推しの香水 Part 1
気になる方の愛用する香りの覚え書き。購入可能な製品は香水画像にリンクが貼ってあります。
マツコ・デラックス
マツコさんは以前からセルジュ・ルタンスを愛用とのことですが、特にお気に入りはこの3つ。
Sa majeste la rose
青々しいローズの名香。現在は本店の釣鐘ボトルのみの取り扱い。
L'orpheline
スモーキーなムスク。
Santal majuscule
暗く甘さと物語性がある香りがお好きかしら?
資生堂のZenも愛用中とのこと。
第70代横綱 日馬富士公平
負けん気の強さ溢れるスピード相撲と美しい不知火型の土俵入りで相撲ファンを魅了した横綱。彼の横綱当時の愛用品は……。
CHANEL
ÉGOISTE PLATINUM
そう、長年メンズ香水人気一位を保っているエゴイスト プラチナム‼︎
意表を突かれた感が未だに拭えない、場末のホストがドン・キホーテの香水売り場で買ってるイメージしか無くて……。
福祉事業家でもあり、人文分野に明るい人らしい繊細で人と違う香りを使っていそうなイメージですがね…。
相撲番記者が目撃したのだから間違いない。引退後はどんな香りをつけているか不明、しかし日馬富士とお会いした方は皆さん「とってもいい香りがした」っておっしゃるのよね。エゴイストプラチナムのメンズ臭を殺す肌をしていらっしゃる横綱なのでしょうか。
ルーマニア王妃 マリア
美しい方です、世界一美しい王妃と言われていました。
Houbigant
MON Boudoir
そんな彼女が愛した香りは老舗ウビガンを愛用。
1919年発表、2019年に復刻発売されています。
マリア王妃時代のボトル
1922年にはマリア王妃自らがウビガンのCMモデルとして登場。この頃のウビガンはまだ化粧パウダーも扱っていたのが解ります。
心からウビガン製品を愛し、ウビガン社もマリア王妃を愛していたのでしょう。相思相愛、幸せなことです。
マリア・フョードロヴナ
デンマーク王女
ロシア皇帝アレクサンドル3世妃
アレクサンドライギリス王妃の妹
小柄でしたが慈愛に溢れ、優しく美しい皇后として人気でした。政略結婚ではあったもの夫アレクサンドル3世とは非常に愛し合い、仲の良い夫婦としても知られております。そんな彼女のために後にシャネルNo5を生み出す調香師エルネスト・ポーが作ったものが、 Le Bouquet Préféré de l'Impératrice (皇后の好きなブーケ)
1913年、ロマノフ家300周年記念に作られた香り。
皇太后マリア・フョードローナはこの製品に自分の肖像画を使うことを断り、エカテリーナ2世の肖像画が起用されました。
1917年、ロシア革命。マリア・フョドーロナは亡命に成功するも、息子一家は暗殺……。
そして優雅なネーミングの香水は1925年、ソビエト国営企業Новая заря ("NovayaZarya" 新しい夜明け社)により“Красная Москва”
”Krasnaya Moskva" (クラスナヤ モスクワ、赤いモスクワ)として共産ソビエトの象徴とも言える香水へと生まれ変わってゆくのです。
古典的フローラルのゴージャスな香りですが、共産趣味者には非常に人気のあるアイテムとなっています。香水好きなら一度は楽しんでもらいたい。
COTY
Lilas Pourpre
孫娘マリア大公女と同じ香りを愛用していたようです。
1911年または1914年の発表。フローラルブーケノート。
アレクサンドラ王妃
デンマーク王女、エドワード7世妃
マリア・フョードローナの姉
非常に美しい方、美人王女として各国の高位貴族や王族から縁談が舞い込んだそう。独自の価値感の持ち主故に姑のヴィクトリア女王からは好かれておらず、夫婦仲も結婚当初から冷え切っていた気の毒な女性。しかし、動物愛護に精を出し、生涯を通じ慈善事業に尽力して生きた女性。
バラやスミレの花を愛したように、愛用香水もフローラルが多いです。
The Crown Perfumery Co.
Crown Rose Perfume
素晴らしいローズ香水とのこと、随分前に会社は消滅した模様、残念。
(The Crown Perfumery 詳細 )
FLORIS
RED ROSE
彼女と夫の最後の公妾アリス・ケッペルに送られた香り……、フローリスは何故このような品を作るかね?
GROSSMITH
CLASSIC COLLECTION
Hasu-no-Hana (1888)
Phul-Nana (1891)
Shem-el-Nessim (1906)
グロスミスのクラシックコレクションはヴィクトリア朝の女性王族に愛された品々。現在も王室御用達メゾン。
Hana No Hana
睡蓮と百合をイメージしたシトラスシプレフローラル。
Phul-Nana
ヒンディーの庭に咲くウッディハーバルフローラル。
SHEM-EL-NESSIM
アラビア語で「そよ風の香り」の意。オリスバターが特徴的なパウダリーフローラル。
現行品もボトルとパッケージが美しい、香水瓶はこうでなくちゃ。
Houbigant
Coeur de Jeannette
1899年発表。現行品に欲しいしっとりしたフローラルの香りと素晴らしいパッケージデザイン‼︎
Top notes: acacia, mimosa, lilac
Middle notes: carnation, orange blossom, honeysuckle, tuberose, rose
Base notes: musk, spices (clove), ambergris, sandalwood
んー、復刻して欲しい香り。( 詳細はこちら )
プリンセスダイアナ
ルイ14世の血を引く名門スペンサー伯爵家令嬢。
もっさりとした乙女から20世紀最後のファッションリーダーに。福祉に生きる道を見つけた女性は徐々に香りの好みも変わってゆくけれど、根本は
Houbigant
Quelques Fleurs L’Original
1913年発表。チャールズ王子との結婚式につけていた香水。クラシックで厚みのあるフローラル。ボディケアラインまで揃う人気の香り。Fragranscaでは「結婚式の香りじゃない!!」というレビューが多い。
24, Faubourg
Hermès
1995年発売。最晩年に愛していた香り。これだけは他の愛用品と比較して毛色が違う調香。
Penhaligon's
Bluebell
1978年発表。スパイシーなフローラルグリーン。
DIOR
DIORISSIMO
1956年発表。フローラルグリーンの永遠の定番。ブルーベルもスズラン入り。スズランを使った香りがお好きだったの?
Annick Goutal
Gardenia Passion
1989年発表。ガーデニアの華やかさと厳かさが同居する優しい香り。これも永遠の定番商品になりそう。
ウラジミール・プーチン ロシア大統領
意外性だらけのおしゃれセレクト、ますますファンになってしまう🇷🇺
Van Cleef & Arpels
Tsar
残念ながら廃番。男前しか似合わないスタイリッシュなグリーンノート。
AMOUAGE
GOLD
またしても男前な香り!ローズとスズランに樹脂香料がたっぷり、そしてオリスとサンダルウッドだ!!
熊に乗り敵を毒殺する元スパイの香り、アムアージュ ゴールド。
Part2に続きます。
公式サイトがある製品は公式サイトから写真をお借りしました。
出典
ロシア史まとう香水物語 農奴解放→革命→クリミア併合 東京新聞
Любимый букет императрицы La Pafumeria
Krasnaya Moskva or Red Moscow by Novaya Zarya https://www.fragrantica
The loveliness of Queen Alexandra
VINTAGE - Coty Lilas Pourpre Parfum
SWEET SCENTS These are the two perfumes Princess Diana loved – and you can still buy them today