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『好奇心とはいったい何?』というガチ解説動画を出しているVtuberです

初めましての方は初めまして~
導師真ショウです!

もはやお久しぶりです

エーーーっと…

動画の間隔があいていますね!!!!

大きな理由としては、
コイツ『好奇心』についての動画のせいです
30分尺になりました
(やりすぎなんだよなぁ…)
(初心者にウケないよな、自我が出過ぎたと反省)
(細切れにした方が見やすいのだろうか)
(でも、まとまってる方が分かりやすいはず…)

このnoteに台本を置いておきます

動画ではなく文章で読みたい方もいると思うので
そういった方は是非とも読んでみてください
12000字ありました、書いた自分に拍手


【まとめ:好奇心】

★主に『子供は40000回質問する』による

★なぜ人間に好奇心が備わっているのか

・生存のための学び、危機回避、食料を見つける、進化優位

・好奇心が満たされるとドーパミンが出る、報酬、ガチャ

・知らない部分を埋めたい、不確実性の減退→安心感

★拡散的好奇心と知的好奇心

・分類について⇒分かりやすく、拡散と知的

・「気になる」と「もっと知りたい」

・「情報の空白」について

・阻害要因について

・知的好奇心を高める方法


【以下、本編】

はいはじまりました~

モチベーション解説動画シリーズ「モチベの祠」

今回のテーマは「好奇心」ですね

「好奇心」

この言葉は、すでに一般的な言葉として定着していますね

ですが、

言葉の認知度は高いものの、

その細かな内容や分類、好奇心を発揮する方法については

あまり理解が進んでいないように感じます

好奇心は、

人間の持つ大きなモチベーションの源です

とても需要な要素なので

今回の動画では、そんな好奇心について

できる限り詳しく

説明していきます

(アイキャッチ)

