2024/7/13,14新馬戦振り返り
概要
新馬戦のタイム、ラップ、実際のレース映像を交えて振り返りを行います。
講評は1~3着馬と、その他特筆すべき馬について記載しています。
馬名の隣の数字は順に「コーナー通過順」「上がり3F」です
1着馬にはそれぞれ以下の区分で判定をつけています。
ホープフルSまでの2歳戦のおともにどうぞ。
A: 重賞で積極的に買いたい
B: 重賞で相手なら。OP戦などでも買う。
C: OPの相手や平場1勝クラスなど
D: 現状成長待ち
※予想に繋げるという観点上内容によっては辛口になっています。悪しからず。
7月13日
小倉5R 芝1800m
1:51.0
13.2 - 12.3 - 13.2 - 12.6 - 12.3 - 12.2 - 11.9 - 11.9 - 11.4
38.7-35.2
講評
新馬1800mらしいスロー戦。時計は頭数と開催を考えるとなかなかいいが、最後の加速ラップに余力が見えることを考えるともう少し縮められる。ラップ構成は2017年のメイショウテッコン(日経賞、ラジニケ勝ち)戦に似ているだろうか。
1着 マジカルフェアリー 3-5-4-4 34.6
評価 A
スタートは煽るように。和田騎手もそう積極的に行かせず2番手集団の真ん中。道中もそこまで追走してなかったが4コーナーでの仕掛けによく反応し、いい瞬発力を見せて快勝。文句なしの良い内容で次走も期待が持てる。
2着 ラヴァブル 3-3-3-2 35.2
スタートこそ一息だったが先団につけての追走。走り方はどちらかというとマイルっぽい感じがする。終始外を回しながらもよく伸びたが最後はマジカルフェアリーの決め手に屈した。マイルでの短縮で勝ち上がりを期待して買いたい。今の距離でも上位争いはできそう。
3着 アイスモント 1-1-1-1 35.5
スタートまずまず出て内枠を活かした逃げを打ったが何かに驚いたようなしぐさを見せた。すんなりスローに落とし込んで最後もよく粘ったがわずかに差された。最後もほとんど止まっておらず実力はあると思うが揉まれた時が怖い。内枠にも恵まれており、ラヴァブルとは着差以上に負けている。2戦目はあってヒモ。
福島5R 芝1800m
1:51.7
13.0 - 11.8 - 12.7 - 13.4 - 12.8 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 11.9
37.5-36.0
講評
全体時計は可もなく不可もなし。最後一応加速ラップではあるものの12.0前後が続くラップで瞬発力勝負というより持久戦っぽい。最後まで競られなかった分逃げ馬には楽なラップ。全体的に距離短縮で見直せそう。
1着 ニシノルプ 1-1-1-1 36.0
評価 D
1頭好スタートでそのままハナ。2番手レッドソニードが折り合うために控えた分すんなりとスローペースに落とせた。直線もしっかり追ってタキノボリの追撃を振り切った。勝つには勝ったが前半速いペースが出なかったわりに最後も時計が出ていない。この距離で上級戦は厳しそうなので距離短縮が見たい。
2着 タキノボリ 8-7-6-4 35.5
やや出遅れ。折り合いが難しそうで、その分後方からになった。折り合った後も抱えきれない感じでの走り。内から徐々にポジション上げていったが最後差し切れなかった。逃げた相手もそれほど速いペースでまとめたわけではないがそれを差し切れなかったのは評価を下げるポイント。精神面でも成長が欲しい。未勝利では好走しそうだが。
3着 レッドソニード 2-2-2-2 36.6
すっと出て2番手につけたがこちらも折り合いが難しい。ただそれを差し引いても直線入る頃には脚が上がっていた。距離はマイルか1400mまで短縮した方がよさげ。この距離では買うタイミングはなさそう。
福島6R 芝1200m
1:10.5
12.5 - 11.0 - 11.6 - 11.6 - 11.6 - 12.2
35.1-35.4
講評
全体時計、ペースともにまずまず速め。4,5F目まで11.6が続いたのは先行勢には苦しく、その分差しが決まった。前にいた馬を次走上げたい。レースレベル自体はそこまで高くない。
1着 キタノクニカラ 5-4 34.6
評価 D
スタート良かったが先団には加わらず中団。新馬らしくフォームが固まっていない。速めからしっかり追われて動き、その分最後差し切れた。ラップ的には若干恵まれ感が強い。上級戦だと厳しそう。
2着 ルチアーナ 7-6 34.0
