意外と知らない、日本の「ヤバい」食品学 ~トランス脂肪酸~
皆様は「トランス脂肪酸」という言葉を聞いたことがありますか?
動脈硬化を促し、心疾患の危険性を高めるなど数々の疾患の原因と言われる油脂で、先進国ではすでに使用禁止の国も数多く出てきているほど、海外では最も危険視されている脂肪です。
WHO(世界保健機関)によると、世界中で年間50万人がトランス脂肪酸による心臓と血管の病気で亡くなっているといいます。
ニューヨーク市が初めてトランス脂肪を完全禁止した後、EU加盟国などではトランス脂肪酸濃度の上限値を設定したうえ表示を義務付け、韓国、中国、では食品中のトランス脂肪酸濃度の表示を義務付けています。
しかし・・・
日本では規制はおろか、表示さえ義務づけられていません。
我々日本人は、自らの健康を守るため、どのような食習慣を身につければよいのでしょうか?
「なるべく避ける」しかない
前述の通り、日本では「トランス脂肪酸」の表示義務すらないため、食品にそれが含まれているかどうかを一目で判断することは難しいと言えます。
よって、どういった食品にトランス脂肪酸が多く含まれるのかを知っておき、日常的に避けていくしか今のところ方法はありません。
その中でも、見分ける方法の一つとして推奨されるのは、
『ラベルを見ること』
です。
「植物性油脂」と記載されている原材料は、トランス脂肪酸の比率が高い可能性が高く、一般的なサラダオイルや調理用オイルなどは、抽出加熱処理をして作られる際、油の分子構造がトランス脂肪酸に変化してしまっているものがとても多いのです。
また、特定の商品名について言及するのは避けますが、「マーガリン」や「ショートニング」はトランス脂肪酸の含有率が高く、
その他、ラベルの無い食品でも、「トランス脂肪酸 食品」などとネット検索すると、ある程度は知ることができます。
トランス脂肪はカラダにとって異物であり、DNAを損傷させる能力を持つ危険な物質とも言われ、アルツハイマー病などの認知症などの原因になるという論文も数多く出されています。
健康的な日々を10年後も過ごすため、少し気に留め、食べるもの選びをすると良いかもしれません。