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猫は地球を救えるか?(仮)

ペットフード産業はSDGsをけん引する

地球環境を改善するために世界中が結束する未来。本物の社会事業だけがビジネスの可能性を広げる…私はそう信じています。

私が関わるずっと前、創成期のペットフード産業は食料資源の再利用に取り組む優等生でした。しかしその後は安く作り大量に配荷する産業拡大期を経て、ペットの地位向上にあわせて品質の時代へ。今や「健康で長生き」をシンプルに求める飼い主は、家族である愛犬・愛猫の食事を“餌(エサ)”として扱うことはなくなりました。

消費者が正しい食事を求めれば、法律や規制・行政からの指導がなくても大丈夫。ペットフード会社は家族の食事にかなった商品を作り、ペットフードブランドは誤解のない品質表示をし、流通・小売りは最適な消費のために商品選定とアドバイスをする。
ペットフードはこうした「当たり前」をリレーするだけで、地球規模で深刻化する食糧問題解消の一助となる事業。家族の健康で長生きを食で支える素晴らしい仕事に巡り合えた私は、本当に幸運だったと思います。

そんな私が構想・実践するペットフードにしかできないビジネスモデルは、

①愛犬・愛猫の健康で長生きを“食べること”で実現→ペットの食環境向上
②限りある食材すべてに価値付け→未利用を無くし生産者の経済を回す

という2つの社会的意義を有機的につなぐこと。
ペットを仕事にする事業価値と持続可能性を誰よりも理解しているから、創業以来ブレることなく続けてこられました。特に生産者の経済を回す宣誓と実行力が、現在も愛犬・愛猫への安定的な食材確保につながっています。

地球規模では人の力ではどうしようもない問題が山積しており、その一つが食糧危機問題。世界中で廃棄される食料は年間13億トン※1(日本だと600万トン※2という、人類が解決の糸口すら見いだせず先送りしてきた途方もない量です。
そんな中、日本に住む私たちにはアテにできる存在「850万頭の犬と1000万頭の猫」たちが希望の光。彼らが一次生産者の作った安心・安全な国産食材を“正しく食べる”だけで、食糧問題改善に寄与できるのです。多くの人がまだ気づいていない彼らの潜在能力は、人々にとって頼もしい限りです。

食べることは生きること。人も犬も猫も生き物がいる限り、10年後100年後も変わることなく食べ続けます。「食」こそが最も身近で重要なSDGsだと気づけば、ペットフード産業の社会貢献=食材への価値付けは当然の流れですね。

※1:消費者庁『食品ロス削減関係参考資料 』より
※2:農林水産省『平成30年度の食品ロス量推計値』より

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猫の手を借りて社会問題解決!

地球にとって食糧問題よりもある意味深刻な問題が、アパレル産業が抱える消費されない繊維問題。事業を通じて廃棄される量は、地球全体で年間8000万トン(日本は170万トン)※3という途方もなさです(4000トンの東京タワー何と20000本分と天文学的数字!)。会社が存続する大義が社会貢献にあるのなら、ペットと共にあるピュアボックスにしかできない問題解決手段があるんじゃないかと考えました。

そこで創業以来18年間犬一筋だったピュアボックスが、満を持して猫の手を借りることに。名付けて《ねこアースプロジェクト!》。そして具体的な解決策の第一弾が〈はぎれネズミ大作戦!〉です。

FireShot Capture 006 - 猫は地球を救えるか - www.dotwan.jp

アパレル産業の場合、型を抜き裁断すると出る〈はぎれ〉の他、ガラや生地の売れ残りで発生する〈残反(ざんたん)〉は避けて通れないロス。これらは倉庫に眠るか焼却ゴミとなるか、いずれもなかなかオモテには出てこないため実態(総量)がつかみにくいことも問題です。
とはいえ流通したものと同じ品質ならば、適正な価値付けができれば立派な資源。個性的な色合いを組み合わせたり少量生産にも向くため、一点モノを作るには格好の素材だと気付きました。特色ある生産地は全国16ヶ所に点在。私たちの投げかけに興味を示すアパレルメーカーと協力し、地域色豊かな生地と独自の縫製技術による〈はぎれネズミ〉を作ったのです。企画・デザイン・生産すべてを国産にするメリットとして、縫い子職人の仕事が生み出せる波及効果もイメージしました。

はぎれネズミ×3

ハギレを使った商品ができれば、あとは猫の出番
役割はシンプル、〈はぎれネズミ〉でとにかく遊ぶことです。

うちにいる愛猫「もも」を間近で見てきた一飼い主として、猫は周りを巻き込む能力はズバ抜けている…そう“猫が招く”ことではぎれや残反の利用価値が拡散し、様々な事業者が新商品の素材として検討するのではないかと企んでいるのです。

アパレルらしく猫を介した〈はぎれネズミ〉が“糸口”となり地球の浄化がすすみ、少しずつ未来が良くなると確信しています。

※3:独)中小企業基盤整備機構「繊維製品3R関連調査事業」報告書(平成22年2月)より

犬と猫を味方に、次世代は〈5方良し〉

売り手・買い手・世間に加え、環境・未来良し。これからの予測不可能なVUCA時代には、3方良し→5方良しへのバージョンアップが不可欠です。

「(環境問題は)余裕のある大手資本のすること」「地球を救うなんて絵空事」「事業に関係ない」…どれも企業経営者としては説得力のない言い訳。そもそも地球を使いながら何もしないのはフェアじゃない。たとえ取り組みや影響が小さくても、未来を引き継ぐ主体者だという自覚は忘れてはいけないと考えます。

近頃はSXという言葉がホットワード。SX=サスティナブル・トランスフォーメーション。すなわち“持続可能な開発への変換”。今こそ私たちは殻を破り固定観念を捨て、ニューノーマルに順応していくセンスが問われています。

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日本全国の生産者を食べ支えるために始めた《♯ドッグフードにできること》は、犬をアテにしたキャンペーン。よりスケールの大きな《猫は地球を救えるか?(仮)》は、「ひょっとしたら何かやらかすかも…」という猫への期待と憧れ。犬と猫が一緒なら何でもできる気がする!
SDGsの未来に向けた挑戦は、老舗と呼ばれる2103年の創業100周年を超えてずっと続いていきます。

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