スタートと出脚よくなく先団からはかなり離れた位置で追走。4コーナーで一気に仕掛けていき外目に出すと速いピッチで追い込んできてキタノクニカラに迫った。ピッチの速さを見るに荒れた馬場だと評価を上げてよさそう。未勝利はペースがこれ以上に流れることもあるので末脚が活きるとみて引き続き買える。
3着 リュウノヒルド 1-1 35.6
スタート良く出、競ってハナを確保。後ろがそこそこぴったりついてきた分楽な逃げにはならなかった。最後脚が上がったところを差されているがよく粘った方。もっと消耗が激しくなるダート替わりで見たい。
7月14日
函館5R 芝1800m
1:51.7
12.7 - 12.7 - 13.4 - 13.3 - 12.6 - 12.3 - 11.5 - 11.7 - 11.5
38.8-34.7
講評
最終週であることを考えると時計はまあまあ出た方。前半かなり緩んだが、その分ラスト34.7は2012年からの集計で過去最速。加速ラップが示すように余力があり、時計自体まだ詰められる。後ろの馬は完全にノーチャンスだったので拾っていきたい。
1着 アスクシュタイン 1-1-1-1 34.7
評価 B
好スタートでハナ。ただ道中800mほどかかりっぱなしで、気性的には怪しい。3コーナーからの仕掛けどころではパワフルなフットワークを見せて最後もしっかり粘り切った。数字が示す通り能力はあるだけに気性面が怖い。いずれマイラーに寄ってくるのではないか。1周のゆったりした流れよりは萩Sなどワンターンの方がまだ安心して買える。
2着 リアライズオーラム 6-7-7-4 34.4
スタートのっそりで後方から。オルフェーヴル産駒で若干気性面に怪しいところがあるが比較的すんなり折り合った。3コーナーから早めにまくっていきいい脚で迫ったが届かず。跳びが大きく広いコースでも通用しそう。札幌の未勝利でも頭で狙いたい。
3着 ドーバーブライト 7-5-2-3 35.1
外枠でスタート良くなくホームストレッチでは後ろからになったが2コーナーからポジションをとりにしっかり上がっていった。丹内騎手の判断が光ったシーン。そのまま押し切ろうとしたがリアライズオーラムには差された。ポジション上げたところは緩んだラップなのでそこまで高い評価はできないが、こういう競馬をしても落ち着いて運べたのはプラス。展開的にも開幕週で外を終始回されるのが厳しかった。こちらも勝ち上がりはあるのでは。
5着 アスゴッド 4-4-5-6 35.6
スタート良かったが行きたがる面を出し、騎手に抑えられながらの追走。走り方もまだ子供っぽい。仕掛けにもよく反応しているが位置が悪かった。1戦経験した分がちゃんと活きるなら未勝利はチャンスあり。
小倉5R 芝2000m
2:07.1
13.2 - 12.0 - 12.1 - 13.2 - 13.1 - 12.5 - 12.6 - 12.7 - 12.9 - 12.8
37.3-38.4
講評
不良馬場で時計を要した。それでも前半63.6秒は新馬の不良馬場と考えるとむしろ速い方で最後も実はそれほど止まっていない。大差シンガリのメリトーリアスを除き6頭の着差がほとんどついておらず、少なくとも全頭重馬場の適性はしっかり示せているし実力もありそう。要注目のグループ。
1着 トップオンザヒル 2-1-1-1 38.4
評価 B
スタート良く飛び出し、競られる場面もあったが譲らずハナ。口を割っておりリラックスした走りではない。直線もよそ見して斜行するなど気性が子供すぎる。気性的にこの距離はそう長く走れないかもしれない。数字自体は良いので気性の成長待ち。札幌2歳Sは合いそう。
2着 センツブラッド 5-5-3-3 38.3
ゲート出た後すんなり折り合うもポジションはそこまで取りに行かず。中盤緩んだところで徐々に追走ペースを上げて3コーナーでは外から仕掛けていきよく迫ったがトップオンザヒルは抜かせず。しっかりした内容で問題はなかっただけに、結果論ではあるが内の先手を取っていればなんなく勝てたのでは…と思わざるを得ない。未勝利はすんなり行けそう。
3着 アロンディ 5-5-5-6 38.0
こちらもポジションにはこだわらず外目を追走。ただ内も使える馬場でこれは裏目だった。最後もいい脚で伸びているが位置取りの差が完全に勝ち負けに影響してしまった。こちらも未勝利脱出はすぐか。
7着 メリトーリアス 1-2-7-7 39.6
