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archive 2013/3/28【太郎くん、柏を訪ねる】シナリオ

(2013年3月の記事archive)
本日より、かしわ市民大学第二期生の卒業制作展が、ささやかにファミリ柏内のプリント工房さんのご協力を得て始まりました。

我々は、柏プロデュース大作戦=砂川クラスとして、シティプロモーション等について1年弱さまざまな講義を聞き、ワークを行なう機会を得ました。その過程でそだったそれぞれの考えをいくつかの班に分かれて3月10日の修了式&プレゼン

で発表することが出来ました。

さて、その時に我々「遊び班」はそれぞれのアイデアを持ち寄って物語にし、プレゼンする、といういささかの冒険をしてみました。その時のシナリオがこれです。

このシナリオに松村さんが絵を付けてくださり、及川さん、竹中さん、三嶋さんがジイジ、太郎、ナレーターになり切って発表してくれました。

どんな絵がついたのか、発表の様子はどんなだったのか、……などはどうか会場でお確かめください。

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プレゼン・ストーリー ver.3.1a(フル・バージョン)

【太郎くん、柏を訪ねる】

スライド1 (手書き文字で、タイトル「太郎くん、柏を訪ねる」)

(ナレーター)

「遊び班」のプレゼンには太郎くんという主人公が登場します。

スライド2 (イラスト・太郎くん、こちらに歩いてくるイメージと、以下の文字)

(文字 / ナレーター)

2013年生まれの元気な少年・太郎くんが10年後の2023年の未来に10歳になってカシジイジの住む柏を訪れます。これから少しの間、太郎くんと一緒に想像力の翼を広げて頂き、太郎くんの生きる未来の柏を一緒に生きて頂きたいのです。

スライド3 (イラスト・ダブルデッキの上に立つ、太郎とジイジ。人々の賑わいとアートに触れる)

文字 : かしわ まちなか美術館構想

(太郎とジイジのダイアローグ)

ナレーター : ひとり柏にやってきた元気な太郎君、駅でジイジと再会。東口ダブルデッキに立ちます。

太郎 : 久しぶりだね、カシジイジ! 柏って、ジイジが言うほどいいところかな? なんか変わってる。デッキの上は、公園みたいで、ミュージシャンの人が歌を歌っていて、人がいっぱい集まってるぞ!

ジイジ : 日替わりでいろいろな催しがあるんだよ。あそこに、いっぱい変わった彫刻があるだろう? 絵の展示もあるね? 柏には大きな美術館とかはないけれど、市民が美術を大好きで、ダブルデッキだけでなく、公園とか、図書館とか、街中いろんなところが美術館みたいになっているんだ。アートを貸してくれる人と、展示する場所を貸してくれる人と、その両方の出会いをアレンジしてくれる人が協力しあって、市民だれもがいつでもアートに触れられるような仕組みを作ったんだ。今では柏市全体がキレイになって、アートがいっぱいの街になった。柏はアートが身近に生きている街なんだ。…ん? こらまて太郎、ひとの楽器を振り回しちゃいかん! 壊しちゃうじゃないか!

スライド4 (イラスト・ダブルデッキ中央にインフォメーションセンター。“TOUCH THE KASHIWA CITY”と建物に大きく書いてある。お姉さんに、マップやパンフを貰う、太郎とジイジ)

文字 : “TOUCH THE KASHIWA CITY”インフォメーション・センター

                 

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ね、ジイジ、あれ何?! 何だか、面白そう! 行こうよ!

ジイジ : 目ざといな、太郎は。あれはインフォメーション・センターだよ。太郎もきれいなお姉さんが好きらしいな。(やや小声で)わしも好きだが。(普通に戻って)地図やパンフレットも貰えるぞ。タブレットも貸してくれて、インターネットで柏の情報を何でも取り出せるんだ。そう急ぐな、太郎。

太郎 : ジイジ、こっちに入り口があったよ! 早く入ろう! ジイジ、遅い!

ジイジ : 急かすな、太郎。ワシはこのお嬢さんから説明を受けとるんだ。やれやれ。太郎のやつ、もう柏マイスターを捕まえて質問攻めにしておるわい。

太郎 : ジイジ、知ってた? ここには柏の新しいことが全部揃っているんだって! 柏はいつでも新しいことにチャレンジする街だから、それを応援してみんなに知ってもらうんだって! ジュース飲みたい、って言ったら、ダブルデッキの下で、オープンカフェをやっているから、行ってごらん、って言われたよ! パラソルが目印だって、行こう、行こうよ、ジイジ!

