ジョジョ絵描きたい僕の、初めてのサークル活動で出した企画が通っちゃった話

こんにちは！designing plus nineのユンです。東京大学理科一類の一年です。今年の夏に途中入部しました。

dp9に入ることは春先から検討していましたが、いつのまにか夏になっていました。言い訳をすると、東大の一年生はただでさえ大変なのに、今年はオンラインで課題がさらに増えたことが原因です。ただ、遅れて入会してもすんなり受け入れてもらえましたし、なにより僕の提案した企画を通してもらえて、活動に携われたので感謝しています!

「おうちーず」(オンラインチーズフォンデュをしようという企画:詳しくはこちら:https://note.com/dp9/n/n0bb41e8582a4)を逃したのは残念ですけど...

dp9に入った理由は、元々絵を描くのが好きで、藝大と合同でやっていてアドバイス等をもらえそうな環境に魅力を覚えたからです。デザインというオシャレな要素を自分の絵に取り込めたらいいなという動機もありました。実際、絵を描いているメンバーも多く、藝大以外のメンバーでも上手な絵を描いているので刺激になっています。

前置きが長くなりましたが、ここから、今回の五月祭の企画を振り返ります！

メリハリ昔話とは？

dp9の2020年五月祭のテーマは、「メリハリ」。自粛期間によって生活のメリハリが失われたことから、このテーマに決定しました。企画は「UI」「音」「色」「昔話」の四つのグループに分かれ、それぞれメリハリを意識したwebサイトを作成しました。どれも面白いものばかりなので、是非ご覧ください！
（リンクはこちら:http://dp9.tokyo/mayfes2020/）

僕は「昔話」を担当しました。具体的には昔話の発案と絵です。タイトルはズバリ「メリハリ昔話」。皆がよく知る童話「うさぎとかめ」を、様々な絵柄でアレンジしてみたという企画です。場面ごとに文章とフォントと絵を選んで、自分好みの「うさぎとかめ」を作ることができます。

絵もwebのレイアウトもなかなかのクオリティに仕上がってます。

ちなみに僕は劇画調（ジョジョ風のつもり）の絵と文章を担当しました。ご存知の方には伝わると思いますが、カメはポルナレフを参考にしています。ただ絵の題材が明らかにジョジョと異なるので、参考資料がない部分は自分なりに描かなければならなかったので大変でした...

それでも文章のほうはそれっぽくできたと思ってます。「かめの野郎」とかジョジョっぽくないですか？個人的にツボだったのは少女漫画風に描いたバージョンですね。これは先輩が制作してくれたものですが、絵も文章もいい感じにカオスです（笑）特にカメの目がやたらとデカいあたり、少女漫画っぽいなあと（笑）

多分この二匹は競争ではなく恋愛をするんでしょう（ハート飛んでるし）。

とまあ僕らの企画、「メリハリ昔話」はこんな感じです。他にもいろんな文章と絵を用意しました。是非ご覧になってください！

制作を振り返って

五月祭の展示について、僕が参加した夏の時点では、まだ具体的なことは何も決まっていませんでした。はいったばかりの僕は、たまたまちょうど初回の案出しに参加することになりまして。そしたらなんと僕の案が通ってしまいました！実は今回のメリハリ絵本は僕が発案者なんです（笑）

入会したばかりで、ただジョジョ風の絵が描きたかっただけなのに、自分の案を通してもらえて、いいのかな？と思う反面、嬉しかったです。使ったこともないFigma（というツールがある）の操作に苦戦しながらも、詳しいレイアウトを決めていきました。

まずはこんな感じで絵の雰囲気を決めるところからスタートしました。誰がどんな絵を描けるかわからないながら、次々と担当が決まっていくのは心強かったです。実は僕はこの時期（というか今も）絵の練習をしていたので、尊敬する荒木飛呂彦先生（ジョジョの作者。不老不死）の画風を盗めるならばと思いジョジョ風の絵を描くことを快諾しました。

ブランディングってしんどいのよ

、一番話し合ったのがwebページのレイアウトとデザインです。ここは本当に時間がかかった。というのも、そもそもweb上で絵本をどう公開するかという点と、webページの作成技術の点が悩みのタネだったからです。ここで頓挫 してはジョジョ絵が描けない！と思い、僕も様々なレイアウト案を提示してみたのですが、技術的な話もありなかなか決まりませんでした。

