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109 - 用語集④「山下達郎AI説」
この島の周辺に投げ出されたとき、わたしは社会の鋳型からとび出した。性の必然的に地球物理学的な使命の方向を変えて、子宮の回路の中に入れようとするメカニズムは、わたしの腹の中に配置されていた。それは女性であるか無であるかのいずれかだった。しかし、少しずつ、孤独がわたしを単純にした。回り道はもはや目的ではなくなり、メカニズムは急に止まってしまった。(『フライデーあるいは太平洋の冥界』)
109(*108はこちら)
Chantrapas(シャントラパ/以下”C”): 用語集④。
Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ/以下”JC”): どんどんいこう。
doubles studio用語集④「山下達郎AI説」
C: 山下達郎=AI説。
JC: AIだと思うよ。
C: これはアバターの話だね。アバターとは何ぞや。
JC: 松任谷由実しかり。
C: 自分のアバターと共演してたみたいね。
JC: 強烈だった……。結局やっちゃうのかよ。
C: 「アバター、アバター」って言ってる時の意味する事をまとめておきたい。
JC: あの人って天然入ってるから……松任谷由実ね、ちょっと分かんないよね。山下達郎はいてもいなくても一緒だから。
C: ふん。
JC: 元々そういうジャンルの人。シティポップってそこが魅力だし、徹底してやればそういう印象を作り出すのも簡単。本人はどう思ってるのか、というのがもうどうでもいいことだから。
C: そうだね。
JC: それを言い出すと細野さんだって坂本さんだってそうだよ。キリがない話。
C: 高橋幸宏さんはこの(片目のジェスチャー)本が出た後、少し経ってお亡くなりに。
JC: そうね、引退ってこと。
C: もうね、本屋行くと萎えるよ。
JC: 片目ばっかり?
C: うん。ちょっと行ったら、ユキヒロ本でしょう、ELLE Japonは若い俳優が、フォーブズも酷かったね……。
JC: 最後のあがきでしょう。無駄に多いもん。
C: フォーブズ(2023年2月号No.102)の表紙見てみましょうか。スリーシックスかつ、6と5にも見えるね。
JC: 11だ。
C: だね。
JC: 数秘術あんまり詳しくなくても悪魔数字でしょう。完全に11ですね。やりたい、やるしかないのか……。
C: 「未来への答え」って書いてある。2023年のアジェンダは……みたいな号。ははは。
JC: 666って凄く微妙で、みろくでもあるでしょう。
C: うん。
JC: 369でしょう。日本語なんですよ、弥勒菩薩。日本語の面白さってそういう所にもある。「369、369」ってニコラ・テスラが言ってたとか、3は……シャッフルでしょう? 4じゃなくて3で刻んでいくと、精神に平静が訪れる、と云うけど。それってイルミナティが平気で使うじゃん。
C: うん。
JC: 三角形はもちろん、3の倍数で色んな絵柄を作ってる。表裏一体とはまさにそういう所。それを利用して支配しているわけだから、支配側・支配される側というのはやっぱりある程度はあるのね。ただ、支配している「気」になってる奴らが邪魔になってきた。
C: うん。
JC: 支配している連中はもう頭の中変えてるでしょう。邪魔なのは便乗してる奴。そう……FRBです。
C: はははは。ドル名指し。
JC: はっきり言っとくわ。ははは。FRBがもう邪魔です。もう要らない。それがどれだけ人間をパニックに陥れるかと思わせてるだけで、あんなの壊れたってそんなに実際はパニックになんないよ。やってみたらわかるって。やってみようと、という。
C: なるほどね……全然違う話に。
JC: ははははは! やってみようよ説になっちゃった。ははは。もう一回やってみようか、ドル建て。もう誰も来ないよ。
C: ふん。
JC: なんだったっけ、テーマ。はははは。山下達郎。
C: 山下さんじゃなくてもいいんだけど。アバターの話。
JC: アバターとは。
C: 逸れた方の話しようよ。大事な話。
ゼロイチ問答
JC: 例えば、何も考えずに人がミッキーマウスのTシャツを着るのと、自分が着るのとでは意味が違うよね。
C: NASAのキャップ被ってみたり。
JC: ははは。そう、全てはそういうこと。みんなが直接そこに気付く必要はない。ないよね?
