【開催ダイジェスト】DAY3 興味のタネの育て方
8月5日土曜日の9:00から『土曜日の学び舎~わたしたちのウェルビーイングプログラム~』のDAY3「興味のタネの育て方~「気になる!」「やりたい!」から始まる、企画・プレゼンテーション~」を開催しました。
DAY3は、me and youの竹中万季さん・野村由芽さんに講師をお願いしました。
お二人のお話から、わかりづらいことであっても、見える形にして外に出すことの力を感じました。
受講メンバーが事前に取り組んでいた「私がWebメディアをつくるなら」をテーマにした企画に対しフィードバックを頂く時間もあり、アウトプットしてみることを、より具体的に体感できる時間になりました。
竹中さん・野村さんに、開催後の所感をうかがいました。
(以下敬称略)
【DAY3を終えて】
(竹中)今回、あらためて自分の興味・関心の年表をつくってみて、自分自身の関心がずっと繋がっている部分もあれば、日々を過ごすなかで新たに生まれたものもあり、それらが混じり合って今の自分ができているのだと、書き出すことで見えてくるものがありました。
生まれてから今にいたるまでに自分が得てきた経験が、思わぬ誰かの役に立つことは必ずあるのだと日々感じています。好きなものや嫌いなもの、得意なことやそうでないこと、うれしかったりつらかった経験、一人ひとり異なるからこそ伝えられることがあり、ちっぽけなものなどないのだと思っています。
みなさまのプレゼンテーションを伺いながら、思いを持って行動されているのが心から素敵だなと感じ、とても刺激をいただきました。メディアのかたちはさまざまなので、ご自身に合ったかたちでそれを求めている誰かに届く日をたのしみにしています。
(野村)話を聞いてくださったみなさま、場所をつくってみなさま、今回はお会いする機会をいただき本当にありがとうございました。フィードバックのコメントもとてもうれしく、この場所をみなさまで真摯につくられていることに大きな励ましをもらうような時間でした。 今回は数年単位の年表をつくってみましたが、年表に書いたことも、書かなかったことも含めて、自分を構成しているものは「一本の道」ではなく、「複層的な面」であると実感することができました。書き出してみることで、自分の中には想像している以上の可能性や選択肢がもしかしたらありえるのかもしれない……と、少しだけ自分を肯定できるような感覚も生まれました。“何もないと思っていた自分自身の日々には、意外とたくさんの思考やできごとに満ちているのだ”と気づけるというのは、日記を書くことなどにも感じている“書き出すこと”の良さなので、今後「働き方の年表」「趣味の年表」……など、さまざまなテーマや粒度の年表をつくって振り返ってみるのも面白そうだと感じています。 また、今回のような公の場所では真っ先には「書かない」こと、隠したくなってしまうことーーたとえば迷ったり、悩んだり葛藤したりしていることーーにどう向き合ってきたかということも、自分を前に運ぶ大きな力になってきたのではないかとも感じています。日々の違和感や感情の機微をつぶさに観察して、借りてきた言葉から一歩踏み込んで自分にしっくりくる言葉を探しながら、これからも前に進むことと、後ろを振りかえることの両方を大切してゆけたらと思っています。
【興味・関心の見つけ方】
(竹中)それぞれの興味関心を年表にして振り返ってみること。なんとなく頭では「こうかな?」と思っていても、書き出すことで意外な発見があるはず。仕事や関わっていたコミュニティなどもメモすると、その影響なども可視化できます。変遷を知ることで、「今、自分は何に興味・関心を持っている?」という問いに対する答えがより具体的になりそうです。
(野村)今回は年表を作成しましたが、ふだん悩んだときに、「自分の心がわきたつぐらいにどうしようもなく好きなものを書き出してみる」ことなどをしています。昔、穂村弘さんが“ペンは避雷針”というようなことを話していたのですが、ペンを持って書き始めてみることで、思考が活性化されたり、思い出が蘇ったり、ということがあるなと感じています。
【その興味・関心と「仕事」の接続について】
(竹中)仕事をしていると、自分が何に面白いと思うかというポイントが、実は幼少期の頃と変わっていなかった…といったことに意外な瞬間に気付くこともあります。例えば、わたしは年表に書いた「本」「音楽」「アート」なども好きなのですが、よくよく考えてみると、それらに付随した「記録や歴史」「コミュニケーション」「情報整理」などに惹かれる傾向があります。「本」「音楽」「アート」の仕事、というと限定的に感じますが、「記録」「(インターネットを介した)コミュニケーション」「情報の整理」についての仕事は結構広がりがあるなと思っており、「興味・関心」の角度をいろいろ考えてみるのもおもしろいなと思います。
(野村)あらためて今回の講座を振り返りながら、以前、何かの記事で、好きな/得意な「動詞」を見つけてみるという方法を読んだことを思い出しました。わたしは「書く」「話す」「つなげる」「伝える」あたりがぱっと思い浮かぶのですが、もっとたくさんあるだろうな…と感じていて、この機会にやってみたいです。
【誰かに届けるために、具体にかたちにしていくためには?】
(竹中)自分が個人的に今課題に思っていること・もっと考えたいこと、今、世の中で課題とされていること・もっと考えるべきことを洗い出していくことで、具体的なトピックと大切にしたい価値観が浮き彫りになっていきました。それを言葉にしてまとめておくと、いつでも立ち返ることができそうです。
(野村)アイデアを自分で考えたら、それを信頼できる誰かに話してみるのもいいかもしれません。主観的な深さと客観的な広さ、感情と論理、そういった一見異なる概念を行き来してみることで、伝わる幅や深さに広がりが出る気がします。また、人に話すことで「思っていたよりもここが具体的に話せないな……」ということに気づけるのもよいです。
【参加者の声】
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