【★好奇心とは何か】

はじめに

「好奇心」とはいったい何なのか

その言葉の意味を確認しましょう

好奇心とは、一言で言うと

「興味がある」「気になる」「知りたい」

そういった感情や感覚、あるいは欲求の事を指します

「アレはなんだろう」とか

「話の続きが気になる」というのも好奇心の働きですね

この「好奇心」は人間にとって非常に重要なモノです

私の好きな言葉に

「好奇心は生きる力である」という言葉があります

大げさに聞こえるかもしれませんが

確かにそうだなあ、と実感しています

少しイメージしやすいように

逆のパターン

「好奇心を失ってしまった状況」を考えてみましょう

好奇心は

「興味がある」「気になる」「知りたい」という感情なので

「好奇心を失ってしまった状況」は

「何にも興味が持てない状態」

「身の回りに気になることもなく

もっと知りたいことや、気になることもない」

「ただ無反応に生きていく」

というような状態でしょうかね

これを聞くと

なんとも虚しい生き方というか

極端に言えば「死んだように生きている」という感じかもしれません

このように

「好奇心は生きる活力になる」

「人間という生き物にとって好奇心は欠かせないものである」という言い方も出来るでしょう

今から2000年以上前

かの有名なアリストテレスも

「All men by nature desire to know」

「すべての人間は生まれながらにして知ることを欲する」

という風に述べています

人間という生物は、

誰しも「知りたい」という欲求、好奇心を持っている

人間とはそういう生き物なんだ、

という言葉でしょう

ですが

ここで、1つ疑問が生じます

そもそも

「どうして人間という生き物には好奇心が備わっているのでしょうか」

好奇心という感情、あるいは欲求はどうして人間に必要なのか

なぜ、人類には好奇心が必要だったのか

これについては様々な考え方がありますが

私は

「好奇心は生存のために必要だった」という考えがお気に入りです

人間が好奇心を持ったことによって

未開の知への探索が捗ることになったでしょう

例え、危険が予測されたり、恐怖を感じたとしても

好奇心によって一歩踏み出してみる

そうやって周囲を探索することによって

事前に危険を回避することができたかもしれませんし

何か新しい発見があったかもしれません

よりよい居住地や狩場を見つけたり

食べたことのない食料を齧ってみることが

食糧不足を補った可能性もあるでしょう

そして

そうした好奇心の働きが

人間という種の生存に優位に働いたので、

その結果

今でも人間には、

遺伝子レベルで好奇心が染みついているという説ですね

遺伝子レベルで染みついている例として

人間は好奇心が満たされることによって

脳内の快楽物質であるドーパミンが出るそうです

つまり

人間にとっては

「興味を抱くこと」や

「知らないことを知ること」は

もはや「それ自体が大きな報酬になっている」つまり

「好奇心そのものが、喜びを生んでいる」ということですね

そう思うと

好奇心が人間にとって強力なモチベーションの源になるのも納得できますね

(アイキャッチ)

ここまで説明したように

「好奇心」とは、

人間の持つ「興味」「気になる」「知りたい」

そんな感情や欲求を指す言葉ですが