 

スライド5 (イラスト・空中庭園にやってきた太郎とジイジ。背景に、農産物直売マーケット)

文字 : 空中庭園で遊ぶ。駅周辺ビルの屋上活用

                       

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ね、あれ何? ジイジ! デパートの屋上に大きな手がかぶさっているよ! 裏側に巨人がいるのかなぁ!

ジイジ : 太郎、あの手は、オブジェというもので、人をびっくりさせて、ビルの屋上に来させるための仕掛けなんじゃよ……。おい、こら、待ちなさい、太郎! ジュースが残っておるじゃろうが!

ナレーター : 太郎とジイジ、デパートの屋上にやってきます。

太郎 : ジイジ、遅い! 屋上が公園だよ! 人がたくさんいて、野菜もたくさん売っているよ! 美味しそうなトマト! 大きいイチゴ! ジイジ買ってよ!

ジイジ そうか。今日は柏産野菜の直売の日じゃな。柏駅近くの屋上は、みんな柏空中庭園と呼ばれていて、そのビルの持ち主と、柏市の役人と、市民が一緒になって運営しているんじゃ。一年中、市民やアーティストが色々な催しや活動をしてにぎやかなんじゃ。だから、みんなが屋上にやってきて、デパートの人も喜ぶんじゃな。

太郎 : ね、そんなこといいからさ! あのイチゴ買ってよ、イチゴ。ジイジったらー!

スライド6 (イラスト・空中庭園の一角で、Kashiwa Awardsが表彰されている)

文字 : 柏市民の総選挙。Kashiwa Awards

                      

(太郎とジイジのダイアローグ)

ジイジ : やれやれ、太郎と一緒だと、散財させられるわい。さ、早く家に連れて帰ろう。

太郎 : あれ? ジイジ、何だろう? 何か表彰式をやってるよ!

ジイジ : そうだった、今日じゃったな。あれはKashiwa Awardsと言ってな、市民目線で、消費者に一番近い市井の人々が、最も素晴らしいものを皆で称賛すること、なんだよ。

太郎 : なにそれ、わかんないや!

ジイジ : 太郎は、AKB48を知っとるじゃろうが。あれとおんなじだ。誰かエライ人が選ぶんじゃなくて、みんなで好きなものを選ぶからこそブレないのさ。太郎のような子供から、わしのような爺ちゃんまで、自由参加で柏のナンバーワンを選ぼう、というものなんだよ。ワシの自慢のカブも出してみっかな! はっはっはっ!

太郎 : じゃ、ぼくも出すよ、ぼくね、ぼくね、ジイジを出すよ! ジイジが柏の一番だもの!

ジイジ : (少し感激している感じで)太郎、お前ってヤツは、……お年玉はまだ先だぞ!

スライド7 (イラスト・手賀沼。ゴンドラ風の船に乗った太郎とジイジ) 

文字 : 都会に最も近い自然。手賀沼に船を復活

(太郎とジイジのダイアローグ)

ナレーター : バスでジイジの家に向かう太郎。ジイジの家は、手賀沼のすぐそばにあります。

太郎 : ねぇ、まだなの、ジイジ。どこまで行くんだよー。

ジイジ : 太郎はこらえ性がないのぉ。先が思いやられるわい。仕方がない、ここで降りるか。ほれ、降りろ、太郎。

太郎 : ジイジィー? ここ道の途中でしょ? なんでこんなところで降りたのぉ?!

ジイジ : 下を見なさい。ここは船着き場だよ! 船でジイジの家に行くぞ!

太郎 : えーっ?! 

ジイジ : 沼に注ぐ川が、国道の下を流れておるんだ。ここから船に乗って手賀沼に行くぞ。ほれ、柏の自然も見事だろう。柏には都会と田舎の両方があるんだよ。船の上から見ると、何もかもすっかり違って見える。美しい。

太郎 : ああ! すごいね、ジイジ! たくさん水が見えて来た! あれ海? ね、海?

ジイジ : (やや諦めたように)どうもわかっておらんようだな。

スライド8 (イラスト・カシジイジの家のバックに柏ビッグツリー。太郎とジイジと、みんなの企画案)

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ジイジの家、でっかいなぁ! 裏庭の木はもっとでっかいけど!

ジイジ : 太郎、お前の夢も、大きく育つといいんだがな。

ナレーター : 人が想像できることは、人が必ず実現できる。そう言ったのは、あの、ジュール・ベルヌだそうです。この、私たちの想像の物語と、太郎とジイジの未来の一日は、どうでしょうか?

必ず実現させたい、そう思いませんか?

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