レイアウト案のひとつ

それでも先輩が奮闘してくれたので、デザイン自体はなんとか決まりました。特にメインページ（絵本のページに移る前のとこ）はほとんど先輩がレイアウトを作成していたので、感謝しています。先輩お疲れ様です。
もちろん僕も協力しました。メインページの一番上、タイトル画面があると思うのですが、そこのロゴ周辺のイラストは僕が主なデザインを担当しました。

これが発案当時の絵ですね。このままでは色が明るすぎたので、先輩方が色を 落としてページに合うようにしてくれました。

メインページ完成!!

余談ですが 、左下 のエジプト風の絵、実は先輩の絵と差し替える予定だったのにこのままです。確認すればわかるのですが、右二つはwebページにもある絵と差し替えられています。あくまでデザイン案だったので雑さが目立ちます...

ジョジョ絵ってすげえわ。亀ってムズイわ。

こうしてページのデザインは決まったので、後は絵を描くだけになりました。ちょこちょこ描き進めていたジョジョ絵を仕上げていくことになったのですが、これがまあムズイ（笑）亀に崖を登らせるというアイデア自体はなぜか決まっていたのですが、ポルナレフの亀って実は本物の亀とは大きく異なる点がいくつもあるんですよ。魂が入れ替わっていたりそもそもスタンド使いだという話ではないです。最大の違いは 甲羅です。

ジョジョに出てくる亀に沿って描くとこんな感じです。でも本物の亀って、甲羅 の厚みとか形、模様が大きく異なるんです。

一番目につくのは厚みですね。次に模様でしょうか？
特に作中では甲羅 だけでなく体にも斑点みたいな模様があるんですが、これがないと少し物足りない。けど今回は亀のデザイン自体は決まっているので描くわけにはいかない。参考にしたかったミシシッピアカミミガメのような赤い模様を入れるわけにもいかない...
みたいな感じで色々と悩ましい点が多かったわけです。なので途中絵を完成させる前に何回か習作を作って実験してました。

毒々しすぎて目が痛いですね...

ジョジョのイラストは基本ビビッドカラーを使ってます。なのでこれにも適用できないかと考えた結果、このざまです（笑）
色々あったけど何とか完成させることができました。結局、森と草原をジョジョっぽくするのは 諦めて、ペンで描き込んだのは亀と岩だけになりました。特に岩の部分は作業量が多くて大変でした...ただ、正直森は大失敗しました。木の一本一本を描いていこうと意識したせいで、それこそ「メリハリ」がなくなってしまいました。いつかリベンジしたいですね。

完成!!(ちなみにこの絵をpixivにもあげたのですが全くのびなかった...)

その後、終わったーと安堵していたのもつかの間、なんと肝心の文章が仕上がっていないということがわかりました（笑）元々ジョジョ風の文章は僕が書いていたのですが、他の文章も急遽 仕上げることになりました。特に先輩はこの仕事だけでなく、全体用のページの作成にも忙しかったようで、その上絵も文章もやっていたので大変だったと思います...
そんなこんなでなんとか当日には間に合い、こうして「メリハリ昔話」を完成させることができました。「めでたしめでたし」ですね。

全体の感想

最後に、全体の感想です。今回僕は初参加でしたが、チームで協力して一つのプロジェクトを仕上げる、dp9らしい活動ができたと思います。イラストをメインにした企画はdp9にとって珍しいことだったようです。大変な部分もありましたが、達成できて嬉しかったです。そして先輩方のデザインスキルが高く、やってる最中はなかなか楽しかったです。ただ僕個人としてはもっとこうしておけばよかったというポイントもあるので、またイラストを描いていく機会があれば、より完成度の高い絵を描きたいです。僕がdp9に貢献できるのは主にイラスト関連だと思います。デザインスキルはあまりないけれど、イラストがほしい、ということであれば今回のように頑張っていくので、これを見ている方も、サークルの皆さんも、どうぞこれからよろしくお願いします！

文: ユン（東大,2020入部）