実際には

その内容について大きな差があります

「知りたい」と一口に言っても

「ネットで見た広告が気になる」というのと

「学者が研究する」というのとでは

少し性質が違いそうですからね

こんなふうに

色々な種類がある「好奇心」なので

ある種の「分類」が可能です

中でも、

私が最も分かりやすいと思っている分類が

「拡散的好奇心」と「知的好奇心」という分類です

少し説明しましょう

拡散的好奇心は

「拡散的」とあるように

散らばっている、

浅く広くというイメージですね

他の表現で言えば

「気になる」とか「目に留まる」いうのが当てはまるでしょう

目に付いたものについて「なんだろう」と気になる

知らないものに出会ったときに「知らないなあ」と興味を持つ

そうした感覚が

好奇心の中でも「拡散的好奇心」と呼ばれるものです

より具体的な例で言えば

スマホの広告で目に留まって「気になる」

知らない言葉を聞いて、その意味が「気になる」

道の曲がり角の先で声がする、誰がいるのか「気になる」

こういったものが

拡散的好奇心に当てはまるでしょう

それから、もう一方

それが「知的好奇心」ですね

知的好奇心は「特定の物事に対して」

「もっと知りたい」と思うような感情や欲求です

「探求心」という言葉も同じようなものですね

先程の拡散的好奇心が、浅く広く、浅瀬のようなイメージなら

知的好奇心は狭く深く、深海へ潜っていくようなイメージですね

どこまでも突き進んでいく

終わりなく追及してしまう

そんな欲求が「知的好奇心」です

具体的な例で言えば、

学者の研究なんかが分かりやすいですね

狭く深く追求していくというイメージがピッタリでしょう

他にも

スポーツやゲームで、どうやればうまくいくか思考錯誤する

好きなアニメや漫画の最新情報を知りたい

こうした1つのモノについて「もっと知りたい」「理解したい」という探求心も

知的好奇心に分類できるでしょう

この2つの好奇心

拡散的好奇心と知的好奇心は

ある種の2段階構造になっています

分かりやすくするために

0段目から考えてみましょう

まずは0段目

好奇心が生じる前段階として

「外部情報」を手に入れる段階です

人間は生きる中で

色々なものを見たり聞いたりして

情報を手に入れます

じっとしていては何の情報も得られないので

その場合には好奇心は生じないでしょう

歩いてみる、動いてみる、

その結果、

目や耳などを通じて、情報が入ってきます

イメージとしては

本屋を歩いてたら、視界に何か入ってきた

そんな感じでしょう

こうして情報が少し入ったことで

まずは拡散的好奇心が働きます

未知のモノ、全く知らないものについて

「これは何だろう」と興味を持ちます

そうやって「何だろう」と思って接触をする

得る情報量を増やしていって

「分からないこと」が少しずつ分かってくるわけですね

先程の本屋の例で言えば

新刊コーナーに目が留まる

派手な漫画の表紙やポップを見て、内容が気になる、これが最初の情報ですね

そして、ちょっと読んでみようかな、という風に欲求が生じる

そんなイメージでしょう

そこから

情報や知識がたまってくると

今度は知的好奇心が発揮されていきます

ナルホド、コイツはこういうモノなんだな

ある程度分かってきた、こいつは面白いぞ!

