形と動かしやすさ①
これまで、ゴルフクラブのヘッドの形のお話で「構えやすさ」などをお伝えしてきましたが、今回は、具体的に、どんな形だと、どう動かしやすいのかをお伝えしていきたいと思います
形のお話は、パターが一番わかりやすいと思いますので、まずはパターからお話いたします。
特に、PING型の特徴的な2種類のお話に行きましょう。
PING型と言いましたが、僕はタイトリストにいましたので、NEWPORTとNEWPORT2 で比較していきます。
いわゆる、PING ANSERに近いのが NEWPORT、ANSER2 に近いのがNEWPORT2 だと思ってください。(厳密には違います)
まずは、形の特徴として NEWPORT の方が前提的に丸みを感じやすい形状となっています。細部に丸みを持たせているのがわかりますでしょうか?
(いろんなところに丸みを帯びた部分があります!)
それに対して、NEWPORT2は全体的に直線的に感じやすい形状で、細部も直線に見える部分が多いです。
(いろんなところに直線的な形状や線が入っています)
これを「動かしやすさ」という観点から見ていくと
つまり、NEWPORT は、まーるくストロークしやすい形状、NEWPORT2 は、直線的にストロークしやすい形状という見方ができます。
言い方を変えると、NEWPORT はストロークでアークを描きやすく、NEWPORT2 はストレートtoストレートに動かしやすいとなります。
なので、例えば、当初のNEWPORTには、サイトライン(フランジに入る線)が入ったモデルがなかったのはそういう意味合いもあり、NEWPORT2 の方にサイトラインが入っていて、その狙いに沿っている感じがありました。
最近では、複合のものもあります。
例えば、NEWPORT にもサイトラインが入っているモデルが出ています。
これはストロークのイメージとインパクトのイメージを出しているのかな?と考えています。
ストロークはまーるく、でも、インパクトではスクエアのイメージが欲しいですから、それらのイメージを出すために、全体の形は丸みを帯びていて、サイトラインでその補助をしているという風に見ています。
たとえば、L字パターでもそうですね!
古いところで、IMG と 8802 なんかもそうだと思います。
直線的な IMG と丸みを帯びた 8802ではストロークのイメージが変わってくることでしょう。
マレットでも、丸みが多いもの、直線的な線がたくさん入ったものなど、その形や線の入り方で、どうやってストロークするのがやりやすいかがわかるようになっているモデルが多いです。
特に最近主流の大型のマレットは、目に入る情報も多いですから、全体の形状もさることながら、線の入り方によってもストロークしやすいイメージは変わってくると思います。
アイアンやウェッジ、ウッドやUT もこの辺りで分類できると思いますが、ここはまた別の機会に書きたいと思っていますので、今回はさわりだけ書いておきます!
昔は、アイアンでも、スクエアトゥと言って、トゥの丸みが少ないまっすぐなラインのモデルもありました。
また、ウェッジも、いわゆるジャンプロ世代はお判りだと思いますが、ヒールの高いモデルがあり、今のティアドロップ型を三角形と表現すれば、昔のヒールの高いモデルは四角形ぽく見えます。
これらのどちらがどの方向にバックスイングしやすいか、想像できますよね!
ウッド系もそうです。
奥行き(ヘッドの幅)の長い・短い形のモデル、洋ナシ・丸型でも変わってきますし、その丸みの頂点の位置でも、バックスイングのイメージは変わってきます。丸みの頂点がトゥ側だと外に上げるイメージが出やすいですし、ヒール寄りだとまーるく上げるイメージが出やすいと思います。
視覚的要素は本当に大きく、皆さんは無意識のうちにその影響を受けているということになります。
また、セット内の統一感というのも大事ですよね!
ある番手だけ、イメージが合わないものがある、なんてのはこういう形の系統の違いからくることも大いにあり得ます。
いかがでしょう?
今一度、ご自身のクラブをこういった観点から細かく眺めてみてはいかがでしょうか?
また、次回新しいクラブを選ぶ際も、こういう観点から形状を選んでみてはいかがでしょうか?