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算命学余話マガジン #U1~U10

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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#土星の裏側

算命学余話 #U10「回転法から局法へ」/バックナンバー

 算命学余話第10回は、2回に渡って考察してきた回転法から派生して生まれた局法について考えてみます。  その前に、回転法の止星が人生の目的を意味していることから重要と指摘しましたが、補足すると、止まる星とは逆に始まる星である「始星(これもしせいと読む)」もまた宿命によっては重要な働きが課せられています。始星は文字通り「星を回した」時の最初の星のことで、「リアカーを引っ張る」時に一番力が要るのが引っ張り始める瞬間であることから、物事を始める時の原動力として強弱がキーになる場合が

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算命学余話 #U6「中殺現象の理屈」/バックナンバー

 前回の算命学余話では「天中殺の王様」こと日座中殺を採り上げましたが、日座中殺でなくとも一般に天中殺とはこうした現象を引き起こすものです。ただその程度に大小があったり具体的にどういう場所、性質、人間に異常現象が生じるかの差は出ます。異常現象がもたらす結果が必ずしも災いになるとは限らないので、天中殺だからといって怯える必要はないのですが、名前が悪いのか、怯える方が多いので、誤解を解くために引き続き天中殺の話をします。  後天運で回ってくる天中殺の適切な過ごし方については以前ブ

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算命学余話 #U5「日座中殺を考える」/バックナンバー

 算命学余話第5回は、前回触れた日座中殺について考えてみます。  日座中殺というのはずばり、生まれた日が「甲戌」か「乙亥」の人のことです。生まれた日は六十種類あるので、毎日同じ数の人間が誕生するとした場合、六十人に二人が日座中殺という計算になります。多いでしょうか、少ないでしょうか。この二つの日座中殺の意味を考える前に、まず天中殺のそもそもの理屈をおさらいしてみましょう。  初期のブログ記事に挙げたように(カテゴリ「算命学の仕組」参照)、天中殺理論というのは天地のずれ、即ち

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算命学余話 #U4「納音と冲動を考える」/バックナンバー

 No.369でけなしてしまった岡田嘉子ですが、もう亡くなった方ですし研究者による伝記も出版されているので、宇宙人の主観的見解に納得いかない方にはこうした書籍を手に取って自己判断されることをお勧めします。他人の言の鵜呑みはいけません。私もこの人に個人的な恨みがあるわけでもなく、ただ他人の足を引っぱって平然としている人種が生理的に嫌いだというだけですので、鑑定依頼をしようとお考えの方のために「この易者はこういう性質の人間だ」と認識してもらうための判断基準として開示しているまでで

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算命学余話 #U2「天禄星と天馳星を考える」/バックナンバー

 今回は、前回No.357に続いて十二大従星の天禄星と、天馳星について考えてみます。  天禄星は壮年の星で、最強星である天将星に匹敵するパワーを持つことは前回説明しました。天将星との違いは徹底したリアリズムであり、派手さがない分「陽転」すれば堅実で信頼に値する人となりとなり、「陰転」すれば陰険・冷酷となります。そして今回天馳星を挙げるのは、天馳星と天禄星の関係が「冲動(ちゅうどう)」にあることを考えたいからです。  冲動とはカテゴリ「算命学の仕組」の初期に説明したように、

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