でもココがまだ分からないんだ、

う~んもっと知りたいな、というイメージですね

先程の本屋の例で言えば

漫画の1巻目は読んだ、

だいぶ話の展開は分かってきたぞ、

さて、次はどうなるんだ?というように

続きが気になってしまう、もっと知りたくなる

これが知的好奇心が発揮された状態でしょう

このように

人間は、まず自分の目や耳などで情報を得る

そこから拡散的好奇心を発揮して一歩踏み込む、

少し知る、味見をしてみる

そうやって分かることが増えてくると、

今度はもっと知りたくなる

知識を増やしていくことで、更に知識を欲するようになる

こうして知的好奇心が発揮される

これが

人間の中で好奇心が生じるプロセスであり

拡散的好奇心と知的好奇心の

「好奇心の2段階構造」という考え方です

この2種類の好奇心のうち

知的好奇心はとても強力な欲求です

研究者の「もっと知りたい」という探求心は凄まじいので

皆さんにとってもイメージしやすいかもしれませんね

つまるところ

「知的好奇心を発揮する」ということが重要であり

「知的好奇心」がモチベーションを向上させるカギになるということです

ですが

残念なことに「知的好奇心の発揮」が上手くいっていないこともあるでしょう

特にSNSやネットの発達した現代社会では

この知的好奇心にたどり着くことが、難しくなっているかもしれません

ここからは、

知的好奇心が発揮できない要因

それから、

知的好奇心を発揮する方法について

順を追って説明していきます

【★好奇心が阻害される理由】

先程説明したように

好奇心には

拡散的好奇心と知的好奇心という

「2段階」の好奇心があると考えられます

拡散的好奇心を発揮して、興味を持ち、一歩を踏み出す

その後、

ある程度知識や情報が集まってくることで

知的好奇心が発揮されて、もっと知りたくなる、探求心が湧く

こんなイメージですね

ここで好奇心に関わる重要な理論として

「情報の空白理論」という考え方があります

「情報ギャップ理論」とも呼ばれるものですね

少し図を見ながら説明しましょう

先程話したように

知的好奇心は

「自分がある程度知っている事」に対して生じる感覚です

自分がその対象について

ある程度情報を持っている

全体の内10を知っている

そのうえで

「知らない部分がある」

「持っていない情報がある」

これが空白部分にあたります

全体の内10は知っている

でも11~20は知らない

だから

「知らない部分を知りたい」

「持っていない情報を埋めたい」

「空白部分を埋めたい」と思うわけですね

このようにして

「もっと知りたい」という欲求

つまり知的好奇心が発揮されるわけです

これが

「情報の空白理論」です

ある程度知っていることによって、もっと知りたくなる

「知識は連鎖する」というようなイメージも分かりやすいかもしれません

この「情報の空白理論」の分かりやすい例としては

映画のティザー予告なんかが挙げられますね

ティザー映像を見た人は

全体の内の「ほんの少しの知識」を得ることになります

それと同時に「空白」が生まれますね

その空白が生まれた結果

「続きはどうなるんだろう」

「ああ、本編が気になるなあ、映画を見に行こう」

という風に、欲求が生じるということですね

同様のことは

ニュースのヘッドラインや

Youtubeのサムネイルでも生じるでしょう

誰かに興味を持ってもらいたいという狙いがある時には

「少し知っていることで、もっと知りたくなる」

という「情報の空白理論」は

使い勝手も良く、当たり前のように使われている手法と言えますね

このように

「情報の空白理論」によれば

人間の持つ「もっと知りたい」という欲求、知的好奇心は

「ある程度、前提知識を持っているからこそ、生じる」

ということが言えますが

逆に言えば

「あまり知らない事」については

知的好奇心は発揮されない、ということも言えそうですね

例えば

1話目も読んだことのない漫画は

2話目を読みたいと思わないでしょう

この

「あまり知らない」という状況で

知的好奇心が発揮されないというケースはいたるところにあります

先程の

「2段階の好奇心モデル」で言えば

まず0段目

「目に留まる」や「興味を引く」

この段階でとどまってしまうケースが考えられます

「興味を引かれることばかり」で忙しすぎることによって、

一歩踏み込む所までたどり着かないという状態ですね

あるいは1段目

拡散的好奇心だけが発揮されていて

情報や知識が積み重ならない、

少し知っただけで満足してしまう、

