漫画を描きながら労働するということ
私は漫画を描きながら労働しています。
アルバイトだったり社員だったり、雇用形態は様々ですが、とにかく自分は、常に労働しながら漫画を書いてきました。
この記事の目的
この「漫画を描きながら労働する」という生活スタイルについて文章化する人が他にあんまりいない気がしたので、自分のケースを整理して共有する。
整理して把握することにより、今後の生活の改善に役立てる。
これを書いている自分について(前置き)
二次創作の同人活動(漫画)を10年くらいやっていて、2022年の春頃から一次創作を真剣にやるようになり、現在は担当さんがついてネームを見てもらっているという状況です。
なので自分自身については、漫画家を目指しながら労働している人という認識で問題ないと思います。
そして自分は基本的に、労働よりも漫画優先のスタンスで生きています。
私にとって労働は、漫画を描くために生活費を稼ぐ手段でしかありません。
知恵袋とかを見ると、働きながら漫画を描くのは相当な気合いがいるとか書かれていますが、私のように漫画のために働くという認識で働くなら、漫画は描けます。
そして更に私は漫画より、自分の心身の健康を優先しています。
なので、労働時間以外の全ての時間を漫画に捧げている人間ではありません。
なぜならキャパオーバーで心身が健康でなくなると、おもしろおかしく楽しく漫画を描くことができなくなり、なぜ自分は漫画を描いているのかが分からなくなってしまうからです。
漫画を描きながら労働するということ
一旦、漫画を描きながら労働するということはどうゆうことなのかについて、客観的に考えてみます。
実家暮らしであれば多少の融通がきくかもしれませんが、労働は生活費の為に必要な手段です。
そして労働してる人の中で漫画を描いてる人は、あんまりいません。
でも漫画を描いてる人だけで考えたら、漫画を描きながら労働してる人がほとんどだと思います。
漫画を描いてる人は、趣味(同人)で描いてる人と、プロの人に分けられます。
調べたらわかると思いますが、漫画家という職業は収入が不安定なので、例えプロだとしてもアルバイトをしていたり、会社勤めを続けてる人が多いと思います。
あとは平日の夜も土日も、基本的につぶれます。
しかし好きでやっていることなので、平日夜や土日がつぶれているという実感は特になく、むしろ作業をやればやるほど徳を積んでいる気分になり、気分がいいです。(作業していないと、罪深い気分になるというのもある)
そして基本的に土日がつぶれるので、人付き合いが悪い人間になります。
年末年始やGW、夏休みなども、絶好の作業チャンスとされ、作業時間に当てられがちになります。
とはいえ自分の作業に余裕があるときに予定をずらして入れればいいだけなので、全く実家に帰れないということはありません。
ですが友人、家族、恋人などは、深い理解のある人や、同類としか付き合えないと思います。
この生活の始まり
また自分の話に戻ります。
どのようにして私は漫画を描きながら労働するようになったのかについて書いていきます。
そもそも自分にとって漫画を描くこととは、子供の頃から人生の一部でした。
しかし大人になり実家を出ると、生活費の為に労働をしなくてはならなくなりました。
実家を出ずにそのまま漫画家を目指せば良かったのにと思うかもしれませんが、その頃は漫画家になるという選択肢は全くありませんでした。
理由↓
・実家の環境が創作に向いていない
落ち着いて創作できる環境じゃなかった。
・技術がなくてプライドが高かった
今より絵が下手だった。自分で面白いと思う二次創作漫画は描いてたけど、下手な絵を編集者に見せて指摘されたら精神崩壊すると思ったので、行動するという発想がなかった。
・漫画を描く以外の趣味があった
他の趣味があったりして、そこまで漫画にこだわっていなかった。
・収入も精神も不安定
自分についてよく分かっておらず、情緒不安定になりやすかった。
こんな感じなのでしばらくの間、同人活動しかやっていませんでした。
