【後編】会社のオリジナルLINEスタンプ作ろうとしたら想像以上に苦労した話
審査完了してついに発売!! しかし……
「LINEクリエイターズスタンプ」から、作ったアシ川ロボ太郎侍スタンプの発売申請を行い、待つこと3日——。
リジェクト(審査によるNG)はなく、承認完了の通知が来ました!
審査完了後は、マイページでリリースボタンを押すことで販売開始となります。さっそく販売をスタートし、ドキドキしながら自分で購入して使ってみたところ……。
スタンプが、小さい。( ;∀;)
これはシミュレーターではなく、実際のLINEの画面です。
画質はきれいですが「W240px × H240px」のサイズが、想像していた以上に小さい……。上下にある公式LINEスタンプと見比べるとその小ささが一際強調されます。
シンプルな絵ならこれでもアリかもしれませんが、文字入りや描き込んでいるタイプのスタンプだと、ちんまりして見えます。
発売後にわかったことですが、公式シミュレーターでは、ピクセル数によるスタンプの大きさの違いがほとんど反映されないのです。なので、シミュレーターの見え方を信じた結果、やたらと小さくなってしまったわけです。シミュレーターさん、そこは反映してほしかった。
販売取り下げ
結局、その後どうしたかというと、やはり大きさに納得いかず、販売を取り下げました。
取り下げ方は超簡単。マイページのアイテム管理のページから「販売停止」ボタンを押すだけでOK。販売停止しても、スタンプを買った人は使い続けることができますし、販売を再開することもできます。
そんなこんなでLINEスタンプ作成のファーストチャレンジは失敗に終わったのでした……。
が、イラスト自体に問題があったわけではないので、大きさを変えて販売すればいいのです。
再起
転んでもただでは起きぬ。
画像サイズの検証のため、マーケティングサービス部リーダーのアキコさんが個人的にLINEスタンプを作成し、画質・サイズの検証を行ってくれました……!!
結果、最大サイズ(W370px × H320px)のスタンプはシミュレーターでボヤけても、実際のスタンプ画質は問題なし、ということがわかりました。👏👏
公式シミュレーターでは、
・画質がぼやける
・ピクセルの縦横幅による大きさが反映されない
という事象が起きるみたいです。
そんな頼れるリーダーが作ってくれたスタンプはこちらです。(桃……!?)
気に入った方はぜひ買ってくださいね~!
作り直し&数追加
さて、検証も完了したところで、アシ川ロボ太郎侍スタンプの再チャレンジです。
当初は最小数の8個だけでしたが、どうせ販売し直すなら倍の16個作っちゃえ、ということに。スタンプは8の倍数のセットで販売でき、最大40個まで。たしかに8個だとちょっと少ないイメージがありますよね。というわけで、値段は変わらず、8個⇒16個と、スタンプ数を増量!(描くのは大変だったけど……)
今度はもちろん、すべて370px×320pxの最大サイズで作成。やはりシミュレーターではボヤけてましたがもうコイツは信じない。
緊張の再申請
たとえ販売を取り下げたとしても、一度発売したものと同じタイトルを付けることはできません。なので、タイトルには「アシ川ロボ太郎侍」に「#1」を付けて、シリーズものっぽい感じで申請しました。
再申請から待つこと3日——。
なんとリジェクトが発生してしまいました。
理由は、「既にスタンプショップで販売または審査されているスタンプの複製」とのこと。最初に発売したものと同じ内容のスタンプが含まれていたため、NGだったようです。
ということは、まさか被っているイラストのスタンプはもう販売できないか、全部描き直すしかない……? 一瞬ヒヤリとしましたが、どうやら、タイトルの付け方が良くなかったみたいです。
同じスタンプ画像を新しく販売したい場合、新しい方のタイトルに「復刻版」「再販」等、過去に販売したことがわかるような記載が必要です。「#1」だと再販であることがわからないため、NGになったというわけですね。
タイトルさえ変更すれば同じ絵でも多分問題ない。しかし、タイトルに付いているのが「再販版」だとあまりかっこよくないので、「強化版」にしてみました。これで審査通るのか……?
やっと完成、ついに発売
再申請後、数時間で発売開始になりました!!
タイトルは「強化版」でも問題ありませんでした!
紆余曲折ありましたが、画質も大きさも問題なく、ついに発売することができましたー!!!
完成したスタンプがこちらです!!!
https://store.line.me/stickershop/product/19277908
おすすめはロケットパンチのロボ美です。
買ってくれたらうれしいです。
売り上げは……?
やはり一番気になるところでしょう。
毎月数千円から数万円の売り上げが……というのは幻想です。
スタンプの価格が120円の場合、1セット売れたら31円、または42円がクリエイターの取り分となります(ユーザーの購入方法により取り分金額が異なる)。ですので、仮に100セット売れたとしても5000円にもなりません。もっとも、100個も売れればめちゃくちゃすごい(と思う)。
発売後1カ月が経過した現在。「アシ川ロボ太郎侍-強化版-」スタンプが、いくらの売り上げになったかというと……
876円!!
……少なくとも20個は売れたということになりますね。
買ってくれた方、ありがとうございます✨
スタンプの売り上げを伸ばしたければ、SNS等で宣伝したり、地道にファンを作ったりと、草の根運動が必要です。何もせずともにコンスタントに売れ続ける、ということは難しいのではないかなと思います。
まとめ
今回作ってみて、作成者が初見で見落としがちなポイントをまとめてみました。
何だかんだいろいろありましたが、楽しんでスタンプ作りができました。私と同じように企業のマーケティングや広報に関わっていて、自社のスタンプを作ってみたいと考えている方々にとって、この記事が少しでも参考になればうれしいです。