覧ください)
サークル参加者様向け作業通話: 申込後のご連絡にDiscordサーバのリンクを記載し、任意でサーバーに参加いただけるようにしました。私自身作業通話に大変救われました。
練習用のイベント開催: 7月のイベントの前に10-15スペースくらいで練習しようかなと5月に主人公オンリーを開催したところ予想の倍以上とお申込いただき練習どころかゲネプロくらいの経験と楽しさを味合わせていただきました!
最後に
やってみたら楽しかった、というのは私の生存者バイアスみたいなものかもしれませんが、私はとても楽しかったしまたやりたいなと思っています。そしてやってみたい方には是非一歩踏み出していただければと思っています。その考えみたいなものは、以下の主催したイベント終了後のコメントにまとめてあります。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。
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