
初公道、初ツーリング
楽しい。握力は失った。でも楽しい。
キャンセル待ちができないなら、ツーリングに行けばいいじゃない
本当は大型取るまでの土日は全部キャンセル待ちに費やして最速で教習を終わらせるつもりだった。
でも2月に入って一気に人が増えて、キャンセル待ちが本当に厳しい。
1日中教習所に居座って、1コマ受けられるかもわからない状態。
さすがに労力に見合わないこともあり、しかしバイクに乗りたい気持ちが昂ぶりすぎて、レンタルバイクして高校時代の友人にツーリングに連れて行ってもらうことにした。
何かあっても対処できるように、土曜日に行くことにした。天気がよくてよかった。
レンタルしたのは、YAMAHA MT-03。
僕の身長は185cmある。友人には、グロムに乗ってるみたいだな、と言われた。いいえ、断固MT-03です。

いざ初公道
ツーリングは、地元埼玉の友人と秩父の奥地へ向かう予定。集合は埼玉なので、そこまでは一人で行かねばならない。
教習所でだって40km/hしか出したことないし、それでも無茶苦茶速いように感じるのに、公道で60km/hなんかいきなり出せるんか・・・?だいたい3速より上のギアなんか上げたことすらないんぞ。
朝8時、駐車場でバイクを借り、スマホのGoogle mapでナビを設定し、駐車場を出て、さぁ公道へ。
出ようとしたところで、エンストする。まぁ、いったんな。
想定の範囲内である。驚きもせず再始動。
改めて、公道へ。
うおおおお楽しい!自分今バイクで外を走ってる!
教習所の中でしか走ったことないから、外で走っていることに背徳感すら感じる。楽しさと背徳感と不安感が入り混じる、そんな感じ。
まずは、おそるおそる3速30km/hぐらいで前の車についていく。裏道なのでまだ全然速度は遅い。このぐらいならなんとかなるな・・・と思った矢先。
ナビが左に行けと言っている。
うーん、無理。とりあえず直進する。
ナビがルートを変更して、左に行けと言っている。
ごめん、無理。やっぱり直進する。
まずい、埼玉の西部を目指しているはずが、このままでは太平洋に出てしまう。
いったんコンビニに入り、体制を立て直す。当面のルートを確認して、頭に入れておく。
ようやく曲がる心の準備をして左折に成功。いざ幹線道路である。
とにかく流れに乗らなければならない。3速、4速、5速と上げていく。未知の領域だ。
しかし意外と、怖くない。教習所って狭いからカーブもきついし、ちょっとイメージが違うんだね。公道に出てみれば、道は広いし、カーブもだいたい緩やかだし、ちゃんと周囲を見渡していれば安全を確保しながら冷静に走れる。
車で初めて公道に出たときも、同じような感覚だった気がする。
乗る前は、突然人が飛び出してきたりしたらどうしようとか不安に思うのだけど、実際に運転してみれば、意外と安全を確認しながら乗れるものだ。
日本の道路はしっかり整備されている。
そしてやはり楽しい。なんだこの乗り物は。
60km/hぐらい出すとそれなりに風を感じてとても気分がいい。免許とって本当によかった。
途中道を何度か間違えつつ、コンビニで休憩したりしつつ、1時間ほど走って、5年ぶりになる埼玉の友人と無事合流した。
秩父のワインディングへ
友人に先導してもらい、秩父方面へ向かう。
山の方に入ると、信号が減ってカーブが増えてくる。
ワインディング、楽しい。カーブをバイクを傾けて遠心力を感じながら抜けていく感じは、楽しい。多くのバイク乗りが峠に向かう気持ちがわかる。
バイクに乗りたいと思ったときには、峠とかワインディングとかはまったく興味がなかった。バイク乗りがそこに向かうことは知っていたけど、自分は単に道を走れるだけで楽しいから、と思っていた。
しかし実際に走ってみると、これはとても楽しいものだ。
また峠に行きたくなる。もっとカーブの多いところにも行きたくなった。
何が楽しいのかと言われると、言語化するのは難しいのだけど、自分的にはスノボやってるときと同じようなレジャー感覚。
スノボだって、寒い中雪山にわざわざ出張って、金払ってリフトに乗って高いところ行って、着いたと思ったらすぐに降りてきてもう一度登る、わけのわからない遊びだが、なぜかそれが楽しいのだ。
道の駅あしがくぼ、あらかわ、大滝温泉まで行った。
あしがくぼにはライダーがたくさんいた。これまでは駐車場に並んでいるバイクに何ら関心を持ったことはなく、単なるバイク置き場としてのひとまとまりの風景でしかなかったけど、今では一つ一つの車種が区別して見えて、まさに色鮮やかな光景と化していて、おもしろい。
道中観光には一切関心がなかったので、10分ほど小休止したらすぐに運転を繰り返した。アイスを食うよりもバイクに乗る方が楽しみだった。
バイク乗りなんて、きっとみんなそうなんだろう。大滝温泉ではからあげを食べた。

大滝温泉から引き返して、市街地に戻ってきたころには暗くなっていた。
ラーメン食べて、解散。
この時点で夜の7時ぐらいだった。
市街地は渋滞もあり、すでに握力は限界だったが、夜9時ぐらいには東京に戻りバイクは無事返却した。
休憩含めて、13時間。走行距離は231.5kmだった。満足した。
ガソリンは7.38Lだった。燃費にして31.4km/L。悪くない数字だろうか。
運転は楽しかったが、わからないことも多かった。
もっと勉強と練習をしてうまく走れるようになりたい。
今回ツーリングに行ってみて、気付いたところを挙げてみたいと思う。
どのギアで走るの?
