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トランプ新政権、関税の影響追跡(準備4:中国からの輸入で無税の分野)

2023年におけるアメリカの中国からの輸入額は(関税評価額/Customs Value) 4,208億ドルであったが、課税輸入額は2,578億ドルと1,630億ドルもの大きな差があるので、その内訳をみてみた。
無税となっているのは、生活関連、医療、おもちゃ等であるが、非常に興味深いのは、スマートフォン、タブレット関係(HSコード:8517、8471)で824億ドルと無税分の50%強を占めていることで、いかにアメリカ人にとってスマートフォン、タブレットが重要であるかの表れとも言える。

トランプ第二期政権が、現在、無税となっているスマートフォン、タブレットの中国からの輸入分に高関税を掛けるかどうかは非常に注目すべき点といえる。課税すると価格は一気に上がり、消費者全体に大きな影響が出て、支持率への影響もでてくるのではと思われる。

2023年アメリカの中国からの輸入で無税の分野(百万ドル)

【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。