そんな状況もあるでしょう

そんな風に

浅いところで興味が留まっていると

知識や情報が溜まっていかず

「ある程度知っている」という状況にならないので

「情報の空白」も生じない

それゆえに

もっと深く知りたいと思わない、

知的好奇心が上手く発揮されない、

というような仕組みですね

そして

こと現代社会では、いくつかの要因から

そうした

「ある程度知っている」という状態を作りにくい

「知的好奇心」に辿り来にくい

そんな状況が生じているかもしれません

まず第一に

現代社会は単純に忙しいです

毎日仕事に追われる

家事や学校に追われる

やることが単純に多く

時間も体力も精神力も

どれをとっても「ゆとり」が少ないかもしれません

そんな状態では

時間も体力も精神力も必要になる

「興味の探求」に時間を割くことは出来ないでしょう

忙しい日々を過ごしていて

「本を読む時間さえない」

そんな状況では知的好奇心は発揮されないでしょうからね

それに加えて

ネットやSNSの発達した情報化社会では

情報的な忙しさも加速しています

そして

この情報的な忙しさは

「アテンションエコノミー」が要因となっているかもしれません

アテンションエコノミーという言葉を聞きなれない人もいるかもしれませんね

アテンションエコノミーは簡単に言うと「興味や注意の奪い合い」です

少し詳しい説明をするならば

「人の注意や注目は資源として捉えることが出来て、それを集めることに価値がある」という考え方ですね

会社視点で見ると分かりやすいのですが

「人の注意や興味を奪うことで、会社の利益になる」というイメージですね

例えば

「企業の広告」なんかが分かりやすいでしょう

人の注目を集めるために広告を出す、

とにかく人の目に留まるよう工夫する、

そうやって広告を見てもらって会社を知ってもらい、

最終的にはそれが会社の利益になる、こんなイメージですね

この現象の裏には

現代社会が生み出している圧倒的な情報量と

人間が受け止められる情報量の限界が関係しています

現代社会においては、

情報量がどこまでも増加し続けていますが

その一方で、

一人の人間が頭で処理できる情報や興味の量には限りがあります

使える時間や余暇にも限りがありますからね

そして、

それによって

「人の興味や注意の奪い合い」が生じているということです

情報や興味だと分かりにくい人は

情報の代わりに「食べ物」をイメージすると分かりやすいかもしれません

人間の胃袋の量は限られていて、

でも、料理はもはや無限にある、

そうなれば、「うちのを食べて」という風に胃袋の奪い合いが起こる、

そんなイメージですね

そしてこれが人間の注意や興味に対して生じているわけです

こうした

「興味や注意の奪い合い」アテンションエコノミーの形成が

好奇心を浅いところに留める要因の一つになっているのかもしれません

皆さんもきっと心当たりがあるかもしれませんが

「SNSのフィードを延々とスクロールしてしまう」

これなんかは正に、浅い好奇心の海を泳がされている状態でしょう

SNSは人の注意や興味を集めることを、みんな競っている場だとも言えますからね

あとは

「Youtubeなどに搭載されているレコメンド機能」コレはもう最強です

なんせ

何もしなくても勝手に情報が流れ込んでくる

「おススメ」と言って色々な情報を出してくれるわけですからね

ともすれば、

「自分の好奇心を発揮して探索をする」そんな必要すらなくなってしまうかもしれません

自分から情報を探しに行くのではなく

情報のほうが勝手にやってくる

であれば

好奇心を発揮して、リスクを取って探索しにいく必要もないわけです

ぼーっとしていても勝手に満たされる

そんな状況であれば

好奇心が衰退していくのも仕方がないかもしれませんね

まあ、かくいう私も

ついついこの罠にはまってしまうんですけどね

ホントに恐ろしいものです…

こればっかりは気を付けないといけませんね…

それから

知的好奇心にたどり着けない

もう一つの要因として考えられること

それは

「何でも調べればわかるようになったこと」です

現代ではネットやAIの普及によって

自分の知りたいことがすぐに分かるようになりました

これは一見すると

好奇心の成長に貢献してくれそうですが

実は

こうしたネットの普及には悪影響もあると考えられています

これについては

著書『子どもは40000回質問する』で述べられている

「ミステリーのパズル化」と呼ばれる現象が当てはまるでしょう

好奇心が湧くような謎、

あるいは疑問や知りたいと思うことには

