アプリを作ろう(3):Node.jsのインストール
・Windowsはインストーラを使ってインストール
・Macはbrewを使ってインストール
・Linuxはaptとnpmとnを使ってインストール
Node.jsとは
この記事ではNode.jsの詳しい説明は省略します。
簡単に言うと「サーバーで動いているプログラム」になります。サーバーでNode.jsを起動し、そのうえでアプリを動かし、WebページやWebアプリを提供することができます。
アプリを公開したり動作させたりするときに必要となるのですが、Vue/Nuxtや最近のプラットフォーム系ではNode.jsで様々な機能を使って開発するため、Node.jsは必須の機能となります。
ここでは各OS毎に最新のNode.jsをインストールする方法を紹介します。自分のOSの情報だけではなく、できれば3つの記事に目を通してください。
Windowsの場合
WindowsにNode.jsをインストールする方法は非常にシンプルです。
・インストーラをダウンロードする
・インストーラを起動して次へをクリックし続ける
基本的には以上です。一応、丁寧に解説します。
まず、インストーラをダウンロードします。
https://nodejs.org/ja/
上記のURLからダウンロードできます。ただ、いきなり2つの選択肢を迫られます。
2021年5月ではこのようになります。推奨版、最新版とあります。恐らくこれより新しいバージョンになっていても同様に推奨版と最新版の二種類が選択可能でしょう。
LTSについて
推奨版に示されているのはLTSと呼ばれる長期サポート版です。オープンソースのソフトウェアは人気のある活発なソフトウェアほど様々な新機能が実装されます。他の危機との連携、動作するスマホへの対応などもあります。しかし、新機能を搭載することと安定性とはトレードオフがあり、新機能を実装するほどバグのリスクは高まります。
そこで、LTSのバージョンではそれ以上の新機能を追加しません。その代わりに安定性を重視したサポートを行い、更に長い期間のサポートを行います。
よく勘違いされますが、LTSだからといってリリース直後は安定していません。あくまで新機能を追加しないだけなので、リリース直後は枯れていない技術が搭載されることもあります。(もちろんソフトウェアによってその方針は異なります)
前置きが長くなりましたが、ここでは最新版をダウンロードしましょう。
ダウンロードしてインストーラを起動すると下記のような画面になります。
基本的にNextだけをクリックすればよいです。最後に下記のような画面になるのでインストールを完了しましょう。
再起動は必要ありません。インストールが成功したかの確認はこの記事の最後で行います。
Macの場合
さて、Macの場合は少し複雑です。まず、Macでは開発に用いるようなオープンソースソフトウェアをHomebrewと呼ばれるソフトで管理します。
LTSについてで説明したようにオープンソースのソフトウェアはバージョンアップが非常に頻繁です。一つ一つのソフトウェアを手動で管理していると煩雑なばかりか、ソフトウェア同士の依存関係に問題があったりするなどとても手に負えなくなります。そのため、MacやLinuxではパッケージマネージャーと呼ばれるソフトウェア管理のソフトを使って管理します。
さて、Homebrewのインストールは簡単で、下記のURLにアクセスし、書いてあるコマンドをコピペしてターミナルで実行するだけです。
ターミナルはLaunchpadをクリックして検索窓に「ターミナル」と打ち込めば出てきます。そこにコピペしてエンターを押せば完了です。
brewでNode.jsをインストールするには「brew install node」と打ち込みます。名前はNode.jsですが、.jsの部分は省略されることが多く、単にnodeと呼ばれることが多いです。
brewでは最新版が入らない場合があります。また、プロジェクトごとにバージョンを管理したい場合などもあり、nodebrewと呼ばれるnode専用の管理ツールが有名です。詳しくは別途説明しますが、最初から使う必要はありません。また、後述するLinuxで使用する「n」の方がバージョン指定は楽かもしれません。
Linuxの場合
Linuxの場合はディストリビューションによってインストール方法が異なるため一概には言えませんが、ここでは一番人気のUbuntuの場合を解説します。
Mac同様にUbuntuではaptによるパッケージ管理を行います。Node.jsをインストールするには「apt install nodejs」と打ち込めばよいです。この場合はnodejsとjsを付けます。また、一般的にはsudoをつけて管理者権限で実行します。
しかし、aptでは新しめのNode.jsがインストールされることが少なく、結構古いNode.jsがインストールされます。例えばUbuntu 20.04.2 LTSの2021年5月にインストールしたNode.jsは10.19.0になります。最新版が16、LTSでも14であることを考えるとかなり古いバージョンになります。古いバージョンの場合、NuxtやVueが正常に動かないことが多くなります。できる限り最新版をインストールしましょう。
aptを使ってnodejsの最新版をインストールするのは面倒なので、Macのように別のツールを使います。ツールの名前は「n」( https://github.com/tj/n )になります。nはNode.js上で動作するソフトウェア(パッケージ)を管理するnpmでインストールします。npmの動作にはNode.jsが必要です。なんだか鶏か卵かみたいな話ですが、下記の手順でNode.js, npm, nをインストールします。
sudo apt install nodejs npm
sudo npm install n -g
sudo n latest
sudo apt purge nodejs npm
まず、nodejsとnpmをインストールします。ちなみにnpmをインストールするにはnodejsが必要なので、「sudo apt install npm」だけでも勝手にnodejsがインストールされます。
次にnpmを使ってnをインストールします。sudoと-gを使うことで全ユーザが使用できるようにインストールされます。
nを使ったNode.jsのインストールはバージョンを指定します。v16などでもよいのですが、latestと入れれば最新版が入ります。LTSを入れたい場合はlts、もしくはstableと入れましょう。
最後にaptでインストールしたnodejsとnpmを削除します。シェルをリセットするために「exec $SHELL -l」を入力すれば即座に最新のNode.jsを使うことができます。
まとめ
各OSでのインストール方法をまとめると次のようになります。
Windows:インストーラをダウンロードして実行するだけ。一番シンプルで簡単だがバージョンアップでも同様の作業が必要になる。
Mac:Homebrewを使ってインストール。別途、nodebrewやnを使ったバージョン管理をしてもよい。
Linux:Ubuntuの場合はaptからインストールした後、nを使って改めて最新のNode.jsをインストールする。
Node.jsはバージョンアップが激しいのでバージョン管理ツールはそのうち必要になるでしょう。ただ、初学者がいきなり使う必要はありません。まずは動かすことに専念しましょう。
次はいよいよアプリの作成です。