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拝啓 北の富士勝昭さま(加筆後)

※注意
筆者はプロテスタント信仰者です。
死生観は読者の皆様と大きな温度差がございます。

特に仏教徒の方とは大きく違う筈です。
その差をご理解いただければ幸いです。

      

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前文ごめん下さいませ。
はじめまして,わたくしは幼い頃より大相撲が大好きな者です。突然のお便りを失礼致します。

はじめに貴方にお詫びしなければなりませんね。
貴方の大相撲解説を見ながら、いつも「勝昭」「かつあき」とファーストネームに敬称もつけず貴方を呼んでおりました。インターネット上でも同様です。
こんなにも年齢が上のお方に,綱を張っておられた御仁に。ですが,貴方の朗らかなお人柄から気のおけない友人のような親しみを感じ,ついつい敬称無しのファーストネームにて呼んでおりました事,お詫びさせて下さいませ。

親友,ライバルであった横綱北の富士と横綱玉の海

わたくしの幼い頃,玉の海(通称たま)という非常に賢い土佐犬がおりました。大相撲が大好きだったハラボジ(韓国語で祖父の意)が命名したそうです。ハラボジも犬のたまも相思相愛,素敵な主従関係だった記憶がうっすらとあります。
高校時代の授業でハラボジとたまのエッセイを書いた際,国語教師より「玉の海はとても立派な横綱でしたよ」と初めて玉の海さんについて教えて頂き,彼の親友かつライバルであった貴方の存在(当時は審判をされていたと記憶しています)に興味を持ちました。二人の横綱を筆頭に多くの幕内力士も育てた親方でしたね。

NHK専属解説者となった北の富士勝昭さん

相撲協会を突如退職後はNHK専属大相撲解説者として,演歌歌手として大活躍ですね。

お着物もお洋服もいつもお洒落,浴衣の季節にお持ちの扇子はきっと高価な香木製,良い香りが漂っていそう。お洋服の時は洒落た香水の香りがほんのり香ってるのだろうと勝手に想像しておりました。

スーツの着崩しもさり気なく

若々しい,歯切れ良いコメント。洗練された出で立ち。
貴方は『粋人(すいじん)』という言葉がぴったりの方!!
時にぼやき,時に厳しい叱咤激励,そして雑談混じりに,正面解説席でリラックスされ自由気ままに過ごしながらの大相撲解説,毎場所とても楽しんで拝見しておりました。

山本山は嘉風に後ろ縦みつを引かれ…

2009年,山本山のお尻が丸見えになった際に解説席で大笑い!!あの声は今でも聴こえてきそうです。心の底から珍事を無邪気に笑っておられましたね。この日の強烈な記憶が未だ鮮明に蘇ります。楽しかった,驚いた。
この珍事,勿論覚えていらっしゃいますよね?

北の富士勝昭さま。
その朗らかさ,どんな厳しい言葉にも相撲への愛,力士への愛がある解説。北の富士さん,とても大好きです。ずっと大好きです。

中日スポーツ一面

長い間患っておいででしたよね。病室で相撲中継を見ながら一人ぼやき,芸者さんを見つければ,横になりながら「あ、金星だ!」ってニヤついていらしたのでしょうか。

2024年11月21日深夜,貴方が既に天上の住人である報道を知りました。
深夜のわたくしの瞳にはじわじわと涙が滲みました。
けれど,およそ50年ぶりの玉の海さんとの再会だったのですよね。
お互いに照れくさかったかしら?
やはり歓涙のハグでしたか?

友情の再開ですね

天上で玉の海さん,北の海さん,他にも沢山の力士,裏方さんとの再会のご挨拶,ゆっくりなさって下さいね。慌てずに。
貴方はもう永遠を手に入れられたのですから。晩年には生きる伝説でしたが。今では永遠の伝説です。

15歳からの貴方の長い長い相撲人生,わたくしは半分も存じ上げませんが,天上で心身をゆっくり休息なさって下さい。
わたくしが永遠を手に入れた際は,はじめましてとご挨拶させて下さいね。そしてお相撲の話を沢山させて下さいませ。どうぞ宜しくお願い致します。

これが最初で最後の北の富士勝昭さんへのファンレターとなりました。
北の富士勝昭さん,ずっとずっと大好きです。突然思い出して語られる古いお相撲のお話が特に好きです。

天上の永遠の時の中で,また新たな北の富士勝昭さんの魅力が発揮され,改めて伝説が始まるのですね。

かしこ。


2024年11月23日01:50
死生観についての注意を加筆。


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