「決まった答えのあるパズル」と

「正解のないミステリー」という風に分類できます

まずは「決まった答えのあるパズル」

ここで言うパズルは「ジグソーパズル」のようなパズルを指すのではなく

もっと広義に「決まった正解や答えがある疑問や謎の事」を指します

このパズルは決まった答えがあるので

その答えを知ることで満足できます

なので

答えが分かった時点で好奇心が収まることが多いでしょう

もう一方の「正解のないミステリー」は

正解のあるパズルとは違い、

特に決まった答えのないもの、あるいは終わりの無いもの、

抽象的なモノや、難解なもの、人によって解釈の異なるものもあるでしょう

答えがないので、どこまで行っても終わりがなく、

それゆえに深みにハマれば突き進んでしまう

そうした「答えのないミステリー」は

知的好奇心が大きく働きます

どこまで調べても終わりがない、

どこまで進めても続きがある、

そういったものに対しては自然に、

「もっと知りたい」と思ってしまうでしょうからね

そして

先程お話しした現代の「調べればすぐ答えがわかる社会」では

「ミステリーのパズル化」が加速していると言われています

それまでは難解なミステリーとされていたものでも

ネットで少し調べれば「正解らしきもの」が見つかります

そして

答えが得られたことで満足してしまいます

「調べて「はいこれが正解」終わり」という感じでしょう

このように

疑問や知りたいと思った物事を、

答えのなくて厄介なミステリーにするのではなく

決まった答えがあって扱いやすいパズルにしてしまう、

これが「ミステリーのパズル化」という考えですね

そして

この「ミステリーのパズル化」は

好奇心を大きく損なっている要因の1つと言えます

こんなふうに

物事をなんでもパズル化して、

決まった答えを見つけることで簡単に解決してしまう

そうやって、

答えのないミステリーに挑むことを避けてしまうと

知的好奇心は成長していかないでしょう

ですが、悲しいことに

現代社会を忙しく過ごす人にとっては、

それはある種、避けられないことかもしれません

自分の頭を使って考えたり、

物事を深く知る努力をするよりも

「ネットで調べて、はい終わり」という方が

時間もかからない、

頭も使わない、ラクな道でしょうからね

人間ですから、楽な方に流れてしまうのは、避けられない事でしょう

更に言うと

AIの登場によって

この傾向はさらに加速しているかもしれません

ネットに用意された答えを探さなくても

AIが情報を整理して、

分かりやすく知りたいことを教えてくれるわけです

随分と親切で、ラクになった反面

「調べてはい終わり」というのが加速してしまう懸念点もあるということです

このような現代社会の抱える要素

日々の忙しさ

情報過多とアテンションエコノミー

そして

すぐに答えの出る世界に踊らされることで

人々は好奇心失っていきます

これが重症化すると

「自分が求めるものが分からない」

「自分はいったい何がしたいのか分からない」

という風になってしまうかもしれませんね

こうなるのは是非とも避けたいでしょう

ここからは先は

「知的好奇心をどう育めばいいのか」

これまでの話を踏まえて、

より実践的かつ具体的にお話します

【★知的好奇心の伸ばし方】

ココからは

知的好奇心を育むより具体的な方法についてお話しします

好奇心は大きなモチベーションになるはずですが

「なんだか最近、好奇心が減ってきたように感じる…」

という人も多いかもしれません

ですが

それはある意味、仕方のないことかもしれません

ここまでにお話ししたように

現代社会では

知的好奇心を育むことへの阻害要因が多くあります

慌ただしい日々を過ごすうちに

知的好奇心が発揮されなくなるのも仕方ないでしょう

また

人間はどこまでいっても

安定や安全を求めてしまう生き物です

現在の状況で特に困ったことがないなら

リスクを取らず、冒険をしない

人間はそんな「現状維持」をするように出来ています

これは「現状維持バイアス」とも呼ばれるものですね

そして

「好奇心」はそんな現状維持とは

真反対にある感覚でしょう

リスクを取ってコストを払い

まだ知らないものを探しに行く

新しい出会いを求めて冒険に出る

好奇心はそんな感覚です

なので

人生をある程度進めてきて

色々な経験をしてきて

安定した日々を過ごせば過ごすほど

好奇心は抑制されていく、

それはある種仕方ないことかもしれません

では、

一体どうやって「抑制された好奇心」を

再起動させることが出来るのでしょう?