C: ないけど……わたしのテリトリーだってあるじゃん。
JC: はははははは! はははは。
C: 本屋のことね。大きくても小さくても、日ごろ行くんだから。
JC: 侵されるのね。
C: あんまり足が向かなくなってきた。
JC: 特にCはそういうソースをちゃんと見ちゃうからね、自分にはないことだわ。偉いと思って見てるけどね。
C: すぐ寄っちゃう。
JC: 自分は本当に推察しかしない。きっとそうだろう、で終わり。極端な話Cが考えているよりバッドな社会状況というのも想像しちゃう時はある。でも結局現実と照らし合わせてみると、そうでもない……もっとナンセンスで馬鹿馬鹿しい世界が待ってる。そこを生きてるんだとなると、自分が考えなくていいことは考えなくてよくなる。放っておいてくれる、結局。
C: うん。
JC: 進めるわけね。いちいち引っ張られないって結構大事なことな気がする。
C: だから……わたしの中のナチズム的なものが多分それなんだよ。
JC: あぁ、そういうことかもね。
C: 世界の平均化、というか。
JC: それナチズム、確かに。
C: そうそう。そりゃあお互い放っておくのが一番だよ。それは分かった上で自覚してるから……世界を平均化して、多様性に基づいた生の世界を死の世界にしてやりたい、みたいなね? そういう欲望が現れるのがそういう時。
JC: あぁん。ないな、自分には。
C: 悪に対してであっても、やっぱりそれは悪の思う壺だから。
JC: そうしたいんですよ。
C: でしょう? それも分かってるから……分かってるけど、自分のテリトリーってのがあるの。
JC: あぁん。くくく。まあ侵されるよね、あっちも広いよね。自分だって生きていくには向いてないくらいには広いなと……そういうのがパッと入ってきたら、鼻歌を歌うようにしてる。
C: オブラディ・オブラダ♪ って?
JC: ははは。Yellow Submarine♪ でもなんでもいいんだけど。うん。本当は要らないんだよ。
C: 全然要らない。目に入ってくるだけ。あんまり多いからウッとなっちゃう。
JC: 「要らないよ?」って言ったところで無理だから。Cですらヤラれちゃうぐらいだから、ヤラれない人いない。そこで影響されない自分というのは……まあイカれてるよなと思うところ。
C: ははは。個性派だもんね。
JC: うん。はははは。だから当たり前だけどすごい良くないシチュエーションだって考えてみるべきだよ。それをやる勇気が……以外と勇気が要るんだよ、やんなきゃいけない事だけど。さっきの襞の話の、上と下の振り幅がデカければデカいほど本当は面白いよね。
C: そう。
JC: 本当は面白いけど……ミンナには勧めませんよ。やりたい人だけやって。はははは。
C: 生命的すぎて。
JC: そうだね。これ全然話になってない。ははは! 書いたって仕方ないやつ。はははは……。日が沈むとそういう感じになってくる。
C: もうちょっとこの話を延ばすと……だから、あくまでゼロイチには乗ってこないのね。わたしが今提案してる、というか。
JC: よね。
C: 一貫して推してるゼロイチ感覚というのには乗ってこないのね。
JC: うん。
C: 絶対乗ってこないだろうな、と思って今日来たから。
JC: でしょう?
C: うん。
JC: 自分はやっぱりね、ゼロイチではないんだよね。自分を考えた時に、0と1の中にまた01・01・01……ってあって、これさ、なんでこの話を自分が端的に言わないかというと、歴史とか宗教が関わるからだよね。我々にとって一番あやふやなテーマ。だからあんまり端的に説明がしにくいんだけど、いわゆる「無」という領域だよね。
C: ふん。
JC: 自分はそれがあると思ってる。ゼロ・イチじゃなくて、無。そういう領域がある。で、出来るだけそこに長くいる……一日の中でね。そうあるべきだと思うんだよ。はははは。
C: 魂の置き場を?
