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雑記


ドーナツ屋でありドーナツ屋ではない

食べるのが目的の人もいれば
一息つきにきてくれる人もいる
僕と話をしたい人もいる


朝のモーニングは活力を与え、もらう
そんな空間、時間

昼の営業はドーナツを食べたいと思った人が
思い思いに食べにきてくれる

仕事が休みの会社員の人も
誰かのために差し入れを買う人も
学校終わりの学生も
お子ちゃんたちと一緒にドーナツを食べる家族も



作っている人はどんな人だろうと
どんな味を追い求めているんだろうと
考えて食べてくれる人は少ないけど

少しでも"doughmaker"に興味を持ってくれて
ドーナツ食べてみようって思ってもらえたら
それだけでもいい


僕の生業は食べてもらうことに意義がある


食べてから興味を持つ人も少なからずいるだろうし

少しでも僕という存在に
感化される人がいれば
僕の存在意義というものは達成されるのかなと


先日ちょっとした取材で
大学生から質問をいただいた

"どんなお店にしたいですか?"


質問者であればすぐ思いつくないようだと思うけど
奥が深いなと

今どんなお店にしたいのか
3年後どんなお店にしたいのか
生涯をかけてどんなお店にしたいのか

捉え方はその人次第だけど

大学生が求めているのは"今"だと思って答えた

僕が捉えたのは生涯をかけてどんなお店にするか


ドーナツを食べて笑ってくれる人が多い店
あそこの店に行けば美味いドーナツが食べられる
誰かに教えてあげたい知る人ぞ知るドーナツ屋


上げ始めたらキリがないけどそんな感じかな



言葉は難しい
表情や感情を汲み取り

言語化してそれを伝えたい

当事者から出てくるその言葉一つ一つに重みを乗せて発するか発さないかでは全然違う

なぜドーナツなのか
どうして揚げたてなのか

疑問というものは尽きない
自問自答を繰り返すことが答えへの近道


一つだけブレないものとしてあげるなら
"シンプルでどこか懐かしい味わい"
を追求したドーナツ



オールドファッションを食べてくれたお客さんの中にも
"今まで食べたオールドファッションの中で1番好き"

だと言ってくれる人もいる
僕にとっては最上級の褒め言葉だと思ってる

子供の頃に食べたわけではないけど
なにかを思い出させてくれる味

毎月の楽しみであり、
微妙な変化を感じられるもの

甘さなのか
食感なのか
はたまた余韻なのか

インスタライブで仕込みしている状況を
ライブしたこともあったけど
話して伝えるよりも見てもらった方が伝わりやすい


一個ずつ丁寧に
ただ向き合ってがむしゃらにやっている姿をみた上で食べるのとではまた感じ方も違うのかなとも思います

こんなに時間をかけているんだとも驚かれたこともある

どうしても記憶の中にある揚げたてのあのドーナツが忘れられない中で
お店としてやるからにはムラというかバラツキはあってはならないなと思ってるんですけど

その時の感性というか
こうしたらいいだろうっていう
前日までの反省と経験を加えていくと
もう昨日までの自分とは違うドーナツが出来上がってしまう


人間でありながらロボットのように均一に仕上げられたら同じように作れるのに

でも僕は人間だし
喜怒哀楽もあるから
休み明けでリフレッシュした状態の自分と
連勤して疲れ果てた状態で作るとではまた違う


でも想いは一緒

"美味しいものを作りたい"

それだけは変わらない

たまに失敗してしまう時もある

失敗は成長への糧

がむしゃらなんだけどちょっと気持ちには余裕を持たないといいものは作れない




最近思うことは

大人になりたい

まだ未熟だなと
経営らしいことはしてる
自分の事業にも誇りを持っている
職人としても一流になりたい
料理人としても研鑽したい


お金じゃないやりがいを求める

人生を賭けて達成したいこと
それは誰かに言うものでもない
妻にも言わない

自分の心でしか理解していない

心が震えたあの時から
病に負けそうになって死を意識したあのときから
自分がこの道で生きていくんだと決意したあの時から
決めたことをやる

誰かに指示されたことはやらないし
あくまで自分から発信する
やれるかやれないかは自分で決める

それでもっていいチームを作る

ついてきてくれるくらいのブレない意志をもつ




雑記なんでちょこちょこ書き足してるんですけど
ここまで書いてきたことをこの間旧友たちにも話してみた

専門の友達と久しぶりに酒を飲み交わした

すごくリフレッシュになったし
他愛もない相談も真摯に受け止めてくれて


しりはしりらしくいればいいんだよ

※店主はかわしりなんで"しり"って呼ばれてます


昔から変わらないし
いい意味で変態だと
やろうと思ったらやり切るし
止まらないまま走り続けるからたまには止まって休んでね

って

病気になったときも見舞いに来てくれて

仕事は一緒にしてないけど
学生時代に四六時中一緒にいたからこそわかるのかな

着飾ることもないし
すごく自然体でいて

社会に出ても繋がりはあって
たまに近況報告して
お互いの背中を押し合って
励まし合って

無言でも辛くないし
無理して喋る必要もない

気持ちで通じ合っている感覚

すごくいい関係だなって改めて思った


認めてて
認めてくれて
いい出会いに感謝



お客様ともそういった関係性を築いていきたい


よし、頑張ろう




doughmakerらしく







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