そのためにもまずは

先にも説明した

「2段階の好奇心モデル」を思い出しましょう

1段階目の拡散的好奇心

それから2段階目の知的好奇心ですね

このように

好奇心は2段階になっているので

まずは1段目である拡散的好奇心を活性化させましょう

拡散的好奇心は

「興味」や「気になる」というモノなので

そうした

「自分の興味のある事」

「気になっている事」

をとりあえずやってみる、

味見してみることが一歩目になるでしょう

何事も

一度やってみない事には

自分がハマるかどうかわからないですからね

例えば

「やってみたいことリスト」のような形で描き出して

それを片っ端からやってみるのも良いでしょう

「ずっと興味あったけど、忙しくてやり逃していた…」なんてことがあれば

この機会に是非とも一度やってみるといいかもしれませんね

ゆっくり時間を取って

本当にやりたかったことを見つめなおす

過去の自分を思い出してみる

そんな時間を作ることも有効でしょう

拡散的好奇心を発揮するためには

セレンディピティも大事にするといいでしょう

セレンディピティSerendipityとは

「思いがけずに幸運な発見をすること」

あるいは

「偶然の出来事から価値のあるものを見つける」という状況を指す言葉です

偶然の出会いから、人生を変えるような何かに出会う

というのは良く聞く話ですからね

そして

そのためには

「意識的に偶然を生み出す」ということが効果的でしょう

より具体的に言えば

行ったことのない場所に行ってみる

やったことのないことをやってみる

普段とは違う道を歩いてみたり、普段とは違うお店に入ってみる

こんな感じですね

こんなふうに意識的に「探索や冒険」を取り入れることで

偶然の出来事の総量が増えるでしょう

宝くじは買わないと当たりませんからね

偶然を求めて、普段の現状維持から離れてみましょう

拡散的好奇心を発揮するテクニックの1つとして

「なぜ?どうして?」と問うことをおススメします

例え偶然に出会ったとしても

ただぼーっとしているだけでは

新しい発見や興味のタネは見つかりません

大事なことは

何事にも「興味のアンテナ」を張ることです

「なんでだろう」「どうして?」というのは

好奇心を象徴するような言葉ですからね

こうした「なぜ?」という気持ちを大切にしましょう

これは

先程のセレンディピティの話にもつながりますが

人間が出会う偶然の数には限りがあると言えます

そもそも人生そのものが限られたものなので

出会える偶然の数にも限りがあるということですね

そうした限りある偶然の出会いを大切にするためにも

興味のアンテナを張ることが重要でしょう

チャンスを見逃さないことが大切です

気になることや、目に留まる事は一度体験してみる

積極的に探索する、冒険する、

そして「なんでだろう?」「どうして?」と思うようにする

そうやって

拡散的好奇心をうまく発揮して

好奇心のタネを探しましょう

さて、

そうやって

好奇心のタネがうまく見つかったとしましょう

ちょっと面白そう、

これはハマりそうかも?というものが見つかっているといいですね

そうしたら次は

好奇心のタネを知的好奇心へと高めていく段階です

ココでは

「情報の空白理論」を思い出しましょう

情報の空白理論は

ある程度知っていることがある

そして知らない部分がある

そういう状況の時に「もっと知りたい」と思う

こういう理論でしたね

ここで大事なことは

「ある程度知っている」という部分を作ることです

拡散的好奇心によって

新しい好奇心のタネに出会ったとしましょう

でも、

まだ出会ったばかりのモノについては

情報や体験も少なく、あまり知らない状態でしょう

なので

そこから「ある程度知っている」という状態にしていきたいですね

そのために必要なものが

「知る努力」です

この「知る努力」は

知的好奇心を育むために最も重要だと思っています

というのも

「知る」あるいは「調べる」「一度やってみる」というのは

案外めんどくさいものです

ものによっては時間やお金などのコストも伴うでしょう

知らない言葉や概念に出会ったとき

「ふーん、そうなんだ、まあいいや」と思って

検索したりAIに聞いたりせず流してしまう

なんていうのは、よくある例でしょう

ですがこれでは「ある程度知っている」という状態にはなりません

何度も言いますが

大事なことは「知る努力」です

出会った後の最初の「知る努力」によって

「ある程度知っている」という状態になることが出来れば

そこからは

「情報の空白理論」が働いてくれます

「ある程度知っている」状態になることで

はじめて自分の知らない部分が見えてくる

「1話読んだけど、これは面白そう、続きが気になるな」

「少し調べてみたけど、まだまだ調べてみたいな」

「もっと知りたい!もっとやりたい!」

このようにして

知的好奇心が発揮されるというわけですね

ここまでくると

頑張る必要はなくなって、

「もう知らずにはいられない、誰も私を止めないでくれ」

というような状態になるかもしれませんね

ここまで話した好奇心を育てるイメージが

より分かりやすくなるように

具体的な例で考えてみましょう

例えば

「歴史ドラマ」なんかが分かりやすそうですかね