市街地やワインディングを走るとき、どのギアで走ればいいのかが、わからない。
ネットを見ても、状況に応じて自由なギアを選択すればいいのだよ、という身も蓋もないアドバイスが転がっている。自由とは、不自由なのだ。
市街地では、最初はなんとなく4速、5速ぐらいで走っていたけど、結局加速するでもないなら6速まで上げた方が燃費はいいんだよなと思い、燃費至上主義の自分としては、最終的には上げられるだけギアは上げて走行することにした。
50km/h巡行ぐらいであれば、最速で6速まで上げて、さすがに40km/hぐらいまで落ちてくるとがたがた言い出すので、5速に下げるというぐらい。
常に3000回転以下を目指すようなイメージ。
がたがた言ってる状態が、エンジンにとって負荷がかかるようであれば、少し走り方を見直してみようとも思うのだけど、そのあたりの情報があまりでてこないのでわからなかった。
あと、複雑な交差点とか、合流がありそうなところとか、神経使わないと通過できなさそうなところでは、加速が必要なときにギアを下げる手間をかけられる自信がなかったので、4速ぐらいをキープしていた。
峠では、6速までは上がらないけど、5速キープぐらいで一応走れる。
友人に聞いたら、400ccなら2速、3速で走ればいいと言っていたが、その感覚はまだよくわからない。
ギアが高いとカーブ出口の加速が弱いので立ち上がりが安定せずふらつくのだという。
峠のカーブの走り方は、まだまだ研究が必要そうだ。
カーブの曲がり方がわからない
改めてバイクに乗ってみて、カーブをどうやって曲がっているのかがわからなくなった。
教習所のクランクとは違うのだ。ハンドルを切る感覚ではない。
でもまだ自転車のように自在にカーブを曲がれる自信もない。
よくわからないけど、とにかく体重を一方に寄せることで、カーブを曲がり始めている気がする。
ただ、まだ、こうすればこうなる、という確固たる自信がないので、よくわからないけど曲がっている状態。
これではいつかカーブを曲がりきれずに事故になるなと思った。
自転車でカーブを曲がるときに、体重を寄せてる感覚なんてないのだけど、どうやって曲がっているのだろう。それもよくわからなくなってきた。
もう少しバイクでいろんなカーブを曲がってみて、雰囲気を確実な理解に落とし込みたい。
握力なくなったよ
100kmぐらい走ったあたりで、握力が疲労でなくなってきていることに気付いた。
そんなにも強く握ってしまっていたのか。
途中までは、山の中に入って気温が下がって、手が冷えてつらいなというぐらいにしか思っていなかったのだが、手の冷えと同時に握力も相当なくなっていた。
単にバイクの運転をするために必要な握力などの筋力が絶対的に足りていないこともあるだろう。
ギターを弾くのだって、1年ぐらい弾かないで久々に弾くと、筋力の衰えによる不自由さを感じる。脱力はある程度できている領域であっても、絶対的な筋力は必要になるのだ。
とはいえ、バイクについては、脱力がまだできていない側面も大きいだろう。
上半身をラクにして、スロットルを回すための最低限の力で軽く握るように心がけたい。
なお、左手も握力は同様になくなっていて、今は醤油の蓋を左手で締めるのも一苦労の状況である。
クラッチ握る力は、脱力しようがない気もするよなぁ・・・やはり筋肉か。筋肉はすべてを解決する。
ちなみに、帰ってきて気付いたが、左足のギアペダルを踏む筋力も、筋肉痛になっていることに気付いた。これも筋肉である。
早くバイクを入手して毎日乗って必要な筋肉をつけていこう。
レンタルバイクの話
バイクのレンタルは、ベストバイクというところを利用してみた。
本当は初公道だし教習車と同じがいいなと思って、HONDAのNX400かその前世代の400Xがよかったのだけど、これをレンタルしてくれるところがない。
ホンダドリームで貸してくれるのだけど、近くにホンダドリームがない。
電車で移動して借りるかどうか悩んだけど、そこまでするのもおっくうだ。ベストバイクなら徒歩10分のところで借りられるようなので、ここで借りることにしてみた。
借りたバイクはYAMAHAのMT-03。HONDA CB400と悩んだけど、HONDAは別車種とは言え教習で乗ってるので、YAMAHAにも乗ってみたいと思ってこちらに。別にメーカーの違いが体感できるわけではないとは思うが。
レンタカーみたいに店舗に行って借りるのかなと思っていたけど、ここは駐車場にバイクが置いてあるので勝手に取っていってねというスタイル。
ネットで申し込みをすると、指定の時間まで駐車場に置いておいてくれる。
車輪とかにキーボックスがついていて、事前にメールで教えてもらった番号で中の鍵を回収する。駐車券はトップケースに入っていた。
予約の終了時間までに元の駐車場に戻して、ガソリン満タンにして、写真を撮って返却連絡をネットでしたら終了という仕組み。
最近はレンタカーでもこういう仕組みあるのかな。すごくシンプルで、人件費も抑制されていそう。人と会う必要がないのは気が楽だ。
レンタカー借りるときに一番緊張するのって、走り始めのときなのに、店員さんに見られてるとさらに緊張して焦っちゃうから、借りる時が一番嫌なんだよね。
店舗を持たないから駅前とか立地のよいところで借りられるのが便利。
ちなみに事前に電話で問い合わせたときも非常に対応がよく、好感を持てた。次回借りることがあればまたここにしたいと思う。
初ツーリングを終えて
とにかく楽しかった。免許とってよかった。
でも、正しく運転するためには、わからないことが多い。自分の運転姿勢を誰かに撮影して欲しい気持ちもある。
ライディングスクールもいずれ参加してみたいけど、知らない人がいるところは緊張するんよなぁ。