向こう正面でメリトーリアスが外に寄れる場面があり、そこでパタッと競馬をやめてしまった。気持ちの面での難しさは否定できないが今日はノーカン。パドック返し馬で気合が見えるなら買える。
小倉6R 芝1200m
1:11.3
12.4 - 11.2 - 11.5 - 11.8 - 12.3 - 12.1
35.1-36.2
講評
馬場を考えると前半しっかり競った。その割に最後加速ラップなのは勝ち馬の力がいい。全体時計も速い。前にいた組を次に狙う。
1着 ラブアイミー 1-1 36.2
評価 B
好ダッシュで最初2番手だったが抑えきれない感じで逃げ馬を追って3コーナーでハナをとった。最後オニマルに迫られたがもう一伸びして追撃をしのいだ。前半速くなるような展開が今後も向きそう。開幕週の前半速くて前も残れる馬場がいいか。それ以外の場面でも軽視できない。
2着 オニマル 6-4 35.7
スタートまずまずで中団。3コーナーで早めに鞭を入れられたがそれに良い反応を見せて加速した。それだけに直線よそ見したりソラをつかったりと集中していなかった面は残念で、その分ラブアイミーに追いつけなかった。詰めの甘いところは今後も出てきそうなので、騎手もそれに合わせて後ろからの乗り方になりそう。
3着 ブルーサンセット 3-2 36.5
速いペースだったが先団とそう離れない位置で追走。ただこのペースを外で回した分直線で脚は残っていなかった。それでも3着には残せているので地力はある。
福島5R 芝1800m
1:50.4
12.9 - 11.3 - 12.2 - 13.0 - 12.5 - 12.1 - 12.2 - 12.2 - 12.0
36.4-36.4
講評
単純に時計だけ捉えるとかなり速い水準。馬場を考慮してもなお良い。1000m61.9とこの距離の新馬戦にしては流れ、ラストも緩まずの加速ラップ。後半4Fは12秒台前半が続いてタフな流れ。前で受け切れなかった組は次走もっと緩い展開になりそうなら買える。
1着 ホウオウガイア 7-7-6-5 35.6
評価 B
スタートはあまりよくなかった。積極的に先団を追いかけたが結局中団で待機。この距離でも力まずに走れている。後半の緩まない流れを外からまくっていき馬場の真ん中の良いところを使って伸びた。地力は十分。速い上がりを使えているので府中でも楽しみ。
2着 サルーポルティ 5-5-5-3 36.3
ホウオウガイアと同じくらいのスタートだったがこちらは更に先団を追いかけた。その分後半の速い流れがしんどくなってホウオウガイアとは着差をつけられた。フットワークが大きいので広いコースでも。ジョッキーコメント通り緩い馬場では割引。
3着 コスモイシュタル 2-2-2-2 35.6
スタート良くなかったが行き脚ついて2番手。ジョッキーが抑えるシーンが多く気性の成長待ち。最後は状態のよくないラチ沿いの悪いところを走って粘った。ゴールドシップ産駒らしく体力のあるタイプに見える。時計勝負で嫌ってスタミナ勝負で買う。
福島6R ダート1150m
1:11.6
10.1 - 11.8 - 12.0 - 12.6 - 12.7 - 12.4
33.9-37.7
講評
それほど時計のかかる馬場ではなかったが、このコースでの過去最遅時計。11.8-12.0でがっつり緩んだ分最後は加速ラップになったが評価しづらい。圧倒的先行有利の展開。後ろからを次回上げたい。
1着 ケイアイマハナ 3-3 37.6
評価 D
スタートこそ一息だったものの緩んだところで上がっていっての3番手。首が高く推進力を殺すような走りは割引。速めに仕掛けられてジワジワ上がっていき差し切った。数字面で評価するところはほとんどなく、実際のパフォーマンス自体も微妙。
2着 テイエムダイスター 1-1 37.8
好スタートで芝スタートの外枠も活かしてハナ。抑えられながら楽なラップを作っての逃げ。最後もよく粘ったが首の使い方が硬くまだ走り方自体が幼い。未勝利は微妙。
3着 ハルノアラシ 6-4 37.3
スタートは出たがテンがよくなかった。その分後ろからの追走。道中も口向きが悪く精神面が幼い。内をすくったとはいえこのラップを差してきたのは評価すべきか。テイエムダイスターよりは買える。
4着 コパノオーランド 4-4 37.6
道中も口向きが悪く精神面が幼い。内をすくったとはいえこのラップを差してきたのは評価すべきか。テイエムダイスターよりは買える。
以上
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