JC: うん。
C: 魂の置き場?
JC: 魂は本来「無」なんだと思う。だから、魂に近付くと無に近付くんですよ。で、魂だけではみんな生きてないでしょう? 思想・嗜好・趣味とかがあって生きてるから、けっこう無じゃないわけ。
C: うん。
JC: 魂に従うと、無に限りなく近付く……近付けるはずなんですよ。魂というのは「精神」とかでいいと思うんだけど、それに向き合えば向き合うほど無に限りなく近付けるんじゃないかと自分は思うのね。無はゼロではない、という前提が意外と難しい。限りなく「有」に近いんだ、ということと密接だから。それはゼロイチではないじゃん。だから単純なデジタルではない。気にしてるのはそこなのね。
C: なんだけど、単純なデジタルじゃないように見えるくらい先のデジタルかもしれないでしょう。01の01の01の01の……延々と続いたその先が最後のゼロイチかもしれない。
JC: 「偶発」ってあるじゃん。偶発に対して人の作用ってどっかにある。それが起こる瞬間は、さっきCの言った「まばたき」みたいなもので、それって無なんだよ。そこで全てを見たいと実は思うのに、そうじゃないのを求める、求めるようにさせられてる。もっと短い瞬間の中にフォーカスがあると……あと一息だよ。はははは。バーチャルから逃れるというのはそういうこと。
C: バーチャルを超えたいんだけどね。
JC: 備えあれば憂いなしで、ゼロイチで判断してるとどっちかに飲み込まれる。自分は抜けたか、飲み込まれたかしかのジャッジしか出来ない。それを避ける必要がある……みんな今はそういうのを養ってる時期なんだと思う。なんて個人的な事を……はははは! あまりにもJC的すぎる話。
C: いいよいいよ。
JC: Cの言うゼロイチの感覚・ビジョンというのもすごい分かるよ。
C: ファシスト的な感覚?
JC: ファシズムだもんね。「どっち?」ってやつ。くくく。でも……結局それって自分を分かりやすくしたいというところから始まるじゃん。
C: 例えば、その均一的なビジョンが、わたしの思う「美しい世界」が仮に達成されたとするじゃん。
JC: うん。
C: そしたらもうまったく興味ないと思う。
JC: でしょう? と、思うんだよ。はははは。そうそう。
C: もう……そうなる「感じ」がしただけで全然違う所に行くと思う。
JC: 分かる分かる。そういうこと。
C: そういうのはとっくに性質として分かってるから。
JC: ははははは。そうそう。
C: 希望が叶った後の別れが先に来ちゃう。
JC: 刹那ね。
C: そうだね。
JC: 悲しみをどう回避するかという作業だよね。前もって悲しむことによって、悲しみが緩和されるじゃん。そういうものを美意識として捉える……これは日本人のすごい不思議な能力ですよ。それが海外にもあるかといったら、結局残ってるのは「ある」人だよ。良いアーティストってね。ということは、すごく優秀な文化でもあるわけだから……そこまでみんなで行けるなら、日本人って大事かも? と思えるね。
C: 想像の時点でそれが叶ってしまう。
JC: その刹那あるもんね。
C: 職場の最初の日にそこでの人生の終わりが見えちゃう。
JC: はははは。まあまあ、そういう切り口の文学もあるし。
C: 「これは出来ないな……」と感じながら生きてきたんだけど。
JC: うん。
C: 人の本質は悲しみなんだと。「たとえ愛が成就した場合でも、死が二人を分かつ」とね。
JC: あぁ。
C: だけど、どこかそれを超えていけたように感じられたのがコロナ騒動の後だったんだよ。
JC: あぁ、なるほどね。分かり易いね。
C: 今までになかった生の感覚……だけど今回みたいに病気するとさ。
JC: はははは!
C: やっぱり捨て鉢になっちゃう。昔あった感覚とまた戯れてみたりね。それもまた楽しいことですよ。
(つづく)
2023年1月22日 doubles studioにて録音
ダブルス・ストゥディオ
Johnny Cash (thinker/artist) & Chantrapas (designer/curator)
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