ある人が歴史ドラマから沼にハマっていく

その過程をイメージすると分かりやすいでしょう

まずは

そのドラマの存在を宣伝などで耳にします

これが一番最初の情報が入ってくる段階ですね

より積極的に好奇心を発揮しにいくパターンとしては

「私も昔はよくドラマ見てたな、今度やる新しいドラマは何だろう?」

そんな風に探索をすることが、

出会いのきっかけになるかもしれませんね

そして次は

実際に作品を見ていくでしょう

忙しくて時間が取れない、他にも興味があるなど

全部見るのはなかなか大変かもしれませんが

それでも見る時間を確保する、とりあえず全部見る

そうしたことも「知る努力」の1つと言えそうですね

内容を見ていくなかで

「これは面白いかも」と感じた場合には

見終わって終わりにせず

そこからさらに「知る努力」をして

知的好奇心につなげていきましょう

例えば

歴史的背景を調べてみる

実際の撮影現場を見に行ってみる

出演者や監督の他の作品を調べてみる

似たような作品を見比べてみるなど

興味を持つ部分は人それぞれかもしれませんが

自分の興味を持った部分については

とにかく調べてみる、体験してみる

そうした「更なる知る努力」が必要でしょう

その結果

「ああ、私はコレが好きなんだな」という状態になれば

あとは、もう「努力」は必要なくなるかもしれませんね

誰に言われなくても勝手に知りたくなる

自然と調べたり、行動するモチベが湧いてくる

そんな状態になるでしょう

最初に必要な「知る努力」は

努力というだけあって、エネルギーが必要ですが

時には周囲に助けてもらう

あるいは、知るための環境作りも有効でしょう

例えば

一緒に話し合える友達がいる

勉強やスポーツでも

学校やスクールに通うことで

仲間や先生がいる状態にする

そうすれば

本来であればエネルギーが必要な「最初の知る努力」がスムーズになるので

「ある程度知っている」状態を作りやすくなるでしょう

同じように

書籍やネットやAIも先生がわりに使えるので、

自分が知りたいことをとことん追求する時にも活用できるでしょう

知る努力を続けていくことで、

「どんなことでも、知ること自体が楽しい」

「私の知的好奇心を誰も止めないでくれ」という状態になれば、

それはもう最強でしょうね、私もそうありたいものです

最後に

この動画を見ている大人の皆さま

もちろん私もその一人ですが

そんな我々大人が

特に気を付けたほうがいいと思っている事があります

それは「知ったかぶり」です

「知ったかぶり」は本当に恐ろしいものです

ですが

我々大人はどうしても「知ったかぶり」してしまいます

一体どうしてなのでしょうか

まず

一人の大人として、ある程度生きていると

「知らない」ということに

ある種の「劣等感」、あるいは「恥じらい」を感じるかもしれません

不慣れな姿を見せたくない、

失敗することはやりたくない

そういった自分の弱みを見せたくないという感情は、

人間ですから仕方ないものでしょう

ですが

やはり「知ったかぶり」は良くありません

この「知ったかぶり」は

我々を知的好奇心から大きく遠ざけてしまいます

「知ったかぶり」あるいは

「知ったつもり」になっていると

そこから先の「知る努力」を怠ったり、

「好奇心のタネ」をふいにしてしまうでしょう

その結果、

モチベーションの源である知的好奇心が発揮できなくなるかもしれません

私の好きな言葉に

「大人の学びは痛みである」という言葉があります

大人にとって学ぶというのは

「出来ない自分を受け入れる」

「知らないという事実を受け入れる」ということでもあります

そうやって

「自分の未熟さを受け入れる」というのは

誰にとっても痛みの伴う作業でしょう

ですが

「まあ、そんなものです」

「その痛みはしかたないから、受け入れるしかない」

「聞かぬは一生の恥」と言いますからね

どこまで行っても

「知ったかぶり」「知っているつもり」は良くありません

かの有名なソクラテスは

「無知の知」の大事さを説きました

「自分は賢者ではない」

「自分には知識が足りていない」

「自分は何も知らないが、自分が何も知らないことは知っている」

そういう自覚を持つことが

最も賢い事であるよ、という考えですね

かくいう私も

知っているつもり、分かったつもりになって

それ以上の学びを辞めてしまうことがあります

ですが

そのたびに「無知の知」という言葉を思い出すようにしています

私は本当に正しく理解しているのだろうか

分からないことは聞いた方が良いんじゃないか

果たしてこの考え方で良いのだろうか

もっといい方法はないんだろうか

そうやって考えていると

新しい気づきに繋がったり

調べたり考えたりすることに没頭出来ますね

何度でも言いますが

「知ったかぶり」は良くない

そして

「大人の学びは痛み」です

大人のみなさん

ぜひとも痛みを受け入れて

賢く生きていきましょう

(ごーーん鐘が鳴る)

今回はここまでですね

今回はかなり長くなってしまいました

ですが

この動画でアナタの人生が

ほんの少しでも良くなっていれば幸いです

それでは、以上、導師真ショウでした

また次回

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