でもその同人活動は約10年続きました。
こんなに続いているしなんだかんだいつか漫画を仕事にするだろうと腹の底では考えていて、紆余曲折あり、今日に至ります。
労働をしながらどのように漫画を書くのか
自分はどうやって働きながら漫画を描いてるのかについて、詳しく書いていきます。
人によって変わると思うので、参考程度に読んでください。
自分は土日休みの派遣社員をしています。(ちなみに仕事内容は、絵や漫画とは全く関係ない)
平日の夜は仕事終わりで疲れているので、基本、頭を使わなくて済む作画作業しか出来ません。
一度平日にネームやプロットをやってみましたが、頭が回らないからクソみたいな話しか書けない上、心身に影響が出て何もいいことがないのでやめました。
なのでネームやプロットなど、頭を使う作業は土日にやります。作画作業が無い平日は、好きなことをやっています。
平日もバリバリネームできる人もいるかもしれませんが、自分がやるとキャパオーバーで廃人になるので、やらなくなりました。
大まかなスケジュール
・平日(作画作業がある場合)
10:00〜18:00 仕事
19:00 夕食、風呂など
20:00 作画開始
25:00〜26:00 寝る
・土日(プロット、ネーム、作画)
基本的にやり始めたらずっと作業
たまに休憩を挟む
具合が悪い時は普通に休むし、用事や、作業に余裕がある時は土日に出かけたりもします。
とはいえ帰ってから作業するなど、基本常になにかしてることが多いです。
漫画を描きながら労働するとどうなる?
この生活を続けるとどうなるのかについて、改めて考えてみます。
キャパオーバーなどでなければ、精神面は特に問題ないと思います。
(部屋が汚いとか、ずっと鏡を見てないとか、常に時間に追われてる気分があるとかになると、作業量を見直すべきだと思う)
あとこれは漫画描き全員に言えることですが、引きこもりがちになって体調を崩しやすくなり、結果的に作業効率が悪くなっていくので、普段から健康に注意しないといけなくなります。
良い椅子を探す、運動習慣を作るなど、長い目で見て自分に合った解決方法、折衷案を探す行動力、自己管理能力が必要になってきます。
絵や漫画に関わる職業を選択すべきか
私自身は絵や漫画に関わる仕事はやった事がありません。
なぜかというと、絵がすごく上手い訳ではないので恥ずかしいから というのが大きいです。
なので漫画を発表することもかなり恥ずかしいのですが、漫画を発表しない人生の方が嫌なので、何とかなっています。
話を戻しますと、絵や漫画に関する仕事は、必ずしもやる必要は無いと思いますが、スキルアップはもちろん、人脈作りやモチベーション維持に大いに役立つと思います。
ただ、収入は技術力に比例するだろうし、ピンキリだと思うので、よく考えて始める必要があると思います。
(極貧だとメンタルや体を壊しやすくなり、結果的に作業効率が悪くなる)
終わりに
ここまで色々書きましたが、私の作業量を見て自分はこんなに出来ないと思ったり、逆に作業しなさすぎと思う人もいるかもしれません。
しかし、これはあくまで私が精神的に参らず、楽しく作業できる作業量の限界なので、人によって違って当たり前だと思います。
漫画は、作者本人が楽しく描かなければなんの意味もないと思います。
作業が捗らない時は自分には根性が足りないからだという古い考えは捨てて、自分は今楽しく作業できていない ということをまず認め、なぜ出来ないのか?について考えて紙に書き出し、じゃあその問題に対して、どうすれば良くなりそうなのか?を具体的に考えればいいと思います。
自分のことがよくわかれば、人より作業量が少なくて落ち込む必要は全くないと思うし、人と違って当たり前だと思えるようになります。
なので、もしこの記事を見て真似する場合、自分にはキツいorまだ余裕など感じるなら、自分で考えて変えていくのが、いちばん良